普通に考えるとただただ不利でかなり厳しい試合だが、王者アンカハスの綻びとキャリア集大成の船井の準備と決意、これから海外での果敢な挑戦が増えていく日本人の先鞭として期待してしまう部分がある。前戦、謎の世界ランカーとの試合の船井は強かった。
アンカハスは圧倒でアピールしたい。
船井は精神力、耐久力が試される。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | R | |
アンカハス | 10 | 10 | 9 | 10 | 10 | 10 | 59 |
船井 | 9 | 9 | 10 | 9 | 9 | 9 | 55 |
The World Champ @JerwinAncajas goes on the attack!!!#BeterbievHotRod pic.twitter.com/5QpxEGY7Hl
— Top Rank Boxing (@trboxing) May 5, 2019
1R
船井がジリジリ前に出てジャブ、右ストレート
アンカハスはいきなり強い左ストレートが多い。右フックも打つが若干力んでいるか
船井いい出だしだがアンカハスのパンチの方が迫力がある。
共に当たれば倒れそうなストレート
アンカハス10-9
2R
船井のパンチは脇が締まりコンパクトで鋭い。
しかし顔面狙いが多いか、ストレート系ばかりか。
アッパーやフック、ボディなど多彩なのはアンカハス。
背が高いのは船井だが、ロングでのストレートはアンカハス、ショートの右は船井。
船井なかなかいい。でも一発左を食った。
アンカハス10-9
3R
距離が近いと船井のショートストレートの方がよさそうだが
若干アンカハスの上下のパンチに後れをとってるか。
アンカハスにも余裕はなくプレスは少しかけられている。
互角の打ち合い。かなり消耗したが、闘志で
判定までいかなそうな展開。
おまけで
船井10-9
4R
パワーのあるアンカハスには前に出る方がいいかもしれない。
左の大砲はアンカハスが強い。
前には出る船井だが、アンカハスの迫力のあるパンチに押されている。
アンカハスは派手に倒したいのだろうが力みがあり、ここを耐えれば後半疲れるぞ。
アンカハスは決めにきている。船井流血、フラフラ。
それでもここを耐えればアンカハスは絶対落ちる。
しかしもう一回強襲を食えばレフリーが止めそうだ。
アンカハス10-9
5R
スタミナ無視でアンカハスが飛ばしている。
流血の船井にドクターチェック。
止められるか逆転できるか。
アンカハスにも余裕はないはずだ。
船井の闘志は素晴らしいが、アンカハスの攻めに後れをとっており
なかなかパンチが当たらない。ちょっと見過ぎてしまっている。
左を強振してくるので合わせたいが・・・
少し両者が休んだ回
アンカハス10-9
6R
もう一回アンカハスの爆発があるだろう。
そこでやられるかやり返すのか船井。
アウトボクシングではなかなか逆転の一発は出なそうだ。
船井の右が当たれば打開できそうだが、アンカハスはガードが高くクリーンヒットしない。
アンカハスの大振りなパンチが常に少し上。
船井の健闘も目立つが、一発のインパクトでいつ止められてもおかしくない。
アンカハス10-9
7R
船井のコンディション、闘志は素晴らしいが打たれているのでまたドクターチェック。
船井に続行の意思はあるも、ドクターストップ。
無念の敗北だが、4回にかなり打ち込まれ、ドクターが止めるタイミングを見計らっていた感じ。
どうしてもノックアウトが欲しかったアンカハスが飛ばしてパワー差をみせたが
後半スタミナがなくなりそうな戦いぶりだった。
アンカハスというのは、一発を力を込めて打ち抜くスタイルである。近距離でもボディやアッパー、フックと上下に多彩ではあるが、振りは大きい。接近戦でガチャガチャやられるのが苦手なんだろう。背は船井の方が高かったが距離はアンカハスのものだった。もっとガチャガチャに行くべきだった。
もう少し被弾せずダメージを隠していればと悔やまれる。
顔面の傷の差をみれば仕方ない。
アウェー、本場では挑戦者の健康も考慮しストップも早いのだ。
アウェーでの挑戦は増えた日本勢だが勝利はなかなか遠い。
ガブリエル・フローレスという地元プロスペクトの後にメインだろう。