タイトルのように言っていた、IBFフェザー級王者のジョシュ・ウォーリントンですが、5月16日に地元のリーズでWBO王者、シャクール・スティーブンソンとの統一戦が決定だか決定間近だそうです。素晴らしい組み合わせだが随分先だな。この日まで互いに試合をしないのだろうか。井上尚弥の次戦より先かもしれない。
シャクール・スティーブンソンは3月14日にミゲル・マリアガと防衛戦をするかもしれません。自信満々だな。
ジョシュ・ウォーリントンはKO率がとても低い、今時珍しいタイプの王者だが、今やスーパーフェザー級のカール・フランプトン戦をみる限り、フィジカル、体幹で上回っていたし試合毎に強く、逞しくなっている印象だ。相手は極めて難解な若者だが、王者同士の意地のぶつかり合いに期待です。
そんなウォーリントンに勝ちでもいいような内容で初黒星となったキッド・ガラハドは2月8日にクラウディオ・マレーロとサバイバル。ラッセルVSニャンバヤルも予定されており、サンタさんはじめ逃げ恥の王者が消えてようやく活性化しそうです。
ジョシュ・ウォーリントンは自分にもっと大きな夜が訪れると信じて、アメリカ(ラスベガス)進出に野心をみせていたがしばらくは辛抱が必要となる。
ヨークシャーの男は土曜日にリーズのファーストダイレクトアリーナで、フランスのソフィアーヌ・タコーシュ相手にIBF王座の防衛戦をする。ここで試合をするのは10度目で、かつてのリッキー・ハットンのようにアメリカでビッグマッチがしていきたいが、彼にはダンスパートナーが必要だ。オスカー・バルデスもレオ・サンタ・クルスにもいい返事はもらえなかった。
しかし彼らだけがウォーリントンの価値を高める相手ではない。シャクール・スティーブンソンやマイケル・コンランも比較的近い場所におり、ワシル・ロマチェンコや井上尚弥だっていい。
ウォーリントン
「オスカー・バルデスやレオ・サンタ・クルスと統一戦がしたいとおもっていたが、彼らは私と戦いたくないようだ。プロモーターのフランク・ウォーレンと話し合って、ならば俺はスティーブンソンやコンラン、全ての男たちと戦うことに決めた。彼らが勝ち続けていけばそのうち試合が実現するだろう。ジョー・カルザゲをみてるとキャリア終盤まで偉大な戦いを待たなけれなならなかったんだ。最初からリー・セルビーやフランプトンと戦えた俺よりずっと不遇だったんだ。
ロマチェンコと戦いたいというとみんな相手を誰だとおもってるんだ!と言うけれど、出来る限り自分自身をアピールしていかないと決して夢はつかめないんだ。キャリアは一度きりだ。今俺は全盛期なんだ。
井上尚弥も同じさ。そういう不可能を可能にするような試合がしたいんだ。正直俺が勝てるかどうかわからないけど、踏み出さないとはじまらないんだ。俺には白髪が少し生え始めているけど今が俺のピークなんだ。」
しかし実際、ウォーリントンは33歳の無名のフランス人、タコーシュと戦う。タコーシュはフランスとベルギーの国境近くに住み、9年前に短期間だけヨーロッパタイトルを獲得したことがある。タコーシュにとっては不利が予想される。
ウォーリントン
「目の前の敵を軽視はしない。タコーシュはオーソドックスなヨーロッパスタイルだ。ガードが堅い。俺のスタイルとかみあうことを願っている。いつかベルトやトロフィーを飾るキャビネットを作りたいとおもうけど、俺はもっとベルトを追加できるとおもっているから今はまだその時じゃない。大げさに誇示する必要なんかない。」
井上尚弥に言及していたので触れておきました。
英国なので日本時間日曜日の早朝に試合が行われるとおもいます。
ジョシュ・ウォーリントンは際立ったものがない努力型の王者に感じますが、そういう男の方が地味に強いのかもしれません。しかし運動量、手数の多いウォーリントン対策をすれば攻略可能な穴王者であるという気持ちの方が今は強い。
面白いなとおもったのは、ドネアがフェザー級でフランプトンに負けた時
ドネア
「フェザー級は自分の階級じゃないとおもった。肉体のパワー、フィジカルが違うと感じた。」
というような事を言い、フランプトンがウォーリントンに負けた時は
フランプトン
「体格差を感じた。俺は下から上げてきたフェザー級で、ウォーリントンの肉体の強さ、大きさを感じた。」
というような事を言っていた。
つまり、ジョシュ・ウォーリントンというのは平均的な数値だが、堂々たるフェザー級の男ということはいえるのだろう。
個人的には今が出来すぎな王者に感じるが、ジョー・カルザゲの偉業からもウォーリントンの未来は予想できない。カルザゲと同じく、パワーはなくとも驚異的な手数と気持ちでファイトするウォーリントン、せいぜい有言実行を願いたい。
ゲイリー・ラッセルには決して触れない・・・