いよいよ、ゲイリー・ラッセルJrは世界王者でなくなる。
ギジェルモ・リゴンドーがWBAから全てを剥奪されたあの時のように。
ツグッソト・ニャンバヤルは、世界王者まであと一戦となった。
モンゴルのウランバートル出身の2012年オリンピック銀メダリストは、木曜日に開催された第58回世界ボクシング評議会(WBC)の「マンデット」セッションの恩恵を受けた。ニャンバヤルVSエドゥアルド・ラミレスは、WBCフェザー級王座決定戦とすることが決議された。
試合は9月19日、コネチカット州アンカスビルのモヘガン・サン・カジノからShowtimeで生中継される。ニャンバヤル(11勝1敗9KO)は、今年2月にペンシルバニア州アレンタウンで行われた世界挑戦でキャリア唯一の敗北を喫した。
現在はロサンゼルス在住でトレーニングを積んでいるニャンバヤルは、長らく挑戦者としての資格を持っており、王者ゲイリー・ラッセルJrとの対戦を心待ちにしていた。しかし、ラッセルは2015年にベルトを獲得して以来、年に1度しか戦わないため、指名防衛戦が毎回必須となり、同じ相手と戦う可能性(ニャンバヤル)もあった。
マウリシオ・スライマン(WBC会長)
「ゲイリー・ラッセルJrの非活発は問題だ。」この動きを可能にしたのは、最近ジェシー・マグダレノ(28勝1敗、18KO)を1位から外したことだ。ラスベガスの元スーパーバンタム級王者は、WBOフェザー級タイトルのために今年の10月にラスベガスでメキシコのエマニュエル・ナバレテ(32-1, 28KOs)との王座決定戦に臨むことが決まっている。
これにより、ニャンバヤルはイギリスのキッド・ガラハドに次ぐ2位の座に昇格した。ニャンバヤルとラミレス(23-2-3, 10KO)の間で予定されていた試合の状況を改善するための提案があった。ラミレスのプロモーターであるサンプソン・ルーコウィッチ氏は、トップ5のフェザー級のうち2人がすでに戦うことになっていることを考えると、最終的なエリミネーターとしての扱いを受けるべきだと指摘した。
WBCにとって邪魔になるのは1位のガラハドの存在だ。
ガラハドはIBFの1位でもあり、次の戦いのための予定がない。ガラハドの現在のスケジュールはまだ白紙だ。
ガラハドのマネージャー
「今日の試合であれば 明日の終わりまでにお答えします。」その返答はWBCには響かなかった。
マウリシオ・スライマン
「それは非常にあいまいな発言だ。ビジネスであることは理解しているが、WBC外の誰かに決定させるのは恥ずかしいことだろう。」レックス・ウォーカー(WBC幹部)
「この困難な時代に難しい選択をしているのです。返事を待って振り回されるくらいなら、我々が利用可能な可能性を優先していく。24時間待ってはいられない。我々は今会議をしているんだ。」ニャンバヤルは2月にラッセルに負けて以来戦っていない。
皮肉なことに、ガラハド(27勝1敗、16KO)が、故郷シェフィールドでクラウディオ・マレロを破り、IBFの1位の資格を取り戻したのとニャンバヤルが負けたのは同じ日だった。ラミレスは2017年12月に当時のIBF王者リー・セルビーにタイトル戦で敗れて以来、直近の4試合で3勝を挙げている。メキシコのロス・モチス出身の27歳のサウスポーは、昨年11月にラスベガスで当時無敗のレドアン・バルテレミを4ラウンドでノックアウトしている。
スーパーバンタム級だけでなくフェザー級もWBCがテコ入れだ。記事では長期王者、ゲイリー・ラッセルJrの処遇について触れていないが、これは剥奪か、自主返上なのか。
長期王者でも、カネロやワイルダー、フューリーは優遇するのに、ラッセルには厳しい。ラッセルのWBCに対する貢物(貢献)が少ないからだろう。
この流れだと、
ノルディン・ウバーリも危うい、ノニト・ドネアの方がお金をもたらす。
しかし、今回ばかりは、普通に考えれば、WBC、メキシコのご贔屓、エドゥアルド・ラミレスの戴冠の確率は低いだろう。願わくば、モンゴルからの貴重なファイターが第二の井上尚弥となって金のスターになることだ。
いよいよ、ゲイリー・ラッセルJrは世界王者でなくなる。
ギジェルモ・リゴンドーがWBAから全てを剥奪されたあの時のように。
WBCの横暴によって。