さすがにSバンタムでも大柄でゾンビなスタイルを持つフィゲロアには相性が悪いんじゃないかと、日本人の多くに敗北を期待されているネリーの試練。両者、軽量時とは別の体格を作り上げてくるだろう。当日体重も注目だったりする。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | R | |
ネリー | 10 | 10 | 10 | 9 | 9 | 9 | 57 |
フィゲロア | 9 | 9 | 9 | 10 | 10 | 10 | 57 |
いよいよメイン、フィゲロアの変則ゾンビスタイルにネリーはどう対処するのだろう?
フィゲロアのニックネームは「ハートブレイカー」ネリーに傷心を刻むか。
ネリーは首に漢字のタトゥーがあるな。
1R
フィゲロアはスイッチヒッター。右だが左にもなる。
ネリーはやっぱり上半身が大きくなっている。
フィゲロアが右、左、コロコロかえるので互いにかみ合っていない感じで
初回からクリンチが発生。距離があるとノーアクションだが接近するとお互いの
フック、ボディが当たる。
ネリーの方がおおきなフックを当ててフィゲロアがパンチを食う。
クリンチ際でフィゲロアをなぎ倒す。
接近戦ではネリーがパワフルか
ネリー10-9
2R
一発のパワーはネリーの方がありそうだ。
接近するとアッパーやフックを打ちまくる。
それでもフィゲロアは接近して上から下から
独特のタイミングで迫る。
押し込んでいくのはフィゲロア
変則だが速くはない。
フィゲロアは早くも相打ち上等でネリーに迫っていく。
結局いつものスタイル。
ネリーの方がビッグショットが多いが体力を消耗するだろう。
ネリー10-9
3R
フィゲロアが押し込んで荒っぽいパンチを打ち込んでいく。
肌の白いフィゲロアの方が傷跡が目立ち、ネリーは無傷にみえるが
ダメージ、消耗はどうだかわからない。
ネリーが左右フック、アッパーを振り回していくが
互いに精度は低い。
フィゲロアはいつものように圧倒できず、打ち返されているのが厳しいが
よくもわるくも自分のファイト。離れて戦えないのだろうか
ネリー10-9
4R
いつものフィゲロアのファイトだが
圧倒できないのが厳しい。
しかしネリーもフィゲロアの土俵で打ち合っているだけなので
今後の体力、耐久力でどうなるかわからない。
フィゲロアの右フックがネリーの顔面を弾く。
徐々にフィゲロアがネリーを執拗さで上回っていく。
ネリーは足を使ってリングを逃げる。
フィゲロアはこれでいくだろう。
フィゲロア10-9
5R
傷だらけなのはフィゲロアだが
執拗に追い込んでいくのもフィゲロア。
ネリーはさすがにこの接近戦は嫌そうで
足を使ってリングを回る。
フィゲロアはビッグパンチを食わなければ
このスタイルの方がやりやすそうだ。
ロープに追いつめられるとネリーは左右のアッパーフックを振り回すだけ。
メリハリでネリーだが
攻勢で
フィゲロア10-9
決して上手いファイトではないが、これしかない。
6R
12ラウンド、ネリーはフィゲロアの執拗な突進を捌けるか
フィゲロアは被弾しつつ、どこかでネリーを捉えることができるか。
フィゲロアはカウンターには気をつけて欲しい。
キレもパワーもネリーにあるが、フィゲロアはとにかく執拗。
フィゲロアのキレはないがいい左ストレートもネリーに直撃している。
ネリーも雑になっている。
微妙だが、自分のファイトという点で
フィゲロア10-9
7R
会場は58-56でネリー
フィゲロアペースのような気がするが
押し引き、上手いのはネリー
フィゲロアの執拗さにネリーが巻き込まれて
雑なファイトになり被弾も多い。
意地の打ち合いで、ネリーがダウン
左ボディでネリーが苦悶の表情をみせて悶絶。
立てず、フィゲロアのノックアウト勝ち。
やっぱり、フィジカルが強く、打たれ強いのはフィゲロアだった。
フィゲロア、こんなファイトじゃ負けるとおもわれる序盤だったが
自分のスタイルを貫いた、我慢と耐久力が違った。
ネリーはこんなに打たれたことがなく
自分の土俵でファイトが出来ないと脆かった。
いやぁー、溜飲の下がる想い。
観戦しているWBO王者のフルトンも大喜び。
採点上はたぶん逆転KOだろう。
ネリーはフィゲロアが攻めてくれば
自慢のアッパーフックを打ちまくれるという計算だったとおもうが
あまりに単調な左右乱れ打ちで、それだけでは
圧倒できなかった。
体重超過のつけは自身のボディで払わされることになった。
フィゲロアは愚直でも角度やタイミングを変えて、異様に執拗だった。
フルトンがリングインし、フィゲロアを称え、次戦を約束したが
まだ防衛なしの新米王者であり、いつのまにかこの階級の主役扱いだ。
Sバンタム級の中心がアメリカに戻った感じ。
井上尚弥とは雲泥のフィゲロアの泥臭いスタイルだが
これがSバンタムのフィジカルだ。
ダニエル・ローマンVSリカルド・エスピノサ
実力者、ダニエル・ローマン、ムロジョンにも負けていないほどだったが、パヤノとどっこいだったり、勝ち味が遅く、地味すぎる。対するエスピノサはバンタム級で今となってはジョンリエル・カシメロに一番苦戦を強いたKO率の高いメキシカン。エスピノサはカシメロに倒されるまで、103-105 105-103 104-104 と引き分けていた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
ローマン | 10 | 10 | 9 | 9 | 10 | 9 | 10 | 10 | 10 | 10 | 97 |
エスピノサ | 9 | 9 | 10 | 10 | 9 | 10 | 9 | 9 | 9 | 9 | 93 |
1R
少しローマンが大きいが前に出るのはエスピノサ。
左フックが重そうだ。
攻勢のエスピノサ
下がりながらも的確性のローマン
差がない時は元王者の
ローマン10-9
しかしエスピノサは強い。
2R
エスピノサとしてはまだ23歳の若さとパワーで圧倒していくしかない。
ローマンは完成されている。総合力とタフネスで凌駕していけるか。
タフなローマンは決してモロには食わず、上手く立ち回っているが
エスピノサのパワーと攻勢が上か。
カシメロ戦もこういう超打ち合いで根負けしたが、かなりのスラッガーだ。
上手さで
ローマン10-9
3R
パワーでダウンを奪いそうなのはエスピノサ
カウンターで倒しそうなのはローマン。
ローマンは引いた戦いを余儀なくされている。
エスピノサがグイグイ前に出るが、カウンターは狙える。
25勝21KO、バンタム上がりのエスピノサの方がパワーがある。
ローマンは大きな隙が無い。攻守地味に上手い。
エスピノサの圧力が上回った。
ローマンも上手く戦っている。
エスピノサ10-9
4R
これに打ち勝ったカシメロはやっぱり打ち合い、パワーは相当だ。
エスピノサは正直にパワー勝負しすぎるところがあるが、強豪だ。
エスピノサ、技術でも負けてないがちょっとパンチが強振。アウトサイドを
かわされて、ローマンがインサイドからカウンター。
エスピノサは自分らしいファイトをしているが、こういうのに強いのが守りの堅いローマン。
効果はローマンも、攻勢で
エスピノサ10-9
ほとんど差がない試合だ。
5R
ローマンの方が頭脳的なファイトをしている。
エスピノサは若さとパワーを全面に出しているが
キャリアや奥行きはローマンの方が上。
どちらが先に効かされて綻びをみせるか。
ローマンはなかなかここが鉄壁なのだ。
ローマンの試合はいつもこうだが
互角だ。
ローマン0-9
6R
会場は1ポイントエスピノサ
ローマンの攻守は地味なのだ。
エスピノサのパンチでローマンがやや泳ぐ。
なんともないように表情も態度も変えないが少し効いているかもしれない。
ローマンのパンチでエスピノサの顔が弾かれる。
こっちの方が打たれ方は悪いが、まだまだ平気。
エスピノサ10-9
7R
世界戦と変わらないレベルだろう。
ローマンの方が上手いがエスピノサの方が強い。
エスピノサに引いた戦い方はない。
KOファイターだが、ローマンを倒すのは本当に難しい。
エスピノサが強引に出るもヒットできず
逆にローマンの強烈な左フックが当たる。
少しづつ、ローマンの上手さが上回ってきたか。
エスピノサが前に出るほどローマンのカウンターが当たる。
はじめてはっきりと
ローマン10-9
8R
カシメロ戦、ローマン戦
エスピノサは超メキシカンなスタイルだが
こんな戦い方をしていると壊れてしまいそうだ。
我慢強く、タフだから余計に・・・
会場は67-66でローマン
エスピノサにダメージあり、接近戦でカウンターを食い被弾が増える。
顔面から出血も。
ローマンは地味だが実に堅牢だ。
ローマン10-9
9R
エスピノサが若さと強打でベテランを乗り越えるのか
ローマンが鉄壁の堅牢さで跳ね返すのか
が見どころだったが、ローマンに傾いてきた。
エスピノサにドクターチェック。
勝負は近いかもしれない。
ローマンに大きく傾いている。
エスピノサは勝負をかけるしかない状況か。
地味なローマンのスタイルでそれでも試合は拮抗しているようにみえるが
的確なヒットは大きく
ローマン10-9
10R
これがラストラウンド
このままだと後半を制したローマンだろう。
エスピノサにはダウン、KOが必要だ。
ローマンは崩れない。
エスピノサは素晴らしいファイターだが
攻撃偏重でカウンターを食いすぎるという欠点がもったいない。
頭脳的にはローマンさすがのファイトだが
エスピノサを2度倒してKOしたカシメロのインパクトが上。
エスピノサも限界だったか
無理に倒しにいかず、静かなラストラウンドとなった。
ローマン10-9
ローマンは地味だ。
しかしよほどのことがない限り崩れない。
スピード差で判定負けするまでは世界王者レベルを維持している。
97-93
98-92
98-92
ローマン
エグゼビオ・マルチネスVSファン・カルロス・ブルゴス
16戦全勝のマルチネスにベテランのブルゴス。ブルゴス33歳、未だ現役で代役の踏み台として頑張っている。プロスペクトのマルチネスに真っ向打ち合って会場を沸かせるも、スピード、反応、打たれ方が悪い。ブルゴスは長谷川戦後、マイキー、ヘイニー、タナジャラに負けているが決してKOされたことはない。マルチネス相手に互角に渡り合っているが、パンチにキレがない。
ブルゴスが必死に攻め、見せ場を作るが、マルチネスはモロには食わない。ダメージを吸収した打たれ方であまり効かない。対するブルゴスは打たれ方が悪く、我慢している印象。全盛期だったらブルゴスだろうが、年齢差がモロに出ている。マルチネスは省エネで効率的だが決して圧倒はしていない。
勇敢に戦ったブルゴスに気持ちも歓声も流れるが、未来を考慮するとマルチネスの勝利だろうか。不倒の男、ブルゴスの魂宿るいい試合だった。
99-91×3
マルチネス
しかし会場はブーイング。
無理しないプロスペクトと全力で戦ったブルゴス、ブルゴス支持のファンが多かった。