
ギボンズ
「今回逃げたのは井上だ。カシメロは井上にとっても、ルイス・ネリーにとっても、ギジェルモ・リゴンドーにとっても脅威のモンスターだ。みただろ、本当のモンスターはここにいる。」
https://www.youtube.com/watch?v=t20TKn3zDd8
2019年11月にWBOバンタム級タイトルを獲得して以来、ジョン・リエル・カシメロ(30勝21KO4敗)は統一王者、井上尚弥(19勝16KO)と戦うことに躍起になっている。
彼らは元々4月25日にラスベガスで戦う予定だったが、covid-19のパンデミックのために延期となった。
再交渉は行われたが上手くいかず、試合が実現できなかったカシメロは9月26日にデューク・ミカーと戦うことでその鬱憤を晴らした。フィリピン、レイテ島のオルモック出身の30歳、カシメロは3回ストップでタイトルの防衛に成功、井上との対戦を改めて強くアピールした。
日本の横浜出身の(座間だけど)27歳の井上は「モンスター」の愛称で呼ばれているが、カシメロは自分こそバンタム級のブギーマンであることを強調した。
カシメロ
「井上、お前はモンスターか?マザーファッカー!!お前はモンスターなんかじゃない。ニホンイシガメだ。お前は俺を怖がっている、次こそ俺と戦おうぜ!」マネージャーのショーン・ギボンズは、井上こそ、カシメロを避け、10月31日にジェイソン・モロニーと戦うことを選んだと主張している。
カシメロ
「ジェイソン・モロニーは井上ではなく俺と戦いたかったんだ。でも俺はモロニーとは戦わないよ。イージーな相手だから。俺は井上と戦いたいんだ。でも奴はモロニーを選んだ。イージーな相手だとわかっているからさ。」ショーン・ギボンズ
「チャンピオンはここにいます。カシメロはいつだってここにいる。今回逃げたのは井上だ。彼らはカシメロと戦いたいとおもっていなかった。そしてモロニーを選んだ。カシメロ戦が決まっていたのにね。カシメロは井上にとっても、ルイス・ネリーにとっても、ギジェルモ・リゴンドーにとっても脅威のモンスターだ。みただろ、本当のモンスターはここにいる。」井上も黙っていない。翌日、SNSを通じて、目を引く投稿をした。
井上
「あんな大振りでは俺に当てることはできないだろう。。。You wont be able to hit me witu such a big swing」宣戦布告と言えようか、彼らの対立は本物のようだ。井上が挑発に乗ることは今までほとんどなかった。
井上がモロニーとの防衛戦に成功した場合、2021年にカシメロと戦ってみて欲しい。
井上がトップランクと契約し、ネクストレベルに飛躍するのに完璧な戦いになるだろう。カシメロはあらゆる手段を使って過剰に井上を挑発し続け、ハングリーでい続ける。ファンはエキサイトする。
これは新たなライバルの誕生だ。両者はKO必至のスタイルとパンチ力を持っている。さらにこれは統一戦であり、ボクシングにとってとても意義のある試合だ。
「鉄は熱いうちに打て」
という格言通り、この戦いは今が旬だ。
井上のツイートはルイス・ネリーに対するものかとおもったが、カシメロだったのね。
とりあえず金髪で登場したカシメロは、彼らしく、荒々しくも圧倒的にデューク・ミカーをねじ伏せた。懐疑的なファンを唸らせるだけのパフォーマンスだったとおもう。ミカーは想定内だったはずだが、パワフルなアタックに対処しきれなかった。予想できるカシメロらしいファイトだったので、想像を遥かに上回ったということだ。どんなにジェイソン・モロニーの決意とコンディションが究極でも、井上尚弥にも次元の違いを発揮して欲しいものだ。
カシメロはゾラニ・テテ戦こそ長身強打のテテの槍を警戒して射程外にいたが、基本的には、力でねじ伏せてしまえばいいような荒々しく強引なファイトをする。デューク・ミカーならプレスで潰せば倒せる、そんなファイトだったようにおもう。
井上尚弥に対しても、誰が相手でも基本的には変わらないだろう。取りこぼしの多かった昔のカシメロは忘れた方がいいかもしれない。
パッキャオのごとく階級を上げても得体のしれないパワーを発揮しているが、ミカーにもジャブやストレートを合わされていた。あれだけ強引なら当然だろうが、あれが井上のジャブや右であれば、ただでは済まないだろう。
カシメロは野獣のごとく向かってくるだろうから序盤は特に注意が必要だが、迎え撃って打ち崩せばそれでいい。
河野公平はモロニーはデカくてパンチも強かったと言っていたが、タイプは違えど仮想カシメロをイメージして、序盤から圧倒してKOして欲しい。後半になればなるほど怪我等の不安要素をみせてきた井上には、瞬間最大風速、大爆発が似合う。
あっという間の決着になるかもしれない。