
期待を込めた予想が結果的には当たったことになるが、コバレフの勝利だったようにおもう。
アメリカでジャッジも全てアメリカだからこうなったのであり、HBOの公開採点が妥当なところだろう。
好試合だっただけに結果がこう出たのは残念だ。
https://youtu.be/SVP-ffCt1KQ
互いに技巧派ぶりを発揮して地味な展開となったが、盛り上がっていた。
クリンチ多くクリーンヒットの少ない地味な試合でも究極的に張り詰めた緊張感のあるハイレベルな試合だったからだろう。
両者の全てが発揮された試合だったとおもう。
ウォードは対応力や順応力は見事だが、効かされ、ダウンしたのを挽回したような内容とはいえず、よく立て直したのがせいぜい。
コバレフはこれが本来の彼のスタイルなのだろうが、偉大な試合を前に少し慎重になりすぎたかな。
Lヘビーでこれだけ細かな技巧、攻防が発揮された試合というのは珍しい。
コバレフは王者らしく攻撃的にチャンスがあればKOを狙っていく試合をしたが、ウォードは挑戦者らしくなく、勇敢に立ち向かったもののややごまかし、応戦しているだけで倒す気配はなかった。
ダメージもウォードの方が大きかったのでは?
再戦必至な内容であり。両者にとりライバルがいることでさらに注目され、稼ぐチャンスでもあるので、この拮抗した両者の出会いは幸運といえるものかもしれない。この階級に花が咲いた。
しかし再戦しても似た展開になるだろう。
コバレフがリスクをとってもっと強引に倒しにいく戦術に変えてウォードをKOしない限りは。
ウォードはコバレフの上手さ、強さを思い知っただろうから、さらなる適応力を発揮するだろうが、倒されないだけで限界かとおもう。
ただ中盤から後半にやや雑なコバレフのパターンは完全に読み切っただろう。
コバレフの方が強いと感じた試合ではあるが、再戦となるとウォードが得たものの方が大きそうという印象。
コバレフが想像以上な技巧派だったのを確認した今、ベテルビエフだったらこういう試合にはならないだろうから、彼にも期待できるなぁと感じてしまった。
ウォードみたいな渋い達人ボクサーは潰す、倒しきるしかないだろう。
再戦があるならコバレフはそれを狙うのみ。
ベテルビエフはそういう試合しかできないだろうし。
久々にどちらにも肩入れせず中立にみれた試合。
とてもハイレベルで微妙な後味の試合でした。
感情訳
コバレフ
「多くの支援をありがとう。人々の意見には満足していますし、試合には勝ったとおもっています。結果にがっかりしているが、気分は悪くないです。試合は明白なもので私は判定に同意しません。顔を見てもらえればわかるとか序盤にダウンを奪ったから言うのではなく試合をコントロールしていたのは自分だとおもいます。ウォードは逃げ続けていただけです。なので再戦しましょう。」
プロモーター
「複雑な感情です。パーネル・ウィテカVSチャベスのような心境です。再戦のオプションを持っているので即時にやりましょう。」
ウォード
「素晴らしい夜でした。どのような試合も完封して勝利してきたしこのようなタフファイトを乗り越えてきました。ダウンしたけど効いてはおらずフラッシュダウンでした。ラウンドを重ね彼を倒せるとおもっていました。彼に再戦の機会を与えるのもいいし次のステップに進むのもいいでしょう。再戦になったらより差が出るでしょう。コバレフの特徴はもう掴みましたから。」
トレーナー
「コバレフは確かにアグレッシブな試合をしたとおもうが後ろ足重心でインファイトしてこなかった。クリーンヒットの差がこれだ。」
プロモーター
「両者による素晴らしいファイトでした。誇りにおもいます。そして王者はウォードです。」
ウォード側は借りてきた答えですなぁ。
オレクサンダー・グヴォジクVSアイザック・チレンバ
コバレフ戦で夢破れ、サバイバルマッチに。
いつもアウェーなチレンバには過酷な状況だったかもだがこれが本来の世界戦線。
グヴォジクはロンドン銅メダリスト。コバレフ級の破壊力はないけど上手さは折り紙付き。結果チレンバを棄権TKO
この階級は決して王者だけが抜けている訳じゃありません。