まだ、正規王者ではないのに、それ以上に好きな選手となってしまった。
WBO/Latino/S・ライト級王者
暫定WBO/Latino/S・ライト級王者
第13代WBO/Inter-Continental/S・ライト級王者
WBA/Inter-Continental/S・ライト級王者
WBC/Continental-America/S・ライト級王者
暫定WBC世界S・ライト級王者
ルーカス・マルティン・マティセ(亜)
Lucas Martin Matthysse
35戦32勝(30KO)2敗1NC
ナルバエス、マルチネス、マイダナ、ランカーだとほとんどKOのない無敗クエンカなど、個性的すぎるボクサーを排出しているアルゼンチン。
古いところだと畑中に派手に逆転食らったペドロ・デシマなどもアルゼンチン。
すっごいKO率のスラッガー、タフネス重戦車、そんな印象の濃いアルゼンチンボクサーですが、どっこい信じられないほどアゴが弱かったり非力なボクサーもいたりととらえどころがありません。ミステリアスタンゴの国ですね。
ルーカス・マルティン・マティセは同国のライバル関係にあるマルコス・マイダナの影に隠れていてやや知るのが遅かった。
シェーン・モズリーのスパーリングパートナーとして「こんな剛腕ははじめて」と言わしめた、そのへんから彼をはっきりと認識したくらいです。
やたらKO率が高く、早い回のKOも多い、最初は腕力まかせのデビット・レミュー的な選手だなぁという印象でした。
アマキャリアも豊富で、あのカーンに土をつけたブレスコットあたりと勝ち負け争ったりしてたようです。
そのブレスコットは先ほどお気に入りのホァン・グスマンに土つけたカビブ・アラクベルディエフに挑みます。
このへんも注目です。
その後、ついにザブ・ジュダーやデボン・アレクサンダーとの試合でその尋常ではないパワーとスタイルの全貌が披露されファンになっていきました。
2戦とも結果は負けでしたがテクニカルな両者を追い詰めてダウンも奪う、喧嘩で勝って試合に負けた的な内容でありました。
敗戦で好きになる、素敵な出会いです。
ライト級の長期王者、ウンベルト・ソト戦ではテクニックを馬力でねじふせる典型のような試合でベテラン王者の階級アップを阻みました。
細かなジャブやフットワークなどを省略して一発一発の威力で相手を追い込むクラッシャースタイルなので、逃げ足ばかりの選手だとどうしても序盤劣勢、後半逆転みたいな展開になりがちですが、その破壊力はすさまじい。
そして恐らく打たれても強そうな強靭さも感じます。
誰とでも戦う姿勢だが、彼を敬遠するボクサーが非常に多い、そういう存在でしょう。命がけ、相当なダメージ必至の相手です。
最新の試合のダイジェストです。
相手も1敗のみの好選手です。体格もパワーも技術もありそうでなかなかのボクサーに見えますが、脳を揺らすようなパンチで初回KO。
強豪との対戦を経て少し技術も向上したように見えます。とにかく思い切りのいいボクシングです。
今後、どのような試合が組まれるのでしょうか?
注目株のエイドリアン・ブローナーもブラントン・リオスもルーカス・マルティン・マティセだけは壁となって立ちはだかるのではないでしょうか。