サーマンとスペンスの記事を書いたばかりだが、共に30歳に近く、最強を問うてる間に次世代が接近しています。パワーと円熟の30歳でしょうが、彼らの方が勢い、スピードは上かもしれません。
[st-card id=47953 ]ダニエル・ローマン、フィリップ・フルゴビッチ、ハイメ・ムンギア、テビン・ファーマー、モーリス・フッカー、そしてレジス・プログレイスなど、素晴らしい新戦力が躍動した2018年でした。もちろん彼らを同列で語るわけにはいきません。フィリップ・フルゴビッチはまだ有望な新鋭に過ぎません。
ここに、ジャロン”ブーツ”エニスを加えましょう。
このインパクトある21歳の手足の長いフィラデルフィアのウェルター級は彗星のごとく急上昇中です。
2018年は5戦5勝全KOでした。現在12連続KO中です。最新の試合は11月16日、レイモンド・セラノに3度ダウンを奪っての2回KO勝利でした。これで通算戦績を22勝20KOとしました。エニスは様々なパンチでダウンを奪いましたが、トドメはアッパーカットでした。
敗者のセラノは決してカマセ犬ではありません。エニスに敗れて6敗目となりましたが、彼が負けた相手の通算成績はなんと111勝1敗1分です。
この試合はフィラデルフィアの2300人のファンの前で行われましたが、”ブーツ”は様々な州で戦っています。アトランティックシティ、ノーフォーク、ニューメキシコ、などなど。
15歳でボクシングをはじめた”ブーツ”は58勝3敗というアマチュアレコードを残し、2015年には全米ゴールデングローブの王者となりました。リオ五輪の最終選考に落ちた彼は18歳でプロに転向しました。
兄弟のデレク(24勝5敗)ファラオ(22勝2敗)も地域ベルトを巻き、TVに登場するほどのボクサーでしたが、今では家族と共に、ジャロンのキャリアを支える裏方に徹しています。
エニス
「どこにでも行って勝利のためにすべき事をする。どんな試合になろうともそれを楽しむ。これから益々厳しい試合が待ち受けているだろうが、俺はビッグになっていく。」これだけのキャリアがあっても、エニスはまだ6回戦以上戦ったことがありません。
エニス
「どこでも誰とでも戦い、なんでも強奪してやるさ。」一方で、メリーランド州のキャピタルハイツからはボクシング一家、ゲイリー・アントワン・ラッセルがいます。
ここまで、5つの初回KO勝利を含む7戦全勝、全KOを記録しています。彼はWBCフェザー級王者のゲイリー・ラッセル・ジュニアの弟で2014年の全米ゴールデングローブの王者にしてリオ五輪代表でした。彼のアマチュア記録で興味深いのは、米国の五輪選考会で上述のジャロン・エニスに勝ち、ラバーマッチでも2-1で競り勝っている事です。
(議論を呼ぶ判定だったという)ラッセルは現在、ジャロン・エニスより一つ下のスーパーライト級で戦っていますが、新鋭米国人による周辺階級は活気を帯びています。両者ともに、非常にスキルフルで素晴らしいボクシングセンスに溢れています。
ライト級周辺もすさまじいが、ウェルター級もまたすごそうだ。
今度調査してみよう。世界王者になるより険しそうな米国内サバイバル。
実際、色々な国のボクサーが入る世界ランクより、王者を除けば米国ランキングの方が険しく、レベルは高いとおもわれる。
興味深いのはラバーマッチというのは普通は1-1で迎える3戦目であり、少なくとも3戦目という意味だ。であれば、このジャロン・エニスというのはゲイリー・アントワン・ラッセル以外に負けたことはないか、あと1敗だけという事になる。
末恐ろしい男だ。22勝20KOで6回戦というのも恐ろしい。
そしてこのゲイリー・アントワン・ラッセルというのは記録上ではリオ五輪3回戦で金メダリストとなる、ファズリディン・ガイブナザロフに負けたことになっているが、明らかに内容で勝っていた、不可解なジャッジの犠牲になった選手である。
それを踏まえると両者、金メダルを超えている。
先日、ふと
https://boxvideo.sports-web.net/ko-samurai/9978
こんなのを見て懐かしんでいたのだが
そいえばブリーランドも凄まじいアマチュアだったよな、どうだったっけとみてみると
アマチュア110勝1敗のロス金メダリストでした。