いつか書こうとおもっていました。実績や試合内容を考慮すると今、井上尚弥、田中恒成に次ぐ3番手くらいかな。田中は激闘続きだから、安定感では抜いちゃってるかもしれない、そんな、彼の記事。
ずっと過小評価していてごめんなさい。
少し古い記事ですがご容赦を・・・
拳四朗
「堀川健一との試合で勝利して2015年の日本の最高試合に選ばれた。これが今まででベストです。プロの試合で最悪だった試合はありません。順調です。父もOPBF王者で僕もそうなので、それは史上初ではないかな。」拳四朗は日本のエリートアマチュアでした。
2013年には全日本ジュニアフライ級で優勝しました。
自身の最高の武器は左ジャブです。寺地シニア
「世界に通用するものを既に持っているがこの2年間、スピードとパワーを向上させています。」拳四朗は京都の城陽で生まれました。父は偉大なボクサーだったが、兄の影響で小学校ではサッカーを、中学ではテニスをしていました。15歳でボクシングをはじめ、適正があることに気づいた。マニー・パッキャオに影響を受けた拳四朗の目標はシンプルです。
拳四朗
「世界王者になって長く防衛することです。」拳四朗はまだ独身です。日本酒が大好きで休日にはよく友人と釣りに行きます。関西大学で健康と福祉の学位を取得し卒業しました。
https://boxvideo.sports-web.net/ko-samurai/9416
世界王者になる前の古い記事ですが、他に海外記事が見当たらなかったのでこれにしました。
海外ボクシングマニアで日本の事情に疎い自分は完全にこの男を甘くみていました。2世ボクサーという血筋も、アマチュアエリートだったのも承知だが、井上や井岡や田中に次ぐほどの才能とはおもっておらず、日本が大好きな最短記録狙いの安易な路線だなぁ・・・と。
日本での勝ちっぷりがいくらよくても、その気持ちは変わらず、ライトフライ級で穴王座を狙っていけば、そりゃベルトは巻けるかもしらんが長持ちせんぞと。世界王座を防衛してもなお、その気持ちは変わらず、圧勝だけど相手が誰よ・・・という感じ。
けれど、八重樫と死闘を演じたペドロ・ゲバラに競り勝ち、木村悠やジョナサン・タコニングに競り勝ったガニガン・ロペスに2度、再戦ではボディ一発で倒し、そしてWBSSバンタム級、井上の前座でのミラン・メリンド戦でのパフォーマンス。
私が愚かでした。
貴殿は強い、試合毎に強くなっている
申し分ない
申し訳ない
であります。
歴戦で傷だらけのミラン・メリンドは全盛期ではなかったかもしれませんが、拳四朗の完璧なパフォーマンスにアングリしました。本人の言うジャブの凄さを再確認させていただきました。
さらには
[st-card id=38743 ]ここで書いたように、ジャブ以外のパンチにも破壊力を感じました。古典的な足腰の効いたブローというよりも背筋、上腕二頭筋で叩き潰すような高速パンチはミニ井上尚弥のようですらありました。このジャブと距離勘、接近しても、回転力とパワーが伴うこのパンチがあれば、これは安定王者の部類ではないかと考えを改めなければなりませんでした。
[st-card id=46302 ]こちらで調べたように、フィリピンの不気味な選手以外にライトフライ級で強力なランカーは見当たらない現状です。田中や井上のような階級アップも視野になく、減量もほどほどに、体格もまぁまぁ、この階級で長くやっていくのであれば、その将来はかなり有望かもしれません。二桁防衛も夢ではありません。
未だ苦戦なく、進化し続けているようにもみえます。
実際、ちょっとおかしな評価ですが、BOXRECでは拳四朗が、井上尚弥を上回り、P4Pの16位にランクされています。見ている人は見ています。
本当の敵はフィリピンのやばそうな奴らや、アマチュアエリートから上がってくるであろう未知なる敵、対立王者くらいでしょう。
ずっと具志堅の記録と言われ続ける日本ですが、案外こんな笑顔の青年がサクッと乗り越えてしまうのかもしれません。このまま、その少年のようなさわやかな笑顔で、えげつない強さをさらに磨いて勝ち残ってください。
田口の事も忘れてませんよ。
対戦相手は拳四朗と戦うことは全く怖くないだろう。
チャンスだとおもうだろう。
ボクシングじゃなくて、顔が幼く優しすぎるから。
ただひとつだけ、どうしても腑に落ちない謎がある。
親父は日本でも珍しい、スーパーマッチョなライトヘビー級選手だったのに、息子はなんでこんなにちっちゃいんだ?面影は似てるから間違いなく親子なんだけどさ。親父も今にしておもえば稀有な天才でした。