「憎まれっ子世にはばかる」は、悔しいけれど本当です。それをふまえて自分自身はどうあるべきかに全力を注ぐべし・・・
メキシコ、ティファナのルイス”パンテラ”ネリーは2019年をアクティブな年にすべく今年最後の締めくくりをする。ネリー(27勝21KO)は保持するWBCバンタム級シルバー王座の防衛戦を12月1日、サルティヨでアルゼンチンのカルロス・ホルヘ・ルイス・サルディネス相手に予定している。
ネリーは剥奪されたタイトルを取り戻すためだけでなく、王座を統一したいと考えています。そのためには、各団体の王者(WBOゾラニ・テテ、IBFエマニュエル・ロドリゲス、WBAノニト・ドネア、WBC空位)のエリートレベルに再び交わっていかねばなりません。
そのためにはまず、12月1日のサルディネス戦をクリアすることが必須だが、サルディネスは優れた技術とスピードを持つ相手です。プロキャリアが少ないながらも、決して楽な相手ではありません。
サルディネスは南アメリカバンタム級王者で、直近でカルロス・ファリアスを判定で下しています。一方のネリーは10月に地元ティファナでジェイソン・カノイをKOしています。2016年以降ネリの相手で6ラウンド以上持ったものはいません。
ネリーには世界王者の地位を取り戻すための計画が既にあり、現世界王者にこの試合を通じてメッセージを送ります。2019年はビッグファイトを含め、積極的な活動をしていく見込みです。
結局ファンの記憶には、ルール無視のドーピング、体重超過野郎という悔恨は残っても、レイムンド・ベルトランが世界王者になって米国のグリーンカードを手に入れたように、GGGに勝って全てを手にしたカネロのように、何事もなかったかのごとく、彼らはエリートボクサーとして手に入れたいものを手に入れる。憎まれっ子世に憚るのが常だ。私のバイブルであるBOXRECではなぜかネリーがP4Pランクの6位、バンタム級ではトップ評価です。真実を知らぬ、伝え聞いた程度だとこうなるのです。
2019年にはネリーも、みそぎを済ませた者として最前線に何食わぬ顔で戻ってくるのだろう。しかも、メキシカンというのは地元ではコツコツと王者以上に平気で試合をこなしていたりする。
追放しない限りわかりきっていた事だ。
罪人は刑罰を与えても反省などしない、再犯を繰り返す。罰ではなく治療が必要なのだとは、私の好む犯罪心理学のお話です。
ならば、こちらも開き直って、聞きなれぬ対戦相手である
カルロス・ホルヘ・ルイス・サルディネスという選手をチェックしてみよう
13勝2KO1敗
https://www.youtube.com/watch?v=s5YxpagGdgg
ほとんど雑魚だけのキャリアで、この戦績、KO率では期待するのも酷だが、映像をみると悪くない選手だ。サウスポーでかなりのテクニシャン。パワーがないというわけではない。しかしアマチュアスタイルで単発、倒すプロセスが皆無だ。恐らくアマチュア上がりの選手だろう。セサール・レネ・クエンカのイズムすら感じる。
開き直った打ち合いをせぬ限り、ネリーをKOすることはまず無理だ。
極限に期待して、ネリーを空転させての判定勝ち。
個人的には、ネリーという選手がまともな計量をクリアしているのかも、試合時に何キロあるのかも、何か得体の知れないモノを摂取しているのかすらわからないので、未だにまともに査定できる選手ではない。スーパーフライですら小柄で、打ち合いをしていた選手が、バンタムであんなにもパワフルでデカいのは不自然であるし、日本では毎回反則ばかりなのに階級を上げることなく地元でルールを順守しているともおもえず、この選手は要マークの重要参考人なのだ。
よって、2019年に本格的にトップ戦線に復帰するといっても、拓真VSペッチの勝者や、ウォーレンVSウバーリの勝者、あるいは、それ以前のランカーに化けの皮をはがされて消えていく、落ちていくことを願ってやまない。