アフリカ繋がりで、イロモノ、俗物かとおもったらとても筋がいいので注目したいとおもいます。
マーティン・ボコレ・イルンガ
コンゴ民主共和国
11勝8KO
身長201センチ
ヘビー級
アマ17勝
コンゴからのゴリラではなくボコレです。
コンゴなどあまり聞かないので、ただの巨木かとおもいきや、違いました。
相手は身体が緩いですが、ここまで無敗、この試合の後、リオ金のトニー・ヨカに2回KOで敗れています。
ボコレ、巨体の割にはデブでもマッチョでもなく、昔のヘビー級にいたような体形。そしてジャブが速い。ブロック主体のディフェンスはヘビー級ならではですが、ボディワークも柔軟でパンチの回転もスムーズです。
アマ17戦無敗とのことで、どこでやったアマ歴かわかりませんが、キャリアが少ないのも魅力です。これだけの巨体でこれだけ動ければ、もっともっと伸びるでしょう。超強力な武器のあるデオンティ・ワイルダーや、大きすぎてフヤフヤなタイソン・フューリーなどより正統派で上手いといえるかもしれません。ちょっと褒めすぎですが、筋はいいです。
これまた10月13日、ロンドン五輪米国代表、マイケル・ハンターと戦う。
ボコレには17戦のアマチュアキャリアしかない。もっと活躍できたはずだが、プロでの成功を求め母国を去った。
かつて、3から4週間ほど、ボコレは英国シェフィールドのアンソニー・ジョシュアの元でスパーリングをした。それは並外れた内容で金のとれるスパーだった。もし彼らが戦えば、ペイパービューで不平を言う人はいないだろうというものだった。
130ラウンドに及ぶスパーリングではどちらもダウンすることはなかったようだ。
ネルソン(コーチ)
「両者ともとても賢いボクサーのです。ボコレは他の選手ならばダウンさせています。名前は言わないけどあごや鼻を破壊しています。」ジョシュアだけでなく、ヒューイ・フューリーやダニエル・デュボア、ネイサン・ゴーマンらともスパーを行った。
ボコレの特徴はなんといってもサイズ、怪力です。それらが未来に効いてくると感じています。
ボコレ
「私の得意パンチはジャブとアッパーです。パワー、フットワーク、ハンドスピード、インテリジェンスで世界王者になります。」ネルソン(コーチ)
「ボコレには世界王者に必要な全てが備わっている。世界王者になるでしょう。ボコレに勝てる奴などいない。今すぐ世界王者になれる力があるから、トニー・ヨカにオファーを出した。しかしオファーが遅いと言われた。遅くなんてなかたのに。フィリップ・フルゴビッチにも打診した。お金の問題があった。クロアチアでは試合をしたくなかった。でも、フルゴビッチでもヨカでも問題ありません。ダニエル・デュボアはボコレと戦いたくないんじゃないかな。まだ若く経験不足だ。それに有望なデュボアを壊したくないしね。
我々は今ステップにいる。マイケル・ハンターはオレクサンドル・ウシクに敗れただけのトップ選手だ。クルーザー級だったが今はヘビー級で結果を出している。デュリアン・ホワイトVSデリック・チソラの勝者、敗者、どちらでも歓迎だ。ジョセフ・ジョイスでもいい。ボコレがレッスンしノックアウトしてみせます。8週間の準備期間があればこの惑星の誰と戦っても構いません。」
少しボコレを誇張しすぎだ、アマチュア含めまだ経験不足のファイターだ。しかしジョシュアとのスパーなどの経験が、その不足を補うだろう。
ボコレはかつてDLジョーンズと戦った時、キャリアで最も重い、270ポンドだった。
ネルソン
「ボコレは怪我をしていてビザの問題もありコンゴにいて練習していなかったのです。練習してるとおもったんだが。でも今は252ポンドまで落としています。」ボコレはもっとアクティブにキャリアを構築する必要があるだろう。スコットランドあたりでは活発な活動は難しい。
ボコレはコンゴの首都キンシャサから700マイル離れたコナンガという都市からやってきた。10人兄弟、5人の男子、5人の女子がいて家族はムアムバムビュイという村に住んでいました。ボコレが幼い事は紛争とは無縁でした。
ボコレ
「私は宮殿に住んでいたんだ。快適そのものでした。父は無職でした。村長は無職なんです。小さな村ですが祖父の代から村長でした。」
ボコレは笑いながら答えた。ボクシングは常にボコレの身近にあった。祖父も父親もボクシングをしており、兄であるイルンガ・マカブは世界ランカーです。
2016年3月に、ボコレは兄のマカブと共にイギリスのリバプールに行き、WBCタイトルをかけて戦った。マカブはトニー・ベリューに3ラウンドKOで敗れたが、彼らはそのままイギリスに留まって世界王者の夢を追いかけることに決めた。その後スパーリングパートナーのステフェン・シモンズを求めてスコットランドのエジンバラに移動した。
ネルソン
「ボコレの才能はすぐに認められたが、その後再び英国に戻り、母国コンゴに帰国した。7カ月後に私は手紙を書いたんだ。今俺はフリーエージェントだが、俺と一緒にやらないかと。彼は言った。ジムの雰囲気が好きだしトレーニングも気に入った。一緒にやりましょうと。そしてジムのスポンサーに連絡して契約をしたんだ。」ボコレは結婚しているが妻はコナンガに残したままだ。近い将来こちらに呼び寄せるつもりだ。ボコレは現在、コンゴの喧騒とは対照的なスコットランドの静寂やトレーニングを楽しんでいる。ボクシング以外では映画を観たり、ゴスペル音楽を聴いたりしている。
いやはやイルンガ・マカブの弟だったのですね、デカい兄弟が10人・・・すごいな。
イルンガというのがファミリーネームなんだろうが、どこにつけてもいいのかな。
そして想像と違うコンゴでの快適そのものな生活・・・
ベリューに敗れたとはいえマカブも22勝21KOでまだ有望です。
コンゴでこれほどの逸材であれば特別なのでしょう。
個人的な直観は、素材がいい。まだ伸びる、といった印象のボコレですが、トレーナーはベタ惚れ、褒めまくりです。
アフリカには
[st-card id=32237 ]こんな男もいます。
アフリカンヘビー級、今のジョシュア天下に風穴を開けることはできるでしょうか。
もう明日に迫ったマイケル・ハンター戦がかなりのテストマッチですね。