パヤノ続報、海外の視点からどうぞ・・・
台風一過で東京は今でも猛暑日が続いている。
ファン・カルロス・"マシーン=機械”あるいは”エル・ジェフェ=ボス”パヤノはマイアミのカイセドスポーツジムのトレーナー、ヘルマン・カイセドと共に、日本のメディアに対し、もうひとつ別の台風(混乱)をもたらすことを誓い、取材に対応した。地元、井上尚弥に対する期待値が高いこの試合、17000人収容の横浜アリーナのチケットはほぼ完売している。
すぐそばに名門大学、高級レストランの5階の帝拳ジムで行われたインタビューは、ジェイミー・マクドネルの時とは異なり和やかなものでした。海外記者も含む関係者の中には、大橋ジム会長の他、井上尚弥の父やチーフトレーナーなどもいました。
アンダードッグと言われていることについて
パヤノ
「気にしていません。何度かアンダードッグと言われて臨んだ試合があるが、試合でそれが間違いである事を証明してきました。誰も私を打ち負かすことはありませんでした。12ラウンド戦うつもりでいきます。彼がハードパンチャーだからといって逃げたりはしません。逃げるつもりなら戦っていないです。私に勝つには殺すつもりくらいの覚悟が必要ですよ。」どんなトレーニングをしてきましたか?
パヤノ
「トレーニングは完璧です。ジムに長く住み込みはしないけど、この試合に備えてマイアミのカイセドジムに寝泊まりしてトレーニングしてきました。言い訳は何もありません。スパーリングも絶好調で110%の仕上がりです。」井上のパワーについて
パヤノ
「もしハードパンチだからと言うのなら、私はWBSSのその他4人のメンバーにだって負けているでしょう。井上にパンチがあるのはわかっています。井上が私にパンチを当てたいという気持ちを利用するつもりです。もし私を倒したい(ノックアウト)と考えているなら井上のミステイクです。これはバンタム級での戦いです。レベルが違います。私はエリートレベルのバンタム級です。(カイセドはマクドネルはエリートではなく調整に失敗し引退寸前だったと加えた。)」あなたの得意パンチ、武器は何ですか?
パヤノ
「全てのパンチが得意です。打撃が好きです。」パヤノさんは”General=将軍”とか”El Jefe=ボス"とジムで言われているそうですが
カイセド
「パヤノがジムの規律なのです。みんなのリズム、ペースを作る。パヤノはルイス・オルティスの規律を作った。オルティスは7年もジムで暮らしているんですよ。パヤノは3カ月ジムで暮らしました。皆パヤノを恐れています。パヤノを尊敬しているという意味です。」
井上の父
「パヤノの調子はとても良さそうにみえました。プロアマ含め相当なキャリアがあります。この試合に対する準備は整っているでしょう。イメージ通りでした。リングの外では誠実だけど、試合ではとても狂暴になる。」大橋会長
「尚弥も穏やかな性格です。彼のキャリアも長くタフなものです。」大橋会長は自分たちがやってきた事に間違いはない、何も心配する事はないと確信しました。
パヤノのコンディションについて、カイセドは十分休息をとった上で減量も上手くいっている事を強調しました。井上の左フックについて特に警戒し、絶対当てさせないとも言いました。
記者の個人的な印象は、パヤノは狂犬です。井上尚弥にとり過去最強の相手になるだろう。パヤノはかつて、フィリピンで無敗のジュンディー・マローン(15勝12KO)などとタフな試合をしてきました。もちろん、マローンと井上が同じレベルとはいいませんが、パヤノが言うように確かにアンダードッグとして、無敗のハードパンチャー相手に結果を残してきた。このような状況は34歳のパヤノを脅かすよりもむしろ活力を与えることを実証している。
この試合は米国では日曜早朝にDAZNで視聴可能です。日本ではフジテレビが放映する予定です。
日本の報道より突っ込んでる気がしたので要約しました。
試合に備えてジムに住み込むというのは海外ではよく聞く話です。
記事に出ていた試合がこれです。
確かにマローンという選手の筋がよく3ラウンドにはパヤノは強烈なダウンを屈しました。しかしアグレッシブに攻め続け7ラウンドには逆転勝利。マローンという選手、誰が観てもわかるいい選手です。パワーもありますが、パヤノ戦を最後に引退状態です。
パヤノは頭をぶつけたり、ラフなパンチありで荒っぽいですが、確かなスキル、スピード、パワーを備えています。状況をラフさで打開していきます。
私は井上尚弥の力を絶対視しているのでこの試合は井上の勝利を予想しています。パヤノのキャリアと底力に苦戦するのか、ここもあっさり圧倒してしまうのか、内容まではわかりませんが、どんな内容であってもこの記者の言うように過去最強の相手であることは間違いないと考えています。
世界的にも不動の評価を得ている優勝候補の井上ですが、今までの対戦相手は、名はあってもどこか
小さかったり
パワーレスであったり
スローだったり
総合的に負けはありえぬレベル
脅威の少ない、相性のいい相手を厳選してきた結果もある気がしています。
その点を考慮するならば、パヤノを含むWBSSの面々は階級トップクラスの強打者揃い、相手を選べぬフェアな舞台ですので、楽しみの次元が違います。パヤノのキャリアやラフさが余裕勝ちを続けてきた井上にどう影響するのか
そこが焦点です。