彼らメキシカンは無謀なほどに増量し、戦い続け、現役を諦めない。常に最高のライバルを求めている。
WBCスーパーフライ級王者ファン・フランシスコ・エストラーダを指導するアルフレッド・カバレロは、エストラーダがロマン・ゴンザレスにリベンジすることを信じている。2012年に両者はライトフライ級で対戦し、ゴンザレスが12ラウンド判定で勝利している。カバレロはゴンザレスとの再戦だけでなく、日本のバンタム級、井上尚弥との対戦も否定しない。
マッチルームのプロモーター、エディ・ハーンによると、ゴンザレスとエストラーダの再戦は8月か9月に計画されているという。
ハーンも再戦ではエストラーダがリベンジすると考えている。
カバレロ
「エストラーダの適性にあったスーパーフライ級では彼が有利だろう。ライトフライ級で戦った時は、エストラーダは12,13歳の時以来、あの体重に戻して戦ったんだ。今ではより多くの経験を積んだエストラーダが優勢だ。私はゴンザレスとヤファイの試合で感銘を受けたよ。ゴンザレスはもっと苦戦するとおもっていたが、美しく勝った。ベストに勝つことでナンバーワンになることにアドレナリンを感じるよ。我々はまた、バンタム級に上げて井上尚弥と戦うことも考えている。彼は素晴らしいファイターだ。我々はこのような極上の試合を求めているんだ。
エストラーダは素晴らしいファイターだが、バンタム級に行くためにはもっと筋肉をつけて、違うタイプの準備が必要になるだろう。うまく準備が整えば、彼はバンタム級でも素晴らしいファイトをすることができるよ。」
メディアを追うとエストラーダVSゴンザレスの再戦にして統一戦が既定路線のようだが、別の情報筋だとゴンザレスはアンドリュー・モロニーが先だ(モロニーは今月別の試合を予定している)とかエストラーダの次戦はカルロス・クアドラスだとか書かれており情報が錯綜している。何が真実なのかはわからない。
しかしどうやら、エストラーダ本人、陣営はずっと前から井上尚弥の名前を口にしており、最終的なターゲットに考えていることは間違いなさそうだ。同じ階級の井岡や田中ではないらしい。
ボクシングの歴史を表舞台で作っていくためには常にメキシカンの存在が欠かせず、バレラ、モラレス、マルケス、モンティエル、ジョニゴン、ラファマルなどもみんな複数階級にわたって活躍し、黄金のライバルがいた。だからレジェンドクラスのエストラーダの進路も当然こうなるだろう。サンタ・クルスでさえ形だけは4階級も制している。
彼らメキシカンは無謀なほどに増量し、戦い続け、現役を諦めない。
エストラーダは未だ30歳だが、ゾンビのような精神力とタフネスを頼りに、いつのまにかマスタークラスのテクニシャンになった。井上尚弥と比較しても数値上は体格にそんなに差はないはずだ。
レジェンドクラスのメキシカンは常に最高のライバルを求めている。
井上尚弥にとってもライバルが不可欠だ。今のドネアやカシメロ程度がそれでは物足りない。
エストラーダにとって、ロマン・ゴンザレスは宿題に過ぎず、本当に狙っているのは井上尚弥の首なのだろう。
井上尚弥VSエマニュエル・ナバレッテが、時間が間に合わず、ナバレッテが上の階級にいってしまいそうだが、エストラーダはバンタム級の井上尚弥に追いつくことができるだろうか。名前としては古豪のエストラーダの方がナバレッテより大きく、ビッグマネーをもたらすだろう。
それにはまず、ロマン・ゴンザレスやジェルウィン・アンカハスを破るなど、スーパーフライ級で突き抜けた存在であることを証明せねばならない。ベテランにしてまだ30歳のエストラーダには時間はある。
果たして・・・