バンタム級の最後/井上尚弥VSポール・バトラー

井上尚弥VSポール・バトラー

今年後半にテレンス・クロフォードVSエロール・スペンスが実現の見通しだそうだが、これは誰もが期待する垂涎の試合。バンタム級史上初の4団体統一戦も恐らく年内に決まるだろう。
紆余曲折あって、残る王座はWBOバンタム級、現王者はポール・バトラー(英)33歳だ。

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井上尚弥VSポール・バトラー

ポール・バトラー
34勝15KO2敗

現WBOバンタム級王者にして元IBFのバンタム級王者でもあった。

身長168センチ、リーチ165センチ

井上よりやや大きいがほとんど誤差レベルだろう。

戦績は立派だが、2敗は、WBSSに出ていたゾラニ・テテとエマニュエル・ロドリゲスに完敗である。

この王座は元々王者であったジョンリエル・カシメロが2度にわたり失格で試合できなくなり、代理で出場したジョナス・スルタンを下して戴冠したものである。スルタンはカシメロのコピーのように戦ったが、カシメロであれば恐らく結果は違っただろう。

スタイルウォーズという点でいえば、ジョンリエル・カシメロの方がよほど不気味な相手ではあった。バトラーは勝敗を問うようなファイターではないと断言せざるをえない。バトラーとのスタイル的にみると、井上が格上すぎる故だ。

個人的には井上尚弥とでは勝負にならないと感じているが、2度の敗北は学習曲線と呼ぶにふさわしい敗北で、キャリアも豊富だ。そこから学んだ動きを止めないスタイルで進化、成長していることは間違いない。

スルタン戦も個人的にはスルタンの荒っぽいパワーに巻き込まれての敗北を予想していたくらいだ。

焦点は、いつも想像を上回る圧倒的な勝ち方をしている井上尚弥が悲願の4冠統一戦で固く、慎重になってしまう可能性があること。試合が長引けばどんなアクシデントが起きても不思議ではないことくらいだが、いずれにしても、KOでバトラーが何ラウンドに捕まるか、くらいしか想像できない。

バトラーの戦術としては、ガードを固め、動き回ってチョコチョコ手を出すしか考えられない。とにかく足を使ってくるだろう。どう見積もっても、井上と戦ったジェイソン・モロニーと同等か、それより強いことはなさそうだ。

ドネア

「バトラーが避けなければならないのは、手を伸ばすくせがあること。スルタン戦では、ときどき手を伸ばしていた。また、立ちすくむ場面もあり、ボディショットが強烈な井上選手と戦うには非常に危険です。

バトラーにとって、このままでは非常に難しい戦いだが、動き回れば、井上にとっても難しい戦いになるだろう。

彼は自分に自信を持っているし、スルタンと戦ったようなボクシングが井上戦ではベストなスタイルだろう。ジャブを使い、スピードと横の動きを利用する。井上との試合で私もそれを使うつもりだったが、結局は打ち合いに巻き込まれた。 バトラーはそういう戦いに慣れているから、できるはずだ。」

ドネアとしては初回に詰めすぎて食った右が全てであり、2回はダメージが残り、打ち合うことでしか井上に対峙できなかったのが敗因だ。

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