リゴンドーがわざわざ階級を落としてきたのは、間違いなくビッグマネーを生むスター、井上尚弥と対戦したいためである。
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[st-card-ex url="https://the-ans.jp/news/103467/" target="_blank" rel="nofollow" label="" name="" bgcolor="" color="" readmore="続きを見る"]2月8日、ペンシルバニア州アレンタウンのPPLセンターでWBAバンタム級レギュラー王座決定戦、ギジェルモ・リゴンドーVSリボリオ・ソリスが開催される。
リゴンドーは一階級下げてバンタム級デビューとなる。ベテランのロニー・シールズに師事してから2戦目のファイトだ。リゴンドーはバンタム級でさらに調子が良くなると確信しているが、スーパーバンタム級のチャンスも諦めてはいない。
リゴンドー
「2階級制覇で3度目の世界王者になります。オリンピックで2度の金メダルという記録と並ぶ歴史を作ろうとおもいます。キューバで最高のファイターという伝説を築きたい。もう一度世界王者になります。2月8日は私と家族にとって特別な日になります。私はスーパーバンタム級でも無視できない存在なはずだとわかっていますが、バンタム級でより強く、スキルを最大限に発揮します。今、バンタム級、スーパーバンタム級は素晴らしい選手がたくさんいます。とてもエキサイティングな状況です。与えられたそれぞれのチャンスのために懸命にトレーニングしています。ロニーとのトレーニングは順調で試合の夜にそれを証明してみせます。」
リゴンドーは昨年6月に元世界王者のフリオ・セハと派手な打ち合いを制した。
リボリオ・ソリスは元スーパーフライ級の世界王者で、バンタム級でもジェイミー・マクドネルに勝ちに等しい試合を演じた。
井上尚弥がバンタム級の頂点で、4月には3本目のベルトをかけてWBO王者のジョンリエル・カシメロと対戦する。ウバーリVSドネアの勝者に勝てば4団体統一だ。
スーパーバンタム級は最強の声が高い、WBO王者エマニュエル・ナバレッテ、2冠統一王者のダニエル・ローマンを下した無敗のアマチュアエリート、ムロジョン・アフマダリエフ、超長身で在位の長いレイ・バルガスが君臨している。
その他、スーパーバンタム級には魅力的なランカーがたくさんいるが、誰もが暗黙の了解で知っているのは
裏番長、影の王者はギジェルモ・リゴンドーだよね
という見解。
シドニー、アテネ五輪連覇、その他世界選手権金ばかり、キューバの、アマチュアボクシングの最高傑作と言われる男はもう39歳だ。強すぎる上、試合も性格も地味すぎてプロでは運にも縁にも見放されてきた。
最大のアピール、全盛期のノニト・ドネアに勝ってから道が開けるどころか総スカン、アマチュア最高峰を決めるワシル・ロマチェンコ戦では体格差が顕著で覇気のない姿をさらして初敗北、さらに信用を失った。
39歳にしてバンタム級をつくれるリゴンドーに年齢による劣化は絶対あるだろうが、ダメージはなさそうだ。それだけ打たせない、節制し、コンディションを維持している。
誰もが、リボリオ・ソリスには圧勝して井上尚弥の下のWBAレギュラー王者につくと確信しているだろう。前戦のフリオ・セハ戦でファンにアピールすべく、ドツキあいをしたのが気になるが、能力では遥かに上だろう。リボリオ・ソリスももうすぐ38歳だ。
「今、バンタム級、スーパーバンタム級は素晴らしい選手がたくさんいます。とてもエキサイティングな状況です。与えられたそれぞれのチャンスのために懸命にトレーニングしています。」
バンタム級にエキサイティングなタレントはそんなにいない。
リゴンドーがわざわざ階級を落としてきたのは、間違いなくビッグマネーを生むスター、井上尚弥と対戦がしたいためである。スーパーバンタム級にとどまっても(フリオ・セハ戦はWBCエリミネーターだったのに)王者はリゴンドーだけは敬遠しそうだった。
いくら年齢より若く、コンディションがよくても、リゴンドーのタイムリミットは迫っている。元々チャンスは極端に少なかった。単に勝利するだけでなく、エキサイティングな内容でファンにアピールし、勝ち続けていくことだけが彼に残されたラストチャンスだ。