トニー・ハリソンの負傷で変更された相手とのノンタイトル戦。ジャーメルは双子の兄、ジャモールに比べ、やや細くパワーよりも瞬発力寄りな特徴があるが、それでも井上尚弥ばりのインパクトある爆発力を魅せていたが米国ではこの兄弟はあまり人気・信用がないのであろうか、ハリソン戦は気の毒な採点だった。スピード任せでちょっとプロセスが強引か。
チャーロやハードの敗北で無敗王者が消えまさかの混戦となったSウェルター、ハリソンやウィリアムスの物語もいいが、やはりチャーロ、ハードの無敗時代の方が面白かったな。
コタはこの階級のメキシカンとして戦績はいいがギクシャクして変わった選手。28勝25KOとKO率は高いが、米国黒人選手のようなスリックさがないのでエリクソン・ルビンらには敗れた。しかし独特の強さをもった選手であり、最近続くメキシカンのアップセットに続くと息巻く。
1 | 2 | R | |
チャーロ | 10 | 10 | 20 |
コタ | 9 | 9 | 18 |
https://twitter.com/i/status/1142980238957109248
やっぱり他の興行よりサクサク進行する。
1R
様子見で距離が遠い両者
しっかりフォームを固めるチャーロに対し
コタはガードが低くオープン気味なので、これがクロスした際に致命的になりそう。
チャーロ10-9
2R
ジャモールに比べジャブがないので遠距離だとジャーメルはやや無策。
飛び込んで爆発が彼の強みだろう。
コタは不気味なスタンスのサウスポーだが
顔面のガードがルーズで接近した時危なかしい。
チャーロ10-9
3R
やっぱりチャーロの踏み込むスピードについていけず
右を思い切りもらいコタダウン。
再開も、もう勢いに反応できずチャーロの最初のワンツーで大の字。
3回KOでチャーロ
コタはレベルの低い試合では打ち合いに強いのだろうが
トップレベルだとガードがザル過ぎる。
予想通りの展開と結末。
チャーロはこのストレートともフックとも言いにくいガツンと近距離で押す右でよくダウンを奪う。
チャーロの試合は面白いんだけどな。
前座
クリス・コルバートVSアルベルト・メルカド
売り出し中のフェザー級無敗プロスペクトのコルバート、パーネル・ウィテカーの再来と言われる逸材。スピードも勘も素晴らしいが、ランカー相手に結構苦戦している。トップレベルだとパワーが通じず下がるくせもあり判定がやっとという典型的な試合だった。上手いがまだまだ強くない。
ジョーイ・スペンサーVSアキーム・ブラック
カネロっぽい風貌と人気のミドル級プロスペクト、スペンサー。
体格もほぼ同じでスパーリングパートナーだとか、次期スター候補の19歳。
相手は5勝2敗のスーパーウェルター級。
スター候補の通過点になる気などさらさらないブラックが右ガードを固めてスペンサーの機先を制していく。しかしパワーレスか。
ノーガードもみせクールに圧倒したい19歳の人気者だが
ブラックのパンチをボコボコ浴びて鼻血も・・・カネロのようにはいかない。
典型的なプロスペクトの通過点で厳しいテストにあい負けた反省多き試合だろう。
これでスペンサーの勝ちならカネロ判定というくらい打ち込まれている。
しかし大差ユナニマスで勝利。
ジョーイ・スペンサー、この男もボクシングの政治に祝福されている。
Akeem Black has his best round of the fight, controlling RD4 by pressing Spencer and letting go a barrage of punches. #SpencerBlack #PBConFOX pic.twitter.com/BfC680juky
— Premier Boxing Champions (@premierboxing) June 24, 2019