無敗幻想

「具志堅の記録を抜く」
「5階級制覇を目指す」

なんて周囲から言われている井上ですが
キャリアはまだ8勝7KOです。

日本の至宝といえる井上には記録はもちろんですが、ボクシングマニアの幻想である無敗という記録を目指して欲しいとおもってしまう。

やはり、25勝無敗くらいではじめて、ムムムと唸るのだ、マニアは。
40勝だともう贅沢フルコースです。

で、無敗ですごいなぁと驚愕した、フリオ・セサール・チャベスを調べ直してみたら、43戦全勝で世界初挑戦、ウィテカとの引き分けをはさんで、91戦目で初黒星

である。

名試合と言われる大橋会長との試合で戴冠したリカルド・ロペス、あの試合は実は寒気がするほどロペスの一方的な勝利だったと確信するが
27戦目の挑戦でロセンド・アルバレスとの引き分けを挟んで生涯51勝無敗。

こんな記録をみると具志堅の記録に追いついても(具志堅も早かったが)21勝
ロペスに追いつくには43回防衛しないといけないな。

年に3試合やったって15年くらいかかる記録だ。井上尚弥も36歳だ。
それなら西岡だってその年までトップでやってたしナルバエスはもっと歳だ、

とはいえ全く現実的ではない。

しかも、勝ち続ければ近い将来にロマゴン等とビッグマッチ、そこを乗り越えれば
やれ、モチベーションがない、ロマゴンの後にやる程の相手はもういないと階級アップなどの問題も出てくるだろう。

一戦、一戦が大事でそんな先の事を妄想しても仕方がないが20勝無敗あたりで満足できる器じゃないのだ。
それでも12回防衛しないと成し得ない数字だ。

勝ち続ければ来年には実現しそうなロマゴン戦、だとしたらせいぜい12勝くらいのキャリアで試合が組まれることになる。
ロマゴンは41勝35Ko無敗、井上とやるころは45勝くらいになっているかな、貫禄充分なキャリアだ。
何も井上が負けるとおもっている訳ではなく、あくまで実績、戦績だけの話だ。

2014年、大活躍し、適正階級で王者となった井上
とりあえず、今年一発目は凱旋というか、お披露目的な盤石な防衛戦をはさむだろう。
かといって、勝ちが見えている弱い相手は選ばなそうだし、逆に強打のホープも避けるだろう。(そこは絶妙な日本のマッチメイキングなのだ。)

で、相手を妄想すると

そこそこなメキシカン
アーサー・ビラヌエバ(比)
26(14)-0
レックス・ツォー(香港)
15 (KO 9)-0
五十嵐俊幸
19(11)-2
ペッチバーンボーン・キティカセム
29 (KO 12) + lost 7

あたりになるのかな?
ヨーロッパとかからはわざわざ来ないよな。

チャベスもロペスも強敵ばかりと防衛戦をしてきたわけではない。
井上ほどならば、上位ランカーを選んだって勝てそうな相手を選んだなと言われる。

普通の防衛戦だって構わない。
まずは、盤石な防衛を、立派なキャリアを築いて欲しいのだ。

20勝2敗とかじゃ物足りない。

過去一番のスケールの王者だ。30戦越えを無敗で達成してもらわないと困る。
それでも8年くらいかかることになる。

ナルバエスは12年間王者だった。(ドネアにだけ敗れたが)
最強王者、ロマゴンを倒した最短記録の王者という記録より
10年無敗、その過程で様々な名王者を倒した、キャリアの長い古豪

最短記録より防衛記録よりかっこいいのは長いキャリアでライバルたちに勝ち続け

生涯無敗

そんな井上尚弥がみたい。

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