金曜日なので日本時間だと土曜日の試合になるかとおもいます。スタイル的に熱い激闘にはならない、眠たい試合になる可能性も大いにあるが、ハイレベル、極上の試合であることは間違いない。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | R | |
シャクール | 9 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 9 | 10 | 10 | 10 | 118 |
コンセイソン | 10 | 9 | 9 | 8 | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 108 |
1R
コンセイソンがボディーストレートを中心に攻めていく。
しかしスッと引いて全く当てさせないシャクール。
シャクールがコンパクトな左をあてに行くとコンセイソンがオーバーハンドで打ち返す。
コンセイソン10-9
2R
シャクールも距離が遠いコンセイソンに近づけず、守りのみ。
シャクールが詰めて仕掛けるが、コンセイソンが打ち返す。
ぶれない、打たれない安定感は
シャクール10-9
3R
シャクールがペースを握れず苦労している。
前に出てコンパクトに打ちにいくが
コンセイソンの反撃にあう。
しかし打たせず攻めているのは
シャクール10-9
4R
差のない接戦となっている。
シャクールが前に出てコンパクトなストレートやアッパーで攻めていく。
その接近戦がコンセイソンは辛そうだ。
コンセイソンはパンチが大きく、シャクールはコンパクト
遠距離ではコンセイソンがいいが、パンチは当たらず
近距離はシャクールがいい。
コンセイソンが膝をついたが、これが後からダウンと裁定
シャクール10-8
5R
シャクールがペースをつかみ、前に出てコンパクトなストレートやアッパーを打っていく。
コンセイソンは接近戦に難ありか。
シャクールの方がパワーがありそうで、体重超過の影響か。
そんなに差のない展開だが、会場はフルマークで
シャクール10-9
6R
初回こそコンセイソンの長いストレートに手こずったシャクールだが
一発も食っていないのではないか。プレッシャーをかけることで
修正しペースを握っている。
オフェンスもディフェンスも最小限の動きで見事に完封している。
接戦にみえるが、コンセイソンのパンチはほぼ当たっていない。
シャクールの左がコンセイソンを捉える。
シャクール10-9
7R
派手さがないからわかりにくいが、シャクールは本当に被弾していない。
いつもの判定かもしれないが、今日のシャクールはパワーもある。
コンセイソンも上手いから接戦にみえるが、細かくみるとシャクールの独壇場。
コンセイソンの長いパンチは少し押すような軌道で威力がない。
コンセイソンが動くのではなくシャクールに動かされている。
シャクール10-9
8R
ここまでシャクールはほぼ被弾していない。
厄介すぎるディフェンス力。
しかし手打ちで踏み込みが甘いのか、圧倒感もあまりない。
コンセイソンが攻めていく姿勢が増えたが、全く当たらない。
コンセイソンがガムシャラモードになってきたが、精度は
シャクール10-9
9R
コンセイソンも上手いから接戦にみえるのだが
シャクールは全く被弾していない。
かといってコンセイソンを圧倒しているわけではない。
コンセイソンのパンチを全部捌いて、コンパクトな手打ちパンチを返すのみ。
シャクールがコンセイソンを投げて減点。
ダウンシーンはないか、シャクールのボディか
やや眠たくなってきた。
シャクールは全部ディフェンスしてから手打ちパンチという必勝法だ。
9-9
10R
判定臭が漂う。
コンセイソンをしてもパンチが当たらない。
シャクールはリスクをとって打ち合い、ボディで崩さないと倒せなさそう。
守りが鉄壁すぎて、圧倒しているわけではないがポイントはシャクール
(だって減点材料がないんだもん)
という展開。
両者に決め手はないが、精度で
シャクール10-9
11R
チャンピオンシップラウンド
コンセイソンはこのままでは勝てない。
パンチを打っても全部捌かれ、シャクールのコンパクトなボディはたまに食う。
コンセイソンもそんなに打たれたダメージがあるわけではないが。
自分は傷つかない、相手も傷つけない
そんなスタイルのシャクールが実に厄介。
コンセイソンのバランスが崩れ、スタミナがかなりきつそう。
空振りばかりだからかな。
シャクール10-9
LAST
まさしくシャクールは天才だが
このスタイルのままで良いのだろうか。
自分は傷つかず、相手も傷つけない。
ボクシングの醍醐味に欠けるスタイルに特化している。
序盤は見ごたえがあったが、相手を見切ると一切パンチを食わない
適応力がシャクールにはあった。
盛り上がりに欠くラスト
減点以外はフルマークでシャクールだろう。
シャクール10-9
予想通りの内容、五輪金メダルをしても、一発も被弾していないのではないだろうか。
コンセイソンは打たれたというよりは疲れた。
117-109
118-108
117-109
シャクール
WBC/WBO スーパーフェザー級王者
シャクール・スティーブンソン 25歳 18勝9KO
リオ五輪バンタム級銀メダルから、無敗のままプロで世界王者になった若き天才。体格のフレームがあり、まだまだ上の階級も狙える未来のP4Pナンバーワン候補か。特徴はとにかく打って打たせない。被弾しない。第二のメイウェザー最右翼。本人が好きなのも、メイウェザー、ウォード、そしてウィテカーだ。
非力な判定型の眠たいスタイルに感じてしまうが、リスクを冒さずKOを狙わない、決して大振りや力んだパンチを打たない、距離管理が徹底している。手打ちにみえるパンチで全てを捌き、相手の攻撃は先を読んで対処している。心憎いほどにディフェンスが安定しており、小型カネロともいえる無敗の人気複数階級王者のオスカー・バルデスさえ子供扱いした。
極めて負けにくいに特化したサウスポーだ。
ロブソン・コンセイソン 33歳 17勝8KO1敗
リオ五輪ライト級金メダル。シャクールより背が高く、身長は179センチもある。
実績ではシャクールを上回るアマチュアだが、アマが長く既に33歳でプロでは評価はシャクールが逆転している。
しかし、初の世界戦、オスカー・バルデス戦は実質勝利であり、懐深く、遠距離から放たれるパンチ、やや独特なリズムのテクニックは脅威に値する。無冠の帝王といっても差し支えない実力者だ。
この試合に注目するのは、コンセイソンはブラジル人でプロではビッグネームではなく大金を稼げる相手ではない。できれば避けたいタイプだ。それを気軽に引き受けるシャクールというのはやはり相当な自信家であり、相手を選ばないんだなということ。
普通の防衛戦としてはかなりリスキーな相手だがいとも簡単に決まった。この姿勢はライバルのジャーボンティー・デービスやライアン・ガルシアとは明らかに違う。彼らは未だに相手選びが巧妙だ。
魅せるファイトのインパクトでは、デービスやガルシアの方がはるかにエキサイティングで面白く、人気も出そうだが、いざ戦うとなるとシャクールみたいなスタイルが全てに涼しく勝ってしまうのではないか。相手を無効化させてしまうスキルが半端ない。まさにメイウェザーみたいなファイトスタイルを25歳で体得している。
コンセイソンは実績もあり、体格、リーチもあり、シャクールが手こずるとしたら、ありえるタイプなだけに、どんな試合展開になるか興味深い。
尾川を豪快に一撃で倒した、同級王者のジョー・コルディナの芸術的な右も、シャクールには当たらない(きっと)
両者が顔面を腫らすような白熱の打撃戦にはならないだろうし、眠たい判定決着になる可能性も大いにあるが、この試合はかなりハイレベルで注目すべき崇高な組み合わせだ。
観れるかどうかもわからないけれども・・・