テレンス・クロフォードがタイトルを返上したことにより、現在1位と2位である両者で決定戦があるかもしれないというニュースが。
ファン・ディアスってあのディアス?一度引退した古豪という印象だが、まだ31歳なのね。
一時代を築いたビッグネームといえるディアスだが、学業も優秀とかで、ファン・マヌエル・マルケスに負けて引退したのが2010年、そして2013年に復帰して現在まで5勝2KOだ。
Baby Bullというニックネーム通りの小さな闘牛のようなボクサー。
[youtube]http://youtu.be/XnolnMJZqws[/youtube]
ディアスというのは畑山を痛烈KOしたラクバ・シンから王座を奪い安定政権を築いた。
ファイトスタイルは右ファイター。エネルギッシュな連打とスタミナで打ち合って打ち勝つ。
パワーレスだが軸がしっかりしていて回転のいい連打が利く。
下手なファイターではなく巧いファイターで当時、坂田あたりもファン・ディアスのように進化して欲しいと願ったものだ。
その巧さとエネルギッシュさで、アセリノ・フレイタスをも破り安定感抜群だったが、強打のネート・キャンベルにスプリットで負け、ポール・マリナッジに再戦で負け、最後はファン・マヌエル・マルケスに痛烈にKOされた。(再戦では判定まで粘ったが連敗)
マルケスに比べると必殺パンチがなさすぎた。
当時、マルケスと2度もやるほど、アメリカでは相当期待と人気の高かった非黒人ボクサーだ。
超一流には敵わなかったが明らかに一流の王者であった。
ファン・ディアスは一発のパワーや背丈のないボクサーの手本のようで手数とスタミナでそれを補った。
しかしまったく打たれないスタイルではなく、どうしてもガードして我慢せざるおえず、根性比べで勝ってきたタイプだ。
まるでファイティング原田のようだった。
5年前なら粟生は全く歯が立たなかっただろう。スターのオーラが違う。
しかし未だ31歳だが全盛期はとうに過ぎたとおもえる今のディアス。
この男に再びベルトを渡してはまずいだろう。
直近のディアス
[youtube]http://youtu.be/myQCVCCSpMA[/youtube]
肉体的な衰えは感じない。昔と変わってないようにみえる。
相手レベルは落ちているだろうが、安定したいつものディアスだ。
粟生VSディアスが決まればどういう展開になるだろう?
ディアスのスタイルはひとつ、ガードしつつどんどん前に出てきて連打を見舞う。誰とでもかみ合う。
手数もディアス、押し込むのもディアスとなるだろう。
粟生が苦手なジャブや遠い距離感はないので、やりにくさはないだろうが、手数が多くて楽にさせてくれる相手ではない。
ロープに下がってばかりでは見栄えも分も悪いだろう。
打ち合いでも分が悪い。ディアスの方がコンビネーションの回転力がある。
しかし打ち合いの中で放つ粟生の左カウンターの方が相手を効かせる決定力があるだろう。
粟生は依然としてインパクトのない復帰戦を繰り返していて、信頼のおけないボクサーだが
今はディアスの時代ではない。
グダグダの打ち合い、もみ合いをしたらディアスに負ける。
要所、要所で打ち合いながら、脚を使ってメリハリをつけた戦い方をしないとだめだ。
せめて、ディアスの時代は終わりにさせてあげなければ、時の流れに申し訳がたたない。