こういう話が飛び込んできました。マレスの二の舞になりませんように。
オルランド・サリド
41勝28KO12敗
は負けの多い雑草ですが、超のつく実力者、ビッグネームです。
なんといっても前戦、体重オーバーという反則をやらかしてまで、アマチュア絶対王者396勝1敗のワシル・ロマチェンコを破ったことで名前を売りました。
スター候補のファン・マヌエル・ロペスを2連覇しこのあたりの階級で憎たらしい存在感を放っています。
こんなビッグネームは日本に来ないと対戦は絶望視していましたが、前回勝ったはいいが体重オーバーで王座はく奪、
階級上げたスーパーフェザー、メキシコなのでWBCの緑のベルト、内山や対立王者よりは組み易し?メキシコ人キラー化している三浦とのことで対戦を画策しているようです。
開催はたぶんメキシコなのでしょうが。
これは話を聞いてとても興味深く感じました。
サリドはかなり強い。戦績では図れないダーティーテクニックや反則を駆使したプロの叩き上げ。
頭とパンチが同時に出てきてヘッドバット多発、ローブローもタックルもかますし筋がいいホープくらい潰す重厚さがあります。
たくさん負けてますがレジェンドクラスのファン・マヌエル・マルケスとの試合でさえ、個人的には勝ちでもおかしくない内容でした。
総合力や経験ではサリドが上だろう。3-7くらいのオッズが出るのではないか?
それでもこのマッチアップを聞いた時、面白いなと感じました。
サリドは被弾する選手だ。プレッシャーをかけて相手のパンチの威力を削ぐような我慢しながら前進してくるファイターだ。
そのダーティースタイルでトップエリートのロマチェンコを破り、今生涯最高の栄誉に浸っている時だろうが、肝心の王座はない。はく奪だ。体重超過は朝飯前、過去にはドーピング疑惑もある。やけにムチムチでとてもフェザーにはみえない。ロマチェンコを破りはしたもののウェルターの体重だったこともあり、ヒーローにはなれないボクサーだ。
そんな我慢とダーティーのサリドに対し、三浦のボンバーは炸裂しやすいとおもう。
ロマチェンコのスピードとテクニックは三浦にはないがボンバーの破壊力は上だ。
三浦にとり足のあるボクサーよりもファイターの方がかみ合いそうだ。
過去サリドが負けたのは速い選手が多く、雑草のような彼にはスピードこそが最大の敵で、三浦にそれは足りないが、パンチを食ってダウンもよくするのだ。調整試合のフィリピン人にすらダウンを奪われ足は揺れていた。
しかしそんな展開となってもサリドは少々の筋のいいボクサーくらいは逆転でねじ伏せてしまう。
キレ味、スピードとも上回ったマイキー・ガルシアには打ちのめされたがそれでも負傷決着まで粘り、雲行きを怪しくさせてはいた。
サリドという選手は打たれ強くは決してないが、苦戦は慣れており、究極に粘り強い。ここ数年でKO負けは見たことがない。
反則織り込み済みで必ず逆襲してくる。その粘りとダーティーにたいがいの選手は屈する。
三浦が勝つには、ドロドロの接近戦やバッティング、ムチムチパンパンなドーピングまがいのサリドのボクシングを克服することが必要で、反撃できぬほど強いパンチを当ててノックアウトするしかないとおもう。ズルズル長引くと厳しい。
しかし内山のようにジャブとテクニックにタジタジになるような相手ではなくパンチは当たる選手である。
なんとなく、展開にもよるが三浦のボンバーが何度も炸裂しあのロマチェンコに勝った男をノックアウトしたと大いに名を売ることができる絶好の相手だとおもう。
これは最高の相手、チャンスだとおもうよ、決めちゃってください。