井上と戦わなければならないという強迫観念があるわけではないし、私が懇願しているわけでもありません。私はトップレベルのファイターです。もし井上が戦いを望むなら私はここにいるというだけです。(ルイス・ネリー)
元WBCバンタム級世界王者のルイス・ネリーはWBSS決勝の井上尚弥VSノニト・ドネアを興味深く観戦した。結果は12ラウンドユナニマス判定で井上尚弥が優勝しIBFとWBAの2冠統一を果たした。
ネリーは目下、WBCバンタム級王者のノルディーヌ・ウバーリとのタイトルマッチを目指している。
ノニト・ドネアはほとんどの専門家の予想よりもはるかに大健闘し井上に迫った。パンチを多く当て、9ラウンドには致命的なパンチで井上を傷つけた。なんとか窮地を脱した井上は、11ラウンドにボディでドネアからダウンを奪った。
ネリーは井上を追いかけてはいないが、いつでも戦う覚悟はできている。井上は年齢と身体能力の低下を考慮しドネアを過小評価していたのではないかと感じた。
ネリー
「私は決して井上をターゲットにしているわけではありませんが、試合が実現しても何も問題ありません。もしそうなったら私も気分がいい。対戦オファーがあれば喜んで受けます。どっちでも構いません。決してその試合が実現しなければならないという強迫観念があるわけではないし、私が懇願しているわけでもありません。私はトップレベルのファイターです。もし井上が戦いを望むなら私はここにいるというだけです。彼らはノニトを過小評価して問題なく勝てるとおもっていたとおもうけど、クロスファイトになった。いい試合だったね。みんな井上の事を恐怖のモンスターと恐れていたけど、ノニトはそれを乗り越えていいパンチ、コンビネーションを当てていた。ノニトのプレッシャーに井上は戸惑っているようにみえた。9ラウンドは大きなチャンスだったけど惜しかったね。」
井上の話題性の大きさもあって世界王者でもないネリーの話題が連日出てくるのでしょう。
リングマガジンの若い編集長、ダグ・フィッシャーが井上ファンのようなので、ドネアVS井上はファイトオブザイヤーになるのかもしれません。(個人的にはベテルビエフVSグヴォジクの方が凄まじい試合だった。)
この話のニュアンスから、井上VSネリーは関係者が決めるものであり、本人同士の意識は薄い、実現の可能性は低いと感じます。両者ともに2020年以降の階級も気になります。井上やネリーのキャリアとトップランクのボブ・アラムのキャリア、どちらが長いかさえわかりません。
ネリーの言うこともわからなくもない。
ドネアは過去の劣化したボクサーという決めつけが多すぎた。偉大な選手が本気で調整してきたら、すさまじく強かった。フェザー級のドネアとは違った。
とにかく11月23日のエマニュエル・ロドリゲス戦です。
ネリーの話題がピタッと止まるのがこの日になるのかもしれないのだから。