山中の国内防衛タイ記録がかかる試合の相手がほぼネリーと言われています。山中の試合直後にコロンビアのサウスポーとやって改めてその立場を盤石なものにしたようです。
ヘスス・マルチネスというボクサーもここまで23勝1敗の好成績で防衛戦の相手としてもそん色ないキャリアでしたが、勢いにのるネリーの圧勝でした。解説のチャベスからも「ネリーは世界王者の雰囲気が漂っている」といわれたそうですが、果たして・・・
元々、元暫定王者のデビット・サンチェスを下した頃からホープとして浮上してきて、その頃はSフライ級。河野への挑戦を目指していたみたいだからバンタムだと小柄な方だろう。
デビット・サンチェスがマーロン・タパレスに微妙な勝利とルイス・コンセプションに激闘負けしたことから、それを凌駕するくらいの実力者か?その後はさほど厳しい試合をしてきたわけではないのだが、今や期待値トップクラスのホープになりました。
メキシカンにしては風貌もボクシングも黒人的で、L字、ショルダーブロックを使って芯をはずすディフェンスをしつつ、圧力かけてボディ、顔面にモーション大き目なパンチを打つ好戦的なスタイル。上手く、力強いが接近しないと良さが出ないタイプか。
それだけに山中の距離を測るジャブと槍のような左ストレートの射程というのが大事になってきます。打ち下ろし軌道だから威力は問題ない。左は右肩で流してはずすようなネリーのディフェンスですが、山中の左は届きそうである。パワーも攻撃力もプレスも強そうだが、スピードがある方ではないので、自分の距離を大事にすれば山中のクオリティの方が高い気がする。果たして・・・
ネリーが脅威なのは技術的なことよりも今勢いにのっており、周囲の期待と自分のパフォーマンスがマッチしてノッテいるところだ。実力者はまだ他にいるという見解だが、ランク、知名度等を考慮すると今のバンタム級で記録のかかる試合で相手が指名挑戦者のネリーなら、これに勝るものはないだろう。
楽しみです。
フランシスコ・エストラーダVSアヌアル・サラス
シルバータイトルがかかっていた模様。相手もなかなか強い。しかしエストラーダがジワジワアジャストして終始圧倒。この階級でも安定感とパワーがあるなぁ。
元々Sフライ級だったエストラーダの方が階級適正はロマゴンよりありそうだ。益々ファン・マヌエル・マルケスっぽいスタイルになったとおもうが、多くのメキシカンに感じるように、やや全体のモーションが大きくスローにみえる。
自分の稚拙な評価だと、マルケスがメイウェザーにおもちゃにされたように井上尚弥やクアドラスのスピードにはついていけない気がする。それでもエストラーダの魅力は全体の完成度とキャリア、そしてなんといてもタフネスだから簡単には崩れないだろうけど。
自分の中ではニエテス>エストラーダなのだ。
なんかもう、エストラーダはクラシカルな古豪にみえてしまう。井上がポイントロスするような事はないとおもう。どこかで粘りに捕まってしまうかかどうかだけ。しかし井上にはスピードと共に破壊力もあり、クアドラスよりさらに上だろう。
週末はロマゴンVSシーサケットがあるし、この階級は戦国模様。
井上は体重の問題もあり、あと一年と宣言していたが、待ってさえいれば、ビッグネームとのビッグファイトは時間の問題か。
これまた楽しみですね。