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吹けよ風、呼べよ嵐/伊藤雅雪VSジャメル・ヘリング

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まだしばらくはWBSSの興奮冷めやらぬですが今月は連チャンで続きます。フロリダ州キシミーでTOPRANKと契約した伊藤雅雪の防衛戦。相手は今後を占う上で突破すべきひとつの大きな壁。いずれにせよ、ここを突破しないとスーパーフェザー級の世界戦線は勝ち抜いていけません。

ヘリングの背景については過去記事に譲ります。
自動翻訳だとヘリング=ニシンになるんですよね。ニシン=鰊

おいしくいただきましょ。

神様からのプレゼント/伊藤雅雪VSジャメル・ヘリング

直近のWBOランキングには入っていないものの、特別な力が働いてこの試合が予定通り開催される模様です。伊藤が与えたプレゼントは、ヘリングにとって、米国民にとってかなり大きな意味を持つ。スポーツに感動的な ...

ジャメル・ヘリング
33歳
19勝10KO2敗
ロンドン五輪ライトウェルター級代表

現WBCスーパーライト級王者のホセ・ラミレスより上の階級で五輪代表だったのだな。
身長178センチと174センチの伊藤よりも大柄なサウスポーです。

この試合にヘリングの特徴がよく出ているとおもいます。
相手はスーパーバンタム~ライト級あたりまでこなすアデルソン・ドス・サントス。ジェシー・マグダレノに軽く倒され、マイケル・コンランなどといい勝負をしていました。体格差が顕著ですが、中間距離のアウトボクシングをすればトップアマチュアだけありかなり達者です。左ストレート、アッパーなどがキレます。

フィリピンのプロスペクト、ジョン・ビンセント・モラルデにも技術勝ちしています。しかし世界にあと一歩届かない、ロシアのファイター、デニス・シャフィコフの踏み込みとチャージの前に初黒星

現在スーパーライト級でやっているラダリアス・ミラーにも判定負け。

両者とも小さなサウスポーですが、踏み込み、アタック、チャージ、スタミナ、エネルギッシュさでヘリングを上回っていたような気がします。これで凝りて階級を下げた。

同じ場所で王者になった伊藤には一定のファンもついたようだが、ここはヘリングの地元といえる場所であり、亡くなった愛娘の誕生日でもあるという感動ストーリーもついているので、心情的にヘリングを応援するムードだろう。

大柄で上手いヘリングだが、高齢で爆発的なエネルギッシュさや持続的なスピードには欠ける。スキルボクシングをしたい選手であり、プレッシャーをかけられたりロープ、コーナーに詰められたりするタフファイトが苦手にみえる。パンチはあるが米国のこのあたりのトップ選手では並だ。ヘリングよりも豊富な運動量と手数で圧倒してしまえば、このテクニシャンはかなり手を焼くだろう。

スーパーフェザー級の世界王者は怪物候補のゲルボンタ・デービス、メキシコの超連打野郎ミゲル・ベルチェルト、防衛回数は多いテビン・ファーマー

クリストファー・ディアス相手に敵地でアップセットを演じ、年末のメインで指名挑戦者相手に初防衛をこなした伊藤は28歳の今まさに充実し伸びているが、スーパーフェザー級王者の序列でいえば最下位だろう。(アンドリュー・カンシオと同程度のポジション)再起を狙うクリストファー・ディアスはプロスペクトのシャクール・スティーブンソンに一発も当たらず完封負けをした。

なので、挑戦者として伊藤は美味しい王者、格好のチャンスなのだ。

それでも伊藤に期待してしまうのは、試合毎に強くなっているから。ルディ・エルナンデストレーナーの元、戦術に優れそれを遂行する能力があるから、井上尚弥と共に、日本、世界でも出世の道に今のっているから。

お見合いの静かな技術戦では分が悪いが、各ラウンドヘリングを上回る旺盛な運動量で下がることなくチャージを続ければ、スタミナ勝ちできるとおもう。ダブルトリプルの右など伊藤には天性の攻撃センス、見切りのディフェンスも日本人では屈指だ。

気になるデータとしては

ヘリングの2敗はいずれもサウスポー。オーソドックスに負けたことがない。
マネージャーがマクウォーターという人物でテレンス・クロフォードと同じである。
クロフォードより背が高く元来階級も上だったヘリングはスパーリング等も一緒にやっているだろう。
クロフォードのような達人の域ではないが、どこか淡々とした試合構築が似ている。

という点か・・・

古くはダニエル・ジェイコブスとも対戦歴があったり、ホセ・ラミレスより上の階級で五輪代表だったことを踏まえると、178センチの体格通りの階級でアマチュアではやっていけたが、プロではライト級でさえ体力もパワーもなく結果が出せないのでかなり無理して体重を落としたという事です。当日はかなりデカそうだが本質はそこが弱点だ。

ヘリングの愛娘のストーリーを考えると、ギリギリの判定では厳しい。ダウンをとる、ノックアウトするなどのはっきりとした差が必要だ。リングには血も涙もない、同情はいらないという非情なファイトをみせつけるしかない。

伊藤にはWBC王者のミゲル・ベルチェルトから対戦オファーが来ている。生で観戦する予定だそうだ。ここを突破してはじめて本格的な王者の仲間入りといえる。

数年前ではとても考えられなかったシチュエーション。
米国五輪代表が挑戦者でノンアマの日本人が世界王者・・・敵地。
絶対負けるに決まってる組み合わせだが、時代は変わった。

吹けよ風、呼べよ嵐・・・伊藤雅雪、井上に続け!!

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原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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