WBSSバンタム級決勝戦フィリピーノフラッシュのインスピレーションは年齢を克服できる事を証明している。11月7日にモンスター井上尚弥に直面するノニト・ドネアはポジティブな思考、明確なゲームプラン、そして多くの感謝を込めてリングに入る。
ノニト・ドネアは間違いなく未来の殿堂入りファイターだ。
20年近い卓越したキャリアを誇り、4階級(暫定を入れれば5階級)で10度の世界王座を獲得してきた。ドネアは卓越したスピードとパンチ力で「フィリピーノ・フラッシュ」として知られ、リングマガジンのノックアウトオブジイヤーに2度選出され、2011年にはマニー・パッキャオ、フロイド・メイウェザーに次いでP4Pランク3位に選ばれた。また、アメリカのボクシングライター協会によって2012年にはファイターオブジイヤーに輝いた。ドネアは既に世界、フィリピンのボクシング史に栄光を刻んだが、ボホール州のタリボンからやってきたスイッチヒッターは輝かしい履歴書に新たな栄冠を加えようとしている。
ドネアは埼玉で行われる決勝を楽しみにしており、素晴らしい戦いを望んでいる。
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ドネア
「私は何人もの世界王者と戦ってきましたから準備は万端です。井上尚弥は素晴らしいファイターですが、準決勝でいくつかの欠点を発見しました。間違いなく適切なゲームプランを立てて勝つ事ができるとおもっています。」2018年にトーナメントの8人が決定した時、多くの専門家はドネアを除外した。当時ドネアはフェザー級のタイトルマッチでカール・フランプトンに負けていた。ドネアがバンタム級で戦ったのは2011年のことだ。
しかしドネアはこのチャンスに奮起し、疑い深い人々が間違いであったことを証明した。初戦で第一シードのライアン・バーネットを下し、準決勝では負傷で欠場したゾラニ・テテの代役、ステフォン・ヤングを往年の切れ味ある左フック一閃でノックアウトしてみせた。
トーナメントを勝ち抜いてきたドネアだが、これで満足などしていない。対戦相手の26歳の井上尚弥はプロに転向して以来18戦全勝16KO、多くの人から「モンスター」と呼ばれている。
リングマガジンのP4Pランキングで4位に選ばれる井上は圧倒的な勢いで決勝に進出してきた。ファン・カルロス・パヤノとエマニュエル・ロドリゲスに対してわずか3ラウンドのアクションでノックアウトしてみせた。
ドネア
「井上尚弥は今世界で最高のボクサーの一人です。彼のプロとしての記録、能力がそれを物語っています。傑出した才能のファイターと戦うことは私にとって大変名誉な事であり、この美しいスポーツで私の遺産を強化する絶好のチャンスでもあります。」年老いたライオンと急上昇の若きエリート、この試合でドネアが大いなるアンダードッグである事は明らかだ。しかし彼は自分がダークホースである理由について喜んで語る。
ドネア
「この試合はとても自信があります。自分のパワー、大きさ、経験が違いをもたらすと感じています。チームはこの試合に備え、非常に強力なノニト・ドネアを作ります。勝利は必然的に予見されるものです。」試合後に37歳になる、45戦のプロキャリアを誇るドネアは、身体年齢ではなく、日々の思考がベストコンディションを保つと強調する。
ドネア
「年齢は単なる数字です。私を若くしているのは、精神的な側面、つまり鍛錬と規律です。健康的な食事をして血液検査をし、自分のコンディションを知る。その上で何を食べるべきか把握しているので私はそれに拘っています。バンタム級で自分のパワーが向上しましたしスピードも速くなっています。ベストになるには正しいメンタリティが必要です。」たとえ、ドネアが井上尚弥に勝っても、彼はタイトルをボーナスとしか考えていない。ドネアにとって重要なのは、キャリアの最後に再びベストオブベストに輝くことができるという事実を示すことだ。
ドネア
「このチャンスに本当に感謝しています。そして私はそれを最大限に利用します。」
ボクシング関連ではないメディアにのっていた記事です。
ドネアの現在の本当の能力や自信のほどはわかりませんが、とりあえずレジェンドらしく、態度、言葉は100点満点です。学業も優秀なのかとおもうほど素晴らしく紳士的で素敵な言葉を残しています。もはやドネアにとっては大会、井上尚弥との試合はボーナスステージであり、自分のキャリアに最高の色を添えるもの、ジョージ・フォアマンのように「年を取るのは恥ずかしいことではない」を証明するためにリングに入る気配すら感じます。
やはりバーネットでもテテでもない。役者が違ったのかもしれない。
強い者が勝つだけの残酷非情なリングに両者はどんな物語をみせてくれるのだろうか。