ジャイアント・ステップス/ノニト・ドネアVS井上尚弥

ドネアの言葉を残したくて記事にしました。言葉だけに注目してください。トップファイターにだけ通じる何かを示唆しているのかもしれません。

それはボクシングからの贈り物だ。

WBSSは素晴らしく新鮮でナイスファイトを我々にもたらしてくれているが、これと似たようなアイデアの大会が今まで必ずしも成功し積み重なってきたわけではないのは少し不思議だ。

ベストと思われる男、あるいはそういう大本命が勝者になるのだろうか?

もちろん、WBSSはその点に怠惰ではなく、必ずしもこの論理に沿って運営されているわけではない。彼らは世界中を駆け巡り、丁寧に運営し、この使い古されたアイデアの大会に新たな息吹をもたらしている。

当初、WBSSをバンタム級で開催する予定はなかったが、これを加えたことは間違いなく大会を彩り豊かなものに変えた。

本音を言えば、井上尚弥VSゾラニ・テテの決勝が見込まれていた。
しかしリングにシナリオは何ひとつ存在しない。

ノニト・ドネアが決勝に勝ち上がった。
正直に言えばドネアは過去のビッグネームであり、大会に色を添えるワイルドカードでしかなかった。初戦のライアン・バーネットに負けるとも予想されていた。

フェザー級で成果を出せず、36歳になって2階級もウェイトを下げる時点で誰もが彼を見過ごしていた。どちらかといえば大会への出場ではなく、国際殿堂入りを目指すべきレジェンドだった。それでも彼はオッズに反して、無茶な旅に出て世界最高のバンタム級といわれる男を引き受ける準備ができている。

5月18日、大会トップシードの井上尚弥がエマニュエル・ロドリゲスと対戦する。日本のスターが優勝候補本命だ。井上はP4Pランキングで議論される存在だ。井上は現在、マイクタイソンのような電撃的な勢いで上昇、注目されている。

ドネアの視界に曇りはない。

彼はボクサー、パンチャー、サウスポー、ありとあらゆる相手と戦ってきた。負けると言われた試合に勝ち、勝つといわれた試合に負けてきた。しかしバンタム級でのドネアは依然として輝き続けている。

井上尚弥は注目に値するファイターですか?

ドネア
「ああ、素晴らしいファイターさ」

井上尚弥は注目に値するファイターですか?

ドネア
「間違いなく、注目に値する」

ドネアは笑い、続けた。

ドネア
「井上尚弥は本物の男だ。ロドリゲスの事はよく知らないけれど、俺と井上は語り合わなくとも出会う事になっていたんだ。彼は多くの相手を圧倒的になぎ倒している。特別な何かを授かった子だと確信している。だから俺は今、全神経と精神を集中させて、彼の弱点を見出そうとしているんだ。

井上も俺が決勝に来るとわかっていただろうし俺も井上が来るとわかっている。だから暗黙の了解で支え合ってきたんだ。彼は俺にとても敬意を抱いてくれているんだ。」

これこそスポーツの神髄だ。WBSSはドネアが選んだ最後の輝き、ラストランなのかもしれない。ドネアは今なおボクシング界の宝石だ。いまだ危険を孕んだファイターであり、8人中の2人に残った。誰もこの展開を予想できなかった。ドネアは再び大きな第一歩を踏み出した。

https://www.youtube.com/watch?v=dRJoNMY6yks

クールな英文は訳すのが難しいです。全部訳すまでもないと感じニュアンスだけ・・・
井上尚弥はタイソンタイプとして注目されているようです。

誰もが落ち目、無理と言っていた中でドネアだけは「フェザーは重過ぎた。バンタムこそ適正、簡単に落とせる」と言ってました。苦しい言い訳のようにも感じましたが数奇な運も味方につけて結果で答えてしまいました。少なくとも、ドネアにとっては本当にバンタムが適正だったのだ。ファンとしてはその上の階級は余計だった。やらなければよかったほどです。

5月に井上が勝てば決勝は恐らく日本ではないだろうか?
色んな想いが重なり、高揚感は果てしないが、まずはエマニュエル・ロドリゲス・・・
井上もドネアも叩き潰す想いで燃えているであろう彼が最大の敵だ。

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