昨晩はお疲れさまでした。
今年は井上尚弥のWBSS決勝で日本中のボクシングマニアやメディアが燃え尽き症候群なムードを少し感じました。
寺地(これからはこう書く)は数年前までガニガン・ロペスとどっこいだったのに強くなったもんだ。パワーやフィジカル自慢の京口より結果的に圧勝でKOを量産している。アルバラードやカニサレスのような王者対決じゃないとこの階級にはライバルがいなそうだ。
しかしランカーのレベルが低いだけで
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Hasanboy Dusmatov・・・こういう奴が能力上位だとおもわれる。
八重樫はらしいファイトだった。4回になぜ突然スイッチを入れてファイトしたのだろう。脚を使ったボクシングでは手ごたえがなかったのかもしれない。しかしムザラネという選手は倒して勝つのが極めて難しいタイプだ。(川島さんが、ムザラネの2度の敗北はいずれもTKO負けだから決して打たれ強くないはずと言っていたが、私の調査では違う。初敗北はキャリア初期、倒れたかもしれないがレフリーに抗議するほどまだ戦えた状態だったようだし2度目はドネア相手に負傷判定だ。脚は少しも揺れていなかった。)
八重樫らしい気持ちの籠ったファイトだったが、ムザラネは打ち合いで崩せるタイプではない。黒田も坂本もそれで散った。八重樫にドラマがあるようにロードウォリアーのムザラネにも過酷なストーリーがある。勝ったらSフライで4階級制覇だと大橋会長は言っていたが、ムザラネの方にその資格があるようにおもう。
村田のファイトスタイルが確立された、アグレッシブで実によかった。これが年齢的にも完成形だろう。被弾するスタイルなので、どこまでダメージを抑えて相手に襲いかかれるかだ。今でも、ユーバンクの機動力やその他、リアルな連中には敵わないとおもうが、もうビッグマッチのタイミングだろう。(しかしユーバンクでいいのかな、コロボフ・・・)
https://www.youtube.com/watch?v=Al60GK5zyf4
さて、本当はジェルボンタ・デービスVSユリオルキス・ガンボアが一番気がかりですが、この試合も楽観視できません。なぜならシントロンの事がよくわからないから。江藤戦の映像があるが、つまりは江藤を空転させるテクニシャン系か。
プエルトリコというボクシング強国で五輪2度の出場は偉大だが、なんとなくエマニュエル・ロドリゲスの火傷あけや、色々なタイミングが重なっただけでそこまで強いようにはみえない。ロンドンではあのミーシャ・アロイヤンに負け、リオは地元のブラジル選手に負けた。
ジェイビエール・シントロン 11勝5KO 24歳
2回に江藤から左ストレートで痛烈なダウンを奪い、その後もスキルとヒット数で大差の判定勝ち。2回で仕留めていたら強い印象が残ったが・・・
168センチのサウスポーでこの階級では背が高く、速くはないがパンチをしっかり打ち抜くアウトボクサーだ。左ストレート、返しの右フックが武器だろう。トップアマ出身だけあってスキルはあるがそんなに俊敏な方ではなく、フィジカルも強くはみえない。試合全般を通じ、下がる傾向が強い。フットワークがフワフワしており、ボクシングの歴史から想像するに打たれ脆いタイプにみえる。
井岡の方が精密で速いので、プレスをかけてシントロンを押し込んでいきたい。顔面は遠くガードが堅そうだからボディで崩していきたい。ディフェンスのいい井岡がシントロンの長いストレートやカウンターを簡単に貰うとはおもえない。しかし井岡もフィジカルが強くパワフルなタイプではないから時間をかけて崩していくことになるだろう。
映像をみた感じ、ボディ、顔面ともにラウンドのどこかでシントロンに強烈に当てて倒す、TKO勝利のシーンが浮かぶ。井岡の対戦相手ではドニー・ニエテスの方がはるかに完成度が高く強くみえる。
よって、予想は井岡
と言いつつ、普通に五輪に2度出たエリートと指名試合をするだけでも、フライ級までとは段違いのレベルだ。
鍵はスピードとプレス。シントロンはアマチュア実績のある技巧派なのでやりにくいかもしれないが、これを仕留めることで井岡のスーパーフライ級での信頼が増す。昨晩もフィジカル差が明暗を分けたようにこの域になると経験値やフィジカルが明暗を分けることが多い。
それにしても、スーパーフライ級も統一戦などなかなか進展しません。
ドニー・ニエテスはこのまま消えるのか・・・
井岡VS田中がしきりに言われているが、日本人対決ではなくともに世界に羽ばたいて欲しいのだ・・・エストラーダを筆頭に、アンカハスやヤファイなど、やりがいのある王者がいるのだから。