クラッシャーは消えた/アンドレ・ウォードの視線

海外試合、海外記事はさっぱりなこのサイトも昨日は少しだけ荒れた模様。炎上は決してよくないが、私が律儀で大人しいより、狂っている方が盛り上がるのだろう。

それでも、ただ結果を記録しただけのニュースサイトよりは面白いとおもうんだが・・・
そういうのが日本には得に少ないし・・・

私のスタンスは

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です。申し訳ないですがコメント全てはみきれません。削除とかもしてないです。(禁止キーワードのみ設定しています。)

さて、昨日のセルゲイ・コバレフVSカネロは

素晴らしい試合だったという人もいればつまらなかったという人がいて、評価も採点も真っ二つ。それでいいんじゃないでしょうか、論争したって解決しません。

世界的には超大一番の注目試合で、様々な記事がありましたがほぼスルーしていました。世界はカネロとヘビー級の記事ばかりです。

その中で試合前にふと読んだ、アンドレ・ウォードの記事が慧眼でした。

アンドレ・ウォードは自分が2度戦ったセルゲイ・コバレフはもういなくなったと考えている。

ウォードによると「クラッシャー」はもはや存在しない。引退したウォードはかつてそのニックネームで呼ばれたコバレフにユナニマス判定で勝ち、再戦では8回TKOで返り討ちした。

あの時のコバレフは、今日MGMグランドアリーナでカネロが迎える男よりはるかに強力だったと信じている。

ウォードに連敗した後、ロシアのベテランはエレイダー・アルバレスにノックアウトされ、直近の試合ではアンソニー・ヤーデを破ったが、8回に深刻なトラブルに陥った。結果的にはアルバレスに判定で雪辱し、ヤーデをノックアウトした。

アルバレスもヤーデもコバレフに負けるまでは無敗だった。

それでもコバレフにとって今日直面するカネロはウォード以来の最強の敵だ。2階級も上げた小さなカネロだが、この試合でコバレフが勝ったら驚きだとウォードは言う。

ウォードは最近のコバレフに懐疑的だ。自分たちが戦った時のような激しい姿をみせていないからだ。

ウォード
「ヤーデ戦では強い右を打たなかった。試合全体を通じて、ジャブ以外にいいパンチがない年老いたファイターをみただけでした。かつて持っていた自信が消えていた。もはやコバレフは「クラッシャー」ではありません。強打者ではありません。彼は今はニックネームを持たないただのセルゲイ・コバレフです。あの「クラッシャー」はもういなくなった。カネロと戦うのはただのセルゲイ・コバレフです。それでも手ごわい、危険なものはもっています。しかしもうかつての男ではありません。

最初の6ラウンドはとても興味深いものになるでしょう。ここでカネロは3-3、もしくはコバレフにリードされたとしても2-4で切り抜けることです。中盤までにカネロはライオンの巣穴に居場所をみつけなければなりません。」

ウォードはカネロがコバレフのボディを狙ってくると考えているが、効果的なボディが打てるかは懐疑的だ。

ウォード
「バディ・マクガートが、コバレフもボディ打ちが上手いんだと言ってるのを聞きましたが、コバレフのそんな姿はみたことがありません。彼はそのようにトレーニングされておらず、スタイルにありません。コバレフのボディ打ちは効果的ではないでしょう。試合後半にみせるかもしれませんが、そういう状況であればすでにカネロの射程内で苦戦しているはずです。それでは遅すぎます。コバレフにまだ1つか2つ新しいことを教えることができるかもしれませんが、今更何を教えても(ボディ打ちをしても)もっと打たれるだけです。

私はカネロが終盤にコバレフをストップするような気がします。
クロスファイトになるでしょう。しかし、どっちが勝つかと言えば、私は終盤KOでカネロ、判定になったとしてもカネロを推します。」

実際拳を交えた男の言葉は重い。
ほぼパーフェクトな予想だ。

6ラウンドを過ぎてコバレフは「疲れた」と言っている。

また別の記事でウォードは、コバレフのような怪力ファイターに対処するために初戦では増量し筋肉をつけたが失敗だった。再戦で自分らしく動けるよう自然体、軽めで臨んだ方が上手く戦えたと言っていました。

慧眼の士である。

不運ともいえる内容でウォードに連敗してからのコバレフには違和感があった。
初心に帰る、アマチュア時代に戻す、年相応の戦い方に変える・・・
たしかに結果は残してきたが、彼の強みは速攻KO型の「クラッシャー」スタイルであり、スタミナと打たれ脆さに課題を抱える特徴からして判定型の長期戦は合わないのではないかと。やはり昔の恐怖の「クラッシャー」スタイルが好みだったし楽しかったが、それを続けることは無理だったのだろうか・・・

結局コバレフはアンドレ・ウォードに壊されたままなのだろう。

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コメント一覧
  1. 試合の評価は個人の自由ですが勝敗を受け入れなかったら詰まらない
    観戦してる側からは場面を見て判断する互いの差も相性も判りませんから当り前と思います
    無敗でKO率90%以上ヤーデもコバレフのパンチまともに受けてないのに大の字にそう見えてしまう
    自分より弱い相手と試合をすると強く見え強い相手とやると弱く見える判定なら優勢、劣勢どちらも見えますがKO決着でも納得できないならボクシングなんて観戦しても楽しくない

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  2. アンソニー・ヤーデ戦のコバレフは、資金豊富でヒーローのヤーデの地元英国での開催を翻してでも
    コバレフの故郷、チェリャビンスクなんて辺鄙な土地で試合が実現しました。
    せめて一回くらい、凱旋試合で自分の雄姿を地元の人たちにみせたかったのです。

    地元で恥はかけない、これが実質コバレフの本気の試合であり、最後の雄姿、花火だったわけです。

    カネロ戦のジャブとこの試合のジャブの破壊力の差をみてくださいな。
    それだけじゃない。強い意志、闘志、コバレフの顔で本気度が図れます。

    で、その後に訪れた生涯最高の給料日、カネロ戦

    https://www.youtube.com/watch?v=5h7YIE3jZU8

    よくみて下さい。最後のパンチ、スリッピングしてまともには当たってません。
    競った試合にみせて最後にカネロに華をもたせるはシナリオだったんじゃないでしょうか?
    クラッシャーがカネロのパンチより弱く腰抜けです。こんなコバレフ見たことない。

    なんて書くと神経質に怒り狂う人が出てくるんで

    そういう見方もあるよね、海外マニアの間ではそう囁かれているよねってことにしておきます。
    魑魅魍魎の世界です、真面目にカネロ批判は恐ろしくてできません。権力に抹殺されそう。

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  3. ボクシングに限らず勝負は理屈はいらない強い方が勝つ弱いほうが負ける
    カネロはコバレフより強かったそれだけです。

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  4. それでもウォードはコバレフを未だライオンと認めているようだし、恐怖を知っても必死にスタイルを変えて現役を続けているコバレフもそれはそれでかっこいいですよ。
    実際最近のコバレフとしては動きは悪くなかったし、ジャブもキレていた。
    今回は相手が強すぎた。
    ただカネロとしては全盛期のコバレフを倒したわけではないので評価はさほど上がりません。

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  5. ウォードさん、流石の予想。間近で知っているって、凄いことですね。
    カネロ陣営は、いろいろと模索してコバレフにたどり着きました。グッジョブ♪ですね。
    次戦、何処へ行くのか興味深いです。

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  6. マイルドな試合内容と結果でしたね、感動させて貰ったヤード戦とのギャップが激し過ぎて戸惑うレベル。

    まあ、切り替えていきましょう。

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    • あそこはなんとしてでも勝って、カネロ戦で大金ゲットするための試練でしたからね。

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  7. ウォードの戦いを退屈だと言っていたファンもこの人の解説者としては
    評価する声は相当多いみたいですね。
    リングIQだけじゃなくて人間としての知的レベルも高い。
    いつかのビボルとの対談動画は面白かった。

    ウエイトに苦戦している時点でもうすでにコバレフは危なかったのか。
    カネロはパンチャーとしてよりディフェンスの上手さの方が圧倒的に凄いと思います。

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  8. ジャブで支配する作戦だったのでしょうけど、試合後のカネロの顔を見たらほぼ無傷。
    あまり赤くもなっていなかったので、ほぼ防がれていたのでしょうね。
    なによりコバレフの身体がやせ細ったおじいちゃんのようで力感がまったく感じられませんでした。スピードはもちろん、パワーでもカネロが上に見える有り様で。
    テイラーと戦った頃のホプキンスもカリカリに痩せて見え、年齢的にウェイトを維持するのも困難なんだと感じていました(それでも当時日の出の勢いのテイラーと互角ではありましたけど)。
    36、37歳っていうのは重量級のボクサーにしてもひとつの壁となる年齢なのかな。もちろん自信も失ったままだったと思います。
    カネロは試合後「挑戦」という言葉を使っていました。ゴロフキンと戦うことはもう挑戦ではないとも言ってましたね。
    その言葉が本気なら現時点の相手はスミスでしょう。果たしてどうなるか。

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