PBCの6試合にアップセットはなく、予想通り以上でも以下でもない結果でしたが、バンタム、スーパーバンタムの違いを感じたりもしました。フィゲロアやローマン、アラメダが素晴らしい試合をしたとはいえないが、少なくともバンタム上がりの相手のパンチ、フィジカルには屈しない。
一番強烈なパワーを発揮したのはカシメロですが・・・
Sバンタム級王者はエマニュエル・ナバレッテが去り、レイ・バルガスが離脱し(本当かよ)王者の顔ぶれが変わりました。WBCの王者にはルイス・ネリーが就きましたが、層は厚くとも、井上やカシメロやドネアやリゴンドーがいるバンタム級に比べてどうなのよ。
WBA/IBF王者 ムロジョン・アフマダリエフ 8勝6KO
https://www.youtube.com/watch?v=Eva9kR5JlVE
アマの実績は一番だが、ダニー・ローマンとはギリギリの接戦だったので、飛びぬけて強いということはないだろう。
岩佐=ドヘニー=ローマン=アフマダリエフ
どれも大した差はなかった。
しかし、これからブレークすべくエネルギーが漲っていることだろう。
WBAレギュラー王者 ブランドン・フィゲロア 20勝15KO1分
体格よく超攻撃的で手数が多くゾンビのごとく打ちまくる。「ハートブレイカー」はルックスもいいので期待値は高いがスピードとキレはない。パンチを食うスタイルなのでフィジカル押しが通用しないと倒されてしまうのではないか。しかしかなり体重超過したフリオ・セハにも倒されないタフネスは不気味。
WBC王者 ルイス・ネリー 31勝24KO
https://www.youtube.com/watch?v=0N1Abxmwnk0
アラメダが強かったのか、ネリーがたいしたことないのかよくわからない試合だったが、もうこの階級で体重超過は犯せないだろう。他の多くの選手と比較しても小柄な部類に入るだろうから。次は一応ダニエル・ローマンと決まっているし、同じPBCだし外せないだろう。パヤノを指標にするとネリーが有利だが、ローマンは倒れない。ボディの鬼だ。スタイルマッチとして興味深い。ちゃんと決まって欲しい。
WBO王者 アンジェロ・レオ 20勝9KO
https://www.youtube.com/watch?v=e1WodtVlPD8
無名だが、ゲイリー・ラッセルのようなトラメイン・ウィリアムズを押し切ったのは侮れない。セサール・ファレスもノックアウトしている。馬力系のファイターなのでフィジカルが強そうだ。ジョニー・タピアと同じ故郷なのも侮れない。
IBF暫定?王者 岩佐亮佑 27勝17KO3敗
https://www.youtube.com/watch?v=HySPBTxpiW8
どんな王者に対しても勝ち負けになる、勝負できる素質はある。しかし完全に勝ちきることができるほどの信用はなく、馬力を前にノックアウトされてしまいそうなイメージもある。日本人でここまでできるファイターは珍しい。一皮むけたら本当に頼もしいのだが。
マイケル・コンラン 14勝8KO
はっきり言うと、ナバレッテを避けて、しれっとフェザーからSバンタムに落としてきた。これからも穴王者狙い、ランキング的にアンジェロ・レオだろう。そうはいっても実績優位なので、今のSバンタムのメンツなら誰とでも戦いそうだ。
カルロス・カストロ 26勝11KO
ダークホースだが、ジェネシス・セルバニアに勝ってから、それがアップセットではない事を証明し続けている、ホルヘ・リナレスみたいなスタイルのボクサー。ルイス・ネリーに勝っても驚かない。10月24日、クリストファー・ディアスが試練だ。それにしてもディアスはSバンタム級、伊藤はライト級・・・
ステフォン・フルトン 18勝8KO
本来、トラメイン・ウィリアムズではなく彼が王座決定戦に出る予定だった。フルトンならレオに勝てただろうか、オッズでは有利だったはずだ。世界王者になれるだけのテクニックは持っている。
ライーゼ・アリーム 17勝11KO
https://www.youtube.com/watch?v=2Zc3a-NR7OM
レオVSウィリアムスの前座に出ていたプロスペクト。こっちも全勝、勢いにのっており、侮れない。
勅使河原宏明 21勝14KO2敗2分
ジム移籍し、日本ではかなり期待値が高いが、世界となると誰だお前はレベルだろう。無敗選手ばかりの中、日本で揉まれた強打者は頭角を現すことができるだろうか。
ワシル・モハメド 12勝11KO ガーナ
第二のドッグボウ
アルバート・パガラ 30勝21KO1敗
キャリア的には世界挑戦させてあげたいよね。カシメロよりエリート的なセンスはあるだろう。
つまり、絶対的な本命はいない。
混戦模様。