書いておきながら、試合があったことを知りませんでした。
それだけこの3150ファイトは自分にはなじみがないのだろう。
ダイジェストで
亀田和毅VSレラト・ドラミニ
亀田がフェザー転向でいきなり負けてたが、どちらも世界王者のレベルにないと感じざるをえない。強気発言がメディアを賑わせていたが、中身は何も変わっていなかった。これは陣営も恐らくわかっていた故の脱MJ、脱カシメロ、脱Sバンタムだったのだろう。
亀田はフリッカージャブからの右オーバーハンドしかパターンがなく、パンチに貫通力がない。とても軽い。出すより引くのが速い。マスボクシングの域を出ておらず、これではフェザーで勝負にならないだろう。
ドラミニは特に印象が残らなかった。南アなので招聘するのが大変だが、日本人の誰かが勝てるだろう。
重岡優大VSパンヤ・プラダブスリ
最初は注目していたが、ミニマムがあまりに小粒なので関心を失ってしまった。これは兄の方かな。
それでもパンヤというのはあのワンヒン・ミナヨーティンの無敗記録を破った男であり、田中 教仁は世界レベルでは厳しいが王者たる強さをみせていた、本物だなとは感じていたので戴冠は立派だ。
弟の試合でも感じたが、本当に小さいが、パワーがあり王者相手でもその部分が比較にならず、王者が守りを固めてしまう。ちょっと突き抜けたミニマムの兄弟、存在になるだろう。
重岡銀次朗VSダニエル・バラダレス
バッティング無効試合からの再戦だったかな。予想通りの結果となったが、これもパワー差が顕著で相手が貝になってしまう。
井上尚弥ほどではないが、この兄弟はミニマムでは異質のパワーを持っている。
しかし、ただ一人、オスカー・コラーゾというプエルトリコのミニマム級新王者8勝6KOのキャリアだが、この男は少しだけみたが確かなる技術を持ったいい王者だ。これが兄弟にとってのライバルとなるだろう。
タイのノックアウトというファイターも在位がやたら長いので、ぜひ敵地タイで戦ってみて欲しい。長年ずっと敵地タイで負け続けてきた負の歴史を変えるならこの兄弟だろう。
レネ・ビビアーノVS花田颯
なにも知らない同士だったが、この試合が一番面白かった。なんでこんな相手を招聘したのだろう。
花田というのはアマキャリアがあるようだがプロ2戦目。頑丈でパンチも強いが直線的で頭の位置も変わらない。愚直なスラッガーという感じ。
対するビビアーノはリカルド・ロペスやファン・マヌエル・マルケスに連なるメキシコの柔らかさを持ったテクニシャンという感じ。
そうはいってもビビアーノはロペスやマルケスの域ではないので花田という選手がパワーと勢いで凌駕しそうな力強さを感じたがやはりキャリアの差、パンチの角度やタイミング、多彩さ、ディフェンス力の差でこの壁を突破できず。
いい経験、キャリアになったと同時に、マッチメイクが厳しすぎ、有望な選手を壊してしまいかねないともいえる謎な試合だった。
というわけで、日本人よりもパンヤやビビアーノなど対戦相手の外人に興味を持ってしまった私は非国民だろう。
重岡兄弟は異能のミニマムだとおもうが、ミニマム以外の可能性はあるのだろうか。そしてオスカー・コラーゾとか、ノックアウトとか、やるべき相手がいるのは救いだ。
そのくらい、今のミニマムは魅力がない。