三浦・村田・八重樫・粟生と新人

大田区体育館にて観戦してきました。
料金高いですが狭すぎず広すぎず、観戦しやすい会場でした。
ご一緒したのはチャベスさん、パンクロッカーさん。
スカっとする試合が多く、ボクシングだけでなく、総合や相撲まで大いに語りました。

三浦隆司VSビリー・ディブ

ディブ陣営の試合前の威勢のよさは何だったのか?もっと手ごわい相手とおもいきや、何もせず敗れた。
アップライトのヘッドハンターだった三浦が、今はクラウチングスタイルのボディパンチャーになった。
以前とスタイルがガラッと進化し確かな成長を遂げた。

フィニッシュはロープ際、ゼロ距離からの左スイングを顔面に叩きつけた。
この一発だけなら続行もあったかもしれないがさらにもう一発お見舞いした。
こういう至近距離から爆発的なハードパンチを打ち込めるのは素晴らしい。

今回の試合が最も三浦の理想に近い展開なのではないか?
プレッシャーをかけてロープ際で決めるのを今後勝ちパターンにして欲しい。

村田諒太VSダグラス・ダミアオ・アタイデ

決着は派手だが、ここまでのポイントは同点かアタイデだ。
アタイデの手数が多いので多くの時間をブロッキングに費やした。
村田のディフェンスは全てブロッキングで、常に相手の正面に立ちパンチをブロックでやりすごしたらまとめて打ち返す完全攻防分離

今までパワーレスな相手を厳選してきたが、パワーや脚のある相手にこのスタイルは果たして通用するのだろうか?
しかし村田に多くは求めない、このスタイルを貫くしかない。

八重樫東VSソンセーンレック

イーグル京和とウィラポンを足したような顔のソンセーンレックはboxrecでは1勝11敗と書いてあるカマセ犬。
八重樫のキャリアにとり、この試合は必要でないとおもったがコンディションはよく、スーパーフライでもパワーが感じられた。
自信を取り戻すには格好の内容となった。

ダウン2発とも強烈なショートカウンター。
八重樫はアウトボクサーでもファイターでもなく近距離でのカウンターボクサーだな。

禁句だが、河野より既に強いのではないか?二人の対戦が見たい訳ではない。

6回戦、日本ボクシングは疎いが1人の6回戦ボーイに目を奪われた。
横浜光の高橋竜平という昨年の全日本新人王。
センスよく、おまけに付け焼刃でないスイッチヒッターである。和製クロフォード。
KO負け、引き分けというキャリアから6連勝、全部が判定勝利、KO勝ちがまだない。

大場浩平に似た身体能力でリングを広く使って自在にパンチを放つが
フットワークがフワフワしているため、足が地にしっかりついておらずパワーがパンチに伝わらない。
動きの中でトリッキーなパンチを放つタイプなので連打が効かない。

無駄な動きも多く、倒すコツなどまだ身についていないとおもうが、将来楽しみなボクサーだ。

粟生VSベルトラン

粟生らしく動きがよかったが残念。人生初KO負け。
ベルトランがでかく、パワー差が顕著。直近のパッキャオの練習風景に映っていたので今も練習仲間なのだろう。
パッキャオと練習していれば、粟生のごとき小さなサウスポーは敵じゃなかったというべきか。

本場でタイトルマッチを繰り返してきたベルトランはやはり強かったが
本場がこれくらいハードで、体重超過も含めいかに姑息で勝つための手段を選ばないのか。
そういう現実やベルトランという選手の特徴を知っていればもう少し対処のしようがあったのではないか。

粟生は年々攻撃的にシフトチェンジをしてきたがこの試合に限ってはそれが裏目に出た。
打ち合って勝てる相手ではないし勝つには12ラウンド判定を想定しなければならない相手だった。

それにしても、度重なる不運で王者になれないベルトラン、顔が完全に悪役だ。
今回の圧勝も体重超過で失格。
この人は王者になれない運命なのだろう。

せっかく試合を組んでも王者は誕生せず、この試合は意味のないものになってしまった。

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コメント一覧
  1. 八さん

    三浦はプレッシャーとボディーがよかったからあのパンチが当たったんじゃないですかね。
    ディブはボディーにくるとおもっていた気がします。三浦はスイング気味のいきなりの左が上手いです。

    村田はこのスタイルが限界かとおもいますがならばせめてボディーを多様してほしいです。

    キレはないけど日本人離れしたドスンパンチは世界レベルかなと。

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  2. プクーさんの言っていたとおり三浦はパワーでねじ伏せましたね。
    ボクシングの幅、センスはディブの方が間違いなく上なんでしょうが、
    結局のところあのくらいの質ならば遅かれ早かれ三浦がねじ伏せられるレベルなんでしょう。

    ただ、三浦の最大の武器のあのショートフックをまともに受けるなんて少々拍子抜けしましたが。
    やはり慣れぬ敵地というのが精神的に重石になっていたのでしょうか。
    試合前にあれだけ自信満々だった佐藤洋太がタイであっけなく陥落したのとダブってしまいました。

    村田はこれからどうなるんでしょうかね。
    普段のミドルのランカーたちのファイトを観て改めて村田を見ると同じ階級と思えないです。
    全身に錘を付けて戦っているような硬さ。それでも金メダリストなんですからよっぽどパンチがあるのでしょうか。

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  3. camaroさん

    柴田戦が一番強く見え

    海外の選手は日本、東洋王者の柴田よりずっと強いのかな
    なんておもえてしまいます。

    村田の金は偶然ではなくその前の世界選手権も銀ですから
    確かな裏付けがあるものとおもいます。

    しかしやはり、スマートさのかけらもなく信じられない。

    ゴロフキン以外の王者ならひょっとして
    くらいがせいぜいじゃないでしょうか?

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  4. 失望してしまう気持ち分かります。
    メイウェザー、ワイルダーは銅、ゴロフキンが銀、ウォードが金。
    五輪金メダリストならさぞかし凄い物を持ってるだろうと思ってましたが、未だにチャンピオンになるのを期待出来るような試合は全く見せてませんね。
    この先どうなる事やら。

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  5. camaroさん

    三浦は試合直前は殺気だっており
    すごい集中して怖い顔してました。
    迷いなく戦い最高の結果でしたね。

    村田はもはや五輪金なのだから
    見えない巧さ、強さがあるはずだと
    納得するしかなく、正直いえば
    これで金かよと失望しています。

    桐島条助さん

    パワーレスな選手でしたので大丈夫でしたが
    危ない戦い方だなぁとおもいました。

    説得力のある相手とやって証明すべきですね。
    今までは本当によく見つけてきたなという非力な選手ばっかりでしたから。

    ジャックさん

    ディブはビビっていたのでしょうか?
    簡単に下がるし、いいパンチはひとつもなくジリ貧でした。
    あれが作戦だとは信じ難く、何をしに来たのかと呆れました。
    オーストラリアでTV放映されていたのに。

    粟生、はじめて打ち負かされましたが改めていいボクサーだと
    わずか2回ですがおもいました。

    不甲斐ない試合して会長に怒られて倒すスタイルに変えて時間をかけましたが
    この敗戦で引退危機ですね、また怒られちゃうのかな?

    まさか相手が体重超過してくるとは想定外だったでしょうが
    ベルトランは大きくパワー漲り、同じ階級とおもえなかったです。

    粟生、ライト級は向いてないのではないでしょうか?

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  6. ディブには動画に騙されました。 完全に期待はずれです。 三浦はボディの伏線が勝因ですね。

    粟生のあの負け方はショッキングです。 相手の体重超過でモチベーションにも影響あったかもしれませんね。

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  7. やはりミドル級は15位でも侮れないですね。
    正直、村田ヤバいんじゃないかと思って観てました。
    あそこで一発当てられるのも、スター性なのかもしれないですがね。

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  8. 三浦最高の勝ち方でしたね。
    毎回強くなってるのが分かるし試合も面白い。
    村田は今年が勝負って言ってましたけどあと2年位はかけないと厳しい気がします。
    ゴロフキンに負けたマックリン、ギール、スティーブンス辺りとやって勝てれば可能性あるんですけどね。

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