事前予想不利の試合はこれが初めてというエマニュエル・ロドリゲス、公言通りにキューバに出発しました。打倒、井上尚弥だけのための決意表明です。これも、WBSSが存続する根拠のひとつといえそうです。
IBFバンタム級王者、エマニュエル”マニー”ロドリゲス(19勝12KO)はWBA王者井上尚弥との対戦に向けて、キューバのハバナに出発しました。
イベントの開催日と会場は間もなく発表されます。
ロドリゲス
「77日間(約四半期)キューバでトレーニングします。こんなに長く家族と離れるのはつらいけど、勝利への犠牲に値するでしょう。新しいコーチのウィリアム・クルス、ベテランのホセ・ボネットと信頼できる計画を練っている。結果で応えてみせましょう。少しトレーニングしてみて、このチームの化学反応はとても良好でした。不利予想される試合は始めてでこれが大きなモチベーションになっています。偉大なる挑戦が私は大好きなのです。勝利だけを焦点に、ゴールをそこに定めて集中します。プエルトリコのボクシングは輝き続けます。」
ファン・オレンゴ(プロモーター)
「キューバキャンプには気を緩める余地が一切ありません。ハイレベルなボクシング環境がそこにはあります。マニーはキューバでトップコンディションになります。もう一人のホープ、ジョナサン・ロペスも参加しています。彼も同じ興行で試合をすることになるでしょう。我々はとても熱心に取り組んでいます。マニーはずっと井上との対戦を視野に集中しています。完璧な準備で臨みます。」
公言通りにキューバに出発しました。
井上対策に全力を注いでいる証です。
不利といわれる試合はこれがはじめてだそうです。
井上VSロドリゲス
互いに欠点のない同士、先日のロマチェンコVSペドラサのような戦いになるのではないだろうか。もちろん、ロマチェンコが井上でペドラサがロドリゲス。
井上はロマチェンコのような軽打で分解していくタイプではなく、ジャブひとつとっても破壊力満点、左フックも右ストレートも一撃必殺で決断も早い。高度な技巧戦の中で、ロドリゲスを破壊する、判定にはならないだろう。
そういう意味では
ゲルボンタ・デービスVSホセ・ペドラサの方が近いと言えるかもしれません。スキルは甲乙つけがたいレベルの両者でも、パワーと速攻で極端なKO決着になるかもしれません。
キューバはトップアマボクサーの宝庫で、今でも
アマチュア>プロ
です。
期待される多くのトップアマはまだ本格的にプロに参戦していない現状です。井上がアマチュアで2戦2敗であったヨスベニー・ベイティアという選手もずっとアマチュアで、今ではアマチュアのP4Pリストに入るほど絶好調です。
そんな環境で、友人、家族と離れてボクシングだけに取り組むロドリゲスの本気度はヤバい。
ブエナビスタに憧れてキューバに旅した知人の話によると、退屈だそうです。
通貨も現地と外人では区別され、決して安くなく、娯楽は少なく、ネット環境も最悪、やることがないそうです。
だからこそ、ボクシングに集中せざるをえない環境ともいえます。
これだけの犠牲を強いて、WBSSが空中分解、中止など出来ますまい。
ちなみに、同行する
プエルトリコは軽量級にも有望株が多いのだ。
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