レベルが違うのはどちらだ？/ジョージ・グローブスVSクリス・ユーバンク・ジュニア

2018年2月15日 2018年2月16日 5分50秒

プクー

週末はWBSSスーパーミドル級準決勝、ジョージ・グローブスVSクリス・ユーバンク・ジュニアです。日本には縁がない感じですが、英国ではとても盛り上がっている事でしょう。

クルーザー級に比べて熱が低い気がするのは、決戦の8人が英国勢が多く、英国人のための大会になってしまっているからだとおもいます。優勝してもそれで階級ベストとはいえません。

ヒルベルト・ラミレス
デビッド・ベナビデス

らがまだまだいます。

もうひとつの準決勝は24日にドイツで行われます。

カラム・スミスVS.ユルゲン・ブレーマー

この両者も今までなじみがあまりないのが盛り上がりに欠く理由でしょうか？
どちらも素晴らしいボクサーですが・・・

グローブス
「確かに大きな戦いですが、自分にとってはこれが過去最高の試合ではない。もっと大きな試合を経験しており、そこから多くを学んだ。ベストコンディションでタフな試合に臨み、勝ってベルトを守る準備は万全です。

言いにくいけど俺とユーバンクでは戦ってきたレベルが違う。俺は多くの犠牲を払って今ここにいる。欲望だけを常に持ち続けて、どん底から這い上がり、今トップレベルにいます。その地位を失うわけにはいきません。

今や俺はナンバーワンシードであり、この大会で優勝するつもりです。昨年からはじまって今に至り、準備は整い、希望に満ちています。ユーバンクもそうであって欲しいね。」

ユーバンク
「スーパーミドル級でナンバーワンになる事が私のモチベーションです。私の舞台であり私の時間です。私が言い続けてきた事が真実になるのがこの舞台です。私の言葉に懐疑的な人や、反論する者、ペンで批評する者などを黙らせてみせます。14歳の頃から夢見て来た舞台です。今回の試合で4つのうち2つのベルトを手中に収めることができます。

もう話す事はないです。レベルとか準備とか体重など関係ありません。リングで全て証明するだけです。ジョージが勝つ要素があるとはおもえません。ジョージには私を倒す事はできません。

この試合で2つのベルトを手にする、けれどこれははじまりに過ぎません。全てのベルトホルダーをターゲットにしています。ジョージは最初の一人に過ぎません。ジョージのセコンドが用意すべきは白いタオルだけです。」

もう話す事はないと言った後に話が長いユーバンク・・・
さらに、チームスタッフの話が続きますが、自分の選手を褒めるだけなので割愛しました。

どうやら、本場英国では、Sミドル級としてカール・フロッチとの激闘を含む経験豊富なグローブスの方がオッズで有利っぽいです。陣営もそれをしきりに強調していました。レベルが違うと。それだけがよすがなのでしょう。そしてSミドルでよりナチュラルで大きくパワーもあるのがグローブスなのだそうです。たしかに、初戦はジェイミー・コックスを支持してたほど、見る目ない私ですが、コックスとは体格、パワーが違いました。

過去、ミドル級でビリージョーソーンダースに惜敗した過去を持つユーバンクも、ミドル級からの増量組で、グローブスに比べ小さく軽いというのがひとつの焦点であるようです。

しかし、心配するなかれ、かつてはスパーリングでグローブスはユーバンクを圧倒したと主張していますが、今はもうユーバンクジュニアの方が強いとおもいます。トップアマというわけでもなく、2世なので穿った目でみていましたが、ユーバンクジュニアは試合毎に強くなっています。なんといっても思い切りがいいです。貝にならず柔らかく伸びやかなパンチをどんどん打ち込んできます。勝ちっぷり、倒しっぷりが鮮やかです。少し前は村田なら勝てるかもしれないとおもっていましたが、今はそう思いません。

フロッチに連敗しボクシングの怖さを知ったグローブスと、自信に満ちて勇気あるユーバンクでは、ユーバンクの勢いが勝ると予想します。

最後にフロッチ

「グローブスはSミドルでも大きく、王者になって経験と自信も増しているだろう。しかしユーバンクはそんな事はわかっている。グローブスは優れたハードパンチャーで、ナンバーワンシードです。スパーではユーバンクを圧倒したというけれど、それでもユーバンクは大丈夫でしょう。私もユーバンクと16オンスのグラブでヘッドギアをつけて殴り合いましたが、彼は目を輝かせて打ち返してきました。グローブスではユーバンクを倒すことはできないでしょう。勝てないという意味じゃないけど。

ユーバンクの方が小柄ですし常に動いているわけじゃなく、爆発的にラッシュしては休止します。グローブスはかつてユーバンクが経験したことのないパワーのジャブでコントロールし強い右を狙ってくるでしょう。

けれど私の考えは変わりません。ユーバンクが勝つでしょう。私がユーバンクを見れば見るほど、話しをすればするほど彼を支持したくなりますが、そこに、グローブスが私が間違っていたことを証明するチャンスがあるのかもしれませんね。」

グローブスの勝利を含ませつつ、完全にユーバンク支持のようです。