ロマチェンコより、あの日本の長身ファイターに負けていたじゃないか。
まだ、ナカタニを忘れることは出来ないぞ。
あれは一体なんだったんだ?
[st-card id=79995 ]ライト級プロスペクト、フェリックス・ベルデホは、12月12日にラスベガスのMGMグランドで開催される「ザ・バブル」で2020年に3度目のリング復帰を果たす。
ESPNで放映されるこの日のメインイベントは、WBCスーパーフェザー級王者ミゲル・ベルチェルトと元WBOフェザー級王者オスカー・バルデスの対戦となる予定だった。ベルチェルトが今週初めにCOVID-19の陽性反応が出たため、この試合は延期され、トップランクは代替試合を検討していた。
ベルデホのリングを挟んで立つのは、2019年7月に統一ライト級王者テオフィモ・ロペスに厳しい戦いを与えたことで知られる日本人コンテンダーの中谷正義であることが伝えられている。The Athletic紙が最初にヴェルデホの対戦相手を報じた。
ヴェルデホは1月にマヌエル・レイ・ロハスを判定で破り、7月にはウィル・マデラを1ラウンドノックアウトで下している。中谷にとっては、テオフィモ・ロペスに敗れてからの初戦となる。
ロペスが同階級に残るのか、スーパーライト級に昇格してタイトルを手放すのかはまだわからない。もしタイトルが返上され、ベルデホが勝利すれば、タイトル獲得に向けて絶好のポジションに立つことになる。ベルデホが勝利すれば、ロペスがライト級にとどまり、タイトルを防衛することを決めた場合、対戦する可能性もある。
2度のキューバオリンピック金メダリストであるロベイス・ラミレスもこのカードに登場する予定だ。ラミレスはCOVID-19のパンデミックにもかかわらず、非常に活発な活動を続けている。 12月に試合があるとすれば今年5試合目となる。
個人的な採点では、テオフィモ・ロペスVS中谷正義は中谷の勝利だった。
ロペスの方がパワフルで、キラーパンチを少し当てていたが、ラウンド毎に判断すると中谷のジャブ、長身を生かした反撃の方が鋭く、ロペスが嫌がる場面の方が多く、大苦戦、中谷を克服できずモヤモヤした試合を演じたように映った。
しかし地元の採点は大差でロペス、マニアの間では議論を呼ぶ結果となった。これがあったから、ロペスはコミーにも勝てない、ロマチェンコなど遠いレベルという予想が立ったが、コミーを瞬殺し、P4Pナンバーワンのロマチェンコを破り、スーパースターへの道を驀進している。
一方の中谷はプロ初の敗北にして、引退してしまった。
それが、この報道だ。
まだ半信半疑だ。
中谷は日本のファンには惜しむらくも既に引退したファイターだったが、世界はそうはみていない。
テオフィモ・ロペス?
ロマチェンコより、あの日本の長身ファイターに負けていたじゃないか。
ナカタニが滅茶苦茶強いのか、ロペスがたいしたことないのか。
まだ、ナカタニを忘れることは出来ないぞ。
あれは一体なんだったんだ?
ということだ。
ベルデホにとっても、スーパースターのロペスが苦戦した中谷にもっといい内容で勝てば評価もうなぎのぼり、美味しい対戦相手となる。
フェリックス・ベルデホは、トップランクのナンバーワンホープとして、アマチュアで五輪に出場、ロマチェンコに迫り、体格もパワーも若さもプロではこっちの方が有望と将来を約束されていたプロスペクトだ。
それが、キャリア途中で苦労しはじめ、はじめての挫折(敗北)も味わったことで、世界に失望を与えたが、キューバの名将、イスマエル・サラスと組んで再生、再浮上してきた。
もともと、フェリックス・トリニダードの再来といわれた極上の素質を持っている。
体格もパワーも魅力的だ。
未だ、トッププロスペクトの一人だろう。
中谷正義は今を時めくテオフィモ・ロペスに最も苦戦を強いたが、勝つことはできなかった。驚愕のファイトを披露し、やりにくさを存分に発揮はしたが、ダメージングパンチを与えることができなかった。
そこが、この試合の鍵だろう。
フェリックス・ベルデホはパンチャーで強力だがKO負けをしている。
効かされた姿もみせている。
ライト級では大柄だが、中谷のサイズには敵わない。
中谷の槍のようなジャブや左フック、長身の圧力、距離、やりにくさは十分通用するだろう。
日本人の誰もが中谷正義を甘くみていた。
この東洋無敗のライト級は世界レベルで通用する異能の才能だった。
ロペス戦は、左に比べ、右がややスローで単調だった。ベルデホ相手に圧勝まで期待するのは酷だが、良コンディションで臨めば勝てるかもしれない。
世界ライト級は今や最も過酷、人気階級だ。
ジャーボンティー・デービス
テオフィモ・ロペス
デビン・ヘイニー
ライアン・ガルシア
アメリカの次世代のスター候補が乱立している。
その他各国のランカーのレベルも高い。
軽量級とはファイターの層も動くお金の次元も違う。
そんな中に、日本の中谷正義がいる。
引退宣言、あれはなんやったんや・・・
日本人にとり、普通の世界戦以上に大きな試合。
尚、未だ決定事項ではないだろう。