コバレフに判定まで粘った闘志でマラウィの伝説になれるだろうか、最後チャンスのつもりで臨むであろう。
WBAライトヘビー級王者のドミトリー・ビボルは8月4日、アトランティックシティのハードロックカジノでアイザック・チレンバと戦います。この日のメインイベントは同WBO王者のセルゲイ・コバレフVSエレイダー・アルバレスでダブルヘッダーになります。
27歳のビボルは2014年のプロデビュー以来負けなしで世界王者となり、3度目の防衛戦です。
ビボル
「チレンバは難しい相手で知名度もあるのでこの試合が決まってうれしいです。ファンのためにエキサイティングなパフォーマンスをお約束します。」マラウィのチレンバ31歳は、常に厳しい戦いを強いられてきた。2005年18歳でプロデビューして以来、地道にキャリアを構築してきました。2013年にシルバーライトヘビー級タイトルを相手の地元である英国でトニー・ベリューと争って引き分け、再戦で敗れました。今度はカナダのケベックに赴いて、次にコバレフと戦うエレイダー・アルバレスにMD負け。今度はロシアのエカテリンブルグに出かけ、セルゲイ・コバレフと戦った。コバレフ相手に12ラウンド戦い抜いたが判定負け。次にホープのオレクサンダー・グヴォジクと戦い負傷TKO負け。この試合で肩に怪我をしたチレンバはトレーナーのロイ・ジョーンズに試合を棄権され、1年間怪我の回復に専念し、復帰しました。復帰戦ではランカーのブレイク・カパレロを相手の地元でユナニマス判定で破りました。
チレンバ
「まずは私を見守ってくれた神に感謝します。ロイ・ジョーンズ・ジュニアにも感謝します。この試合のチャンスに感謝します。2017年は悪い年でした。私のキャリアは終わったとおもいましたが、私はファイターです。あきらめず、この機会に恵まれました。持てる全てを発揮し、チームのみんなやファンの方に感謝の気持ちを伝えたいです。」ジョディ・ソロモン(チレンバのマネージャー)
「このようなチャンスを与えてくれてありがとうございます。アイザックの夢のためにありがとう。この試合はエキサイティングなものになります。」ロイ・ジョーンズ・ジュニア
「アイザックにこのようなチャンスが訪れてうれしい。アイザックの素晴らしい夜を楽しみにしている。」
遥か遠く、マラウィの夢を背負い、常にジャーニーマンとして過酷な戦いを強いられてきたチレンバに肩入れしたくなります。ロイ・ジョーンズやホリフィールドはレジェンドですが、やや不遇の選手に手を差し伸べているのも共感します。
が、この試合はビボルにとり通過点であり、いつもロシアの他団体王者と共演してますが、統一戦のためのデモンストレーションでしかないでしょう。その時期が遅いほど若いビボルにとり有利になっていきます。この日もコバレフの相手、アルバレスの方が険しいでしょう。
そんな感じの位置づけの試合ですが、チレンバの糧と経験に敬意を示し応援したいとおもいます。でも結構チャンスはもらって、全て逃してきたといえるかなぁ。そういう意味では日本の坂田や河野と同じで恵まれたボクサー人生なのかもしれません。
裏を返せばそれだけライトヘビー級はロシアを除いて人材不足なのかな。
WBSSの3つ目がライトヘビーだとおもわれますが、どんどん試合が決まっていきますな。