ボブ・アラムが怖がって金の問題を言い訳にするのは構わないが、私たちにとってトップランクや井上だけが唯一の道じゃないので問題ないんだ。
マニー・パッキャオのMPプロモーションの代表ショーン・ギボンズは、WBOバンタム級王者ジョン・リエル・カシメロが土曜日にコネチカット州アンカスビルで行われたショータイムのペイパービューカードで、無敗の挑戦者デューク・マイカをあっさりと退け、ファンに大きな印象を与えたと語った。
今年の初め、カジメロはWBA、IBF王者の井上尚弥とハイステークスの統一戦で対戦する予定だった。コロナウイルスのパンデミックのために試合が延期された後、取引は実現することはなかった。
井上は、10月31日にラスベガスのMGMグランド・カンファレンスセンターでジェイソン・モロニーと防衛戦が予定されている。
カシメロは、井上が実際に彼と対戦したいと思っているのかどうか疑っている。
カシメロ
「俺が本物のモンスターだ。井上尚弥は俺を恐れている。今日は誰でもノックアウトしていただろう。もし井上が俺と戦わないなら、リゴンドーやネリーらトップファイターの誰とでも戦う。」ギボンズによると、トップランクのCEOであるボブ・アラムは、統一戦で井上と戦うための適切なファイトマネーをカシメロに払うことを嫌がっていたという。
ギボンズ
「ジョン・リエルは井上と戦うために今までのキャリアで稼いだ以上のファイトマネーが欲しいと言っていた。ボブ・アラムにはカシメロにふさわしいお金を払うつもりがあるのか、統一戦にふさわしい額とはなんなのか?彼は他の選手には大金を払っているのに、カジメロには金を投じたくないんだ。
ジョン・リエルのパフォーマンスで 多くの可能性が開かれたから我々としてはそれでいいんだ。ショータイムのスティーブン・エスピノザはカシメロとの仕事に興味を持っている。カシメロにも選択肢がある。ボブが怖がって金の問題を言い訳にするのは構わないが、私たちにとってトップランクや井上だけが唯一の道じゃないので問題ない。」
カシメロの挑発に憤慨しているファンが多いようだが、個人的には大いに結構だとおもう。カシメロの前は日本のファンはゾラニ・テテに憤慨していた。
本当は井上を尊敬し、一緒にポテトチップを食べるほど友好的でいい奴なのだ。
カシメロもいい奴だろう、怪物君と勝手に呼んでいた頃から好きな選手だった。
規格外の何かを持っていた。
井上が生涯最大の強敵、ボクシング人生のクライマックスだからそれに見合う報酬が欲しいだけだ。井上尚弥はそれくらいのポジションにいるし、カシメロは苦節の果て海外10か国を巡り、10年かけてそこに辿り着いたのだ。
パフォーマンスや大袈裟な誇張もあるだろうが、個人的にはこれが真実であるとおもう。とにかくトップランクのボブ・アラムは外様に勝たせたくない、大金は払いたくないのだ。だから身内のジェイソン・モロニーを井上にあてがった。ジョシュア・グリーが勝っていれば、彼をカシメロの犠牲にするか、井上にあてがいたかったのだろう。IBFの指名挑戦者、マイケル・ダスマリナスなど蚊帳の外だ。(彼もギボンズの選手のはず)
少なくとも、カシメロは9月、井上は10月に試合が出来るのであれば、渡航問題はクリアされていたはずだ。井上でも大橋会長でもカシメロでもギボンズでもなく、ボブ・アラムがこの試合を嫌がった。
そしてカシメロはアラムが嫌がる通りのパフォーマンスを演じた。
カシメロを象徴する手本のようなファイトだった。
勝ち続けていれば、いつかは井上との巨額の対戦は避けて通れない、だからカシメロは急遽一転、PBCに矛先を変えた。トップランクが嫌なのだ。先週のパフォーマンスならば、リゴンドーでもネリーでもいい試合が期待できる。
特に相手のいないベテラン、リゴンドーのキャリアを終了する役目にカシメロは回るかもしれない。そうなれば、やっぱりボブ・アラムはぬるいと言わざるを得ない。