
未だ余韻さめやらぬ状況ですが、凄い試合が連発しても、元に戻ったとは言い切れない空気を感じる。ひそひそとスケジュールを更新していても、やれ、選手がコロナ陽性で中止とか延期とか、やっぱりついていけません。
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11/6 中谷潤人VSジーメル・マグラモ
3度目、ならぬ4度目の正直か、井上を筆頭に、田中、井岡、寺地など強い世界王者を擁する日本ですが、新王者誕生となると2年ぶりなのだそうです。
マグラモともスパーリング経験のある寺地からも太鼓判を押されている中谷ですが、軽く両者の試合を予習してみますと
マグラモ(24勝20KO1敗)はフィリピン系に多い、大振り、豪快、スタミナに難点というタイプではありません。中間距離でコンパクトに上手くやりくりする選手です。際立ったものは感じないが、試合巧者でコツコツと当てるジャブ、タイミングがよくパンチは強そうです。
対する中谷は日本での実績は十分(20勝15KO)で、スナイパースタイルの大きくリーチを生かしたサウスポーのボクサーパンチャーです。接近戦の対処もかなり上手い。
体格差があり、全勝の中谷有利、戴冠が期待されているとおもいますし、スケールが違うかもしれませんが、個人的にはマグラモを推す。圧倒的に強くはみえないが、唯一の敗北が、ムハマド・ワシームに1-2というもので、中谷はまだその域ではないように感じる。
どっちかというとパンチが大きく脇が甘いのは中谷の方である。
フライ級で171センチのサウスポーというスケールの大きさに期待はできるが、現時点では彼が小さなフリオ・セサール・マルチネスやマッチョなアーテム・ダラキヤンに勝てるようにはどうしてもみえなかった。
マグラモはどうだろう、よくわかんないのだが、地力はある。
11/7 デビン・ヘイニーVSユリオルキス・ガンボア
リングでアピールしていくしかない、口は多いが人気がなさそうなヘイニーと、デービス戦でアキレス腱を痛めて、即世界戦大丈夫かよ、なベテランのガンボア。ヘイニーとしては、デービスよりいい内容でガンボアを下すことがミッションになるのだろう。
若さ、速さでは圧倒的にヘイニーで、新旧交代の色が濃いが、ガンボアは、デービスにかなり苦戦を強いたので、コンディションが良ければひょっとする。
その他注目の試合をスルーして、ライト級あたりに焦点を絞ると
11/21 ハビエル・フォーチュナVSアントニオ・ロサダ
というのがある。リナレスのコロナ感染で試合が流れたフォーチュナの仕切り直し。相手はフェリックス・ベルデホを下したロサダだが最近は2連敗中だ。フォーチュナもライト級ウォーズに残ることが出来るのか?素質だけはピカ一なれど、ドミニカン気質。
11/28 クリス・コルバートVSハイメ・アルボレタ
レオ・サンタクルスの統治が終わり、ベルチェルトVSバルデスは延期、ヘリングVSフランプトンなどがあるが、Sフェザーはジャーボンティ・デービス一強か、とっとと返上するのだろうか。
デービスVSサンタを観ていて、パワーやフィジカルの差を痛感したが、デービスは雑だった。ならばアメリカには、クリス・コルバート、こういうスリックなテクニシャンもいる。
ジェスリル・コラレスとの試合は僅差の積み重ねでハイレベルだった。両者共に反応速度、運動神経はすさまじい。コラレスにはそれを生かしきる何かが足りない。内山の宿敵だっただけに、コラレスのその後は残念で仕方ないが、これが本場なのだ。才能だけは一流だが勝ちきれない。こういう試合を拾うのがアメリカのプロスペクトたちだ。
そんな難攻不落のコルバートが16勝13KO1敗というパナマのパンチャーと戦う。
コルバート有利だろう。
デービスがモズリーなら、コルバートはウィテカー的なのだ。
https://www.youtube.com/watch?v=cQpOLgC-2jM
12/5 ライアン・ガルシアVSルーク・キャンベル
エロール・スペンスVSダニー・ガルシアと同日だが、違う興行だろう。悩ましい。ライト級ウォーズにあって、人気では主役だが、まだ何者でもないのがライアン・ガルシア。
テオフィモ・ロペスやジャーボンティー・デービスの肉厚、剛腕と比較して、腰高、手打ちのようなガルシアにパワーがあるとはおもえないが、時代や勢いはガルシアのものだろう。ロンドン金のキャンベルと比較してもライアン・ガルシアのスピードとパワーが優位なのではないか。
でも、絶対このアイドルは打たれ強さ、タフさはないとおもうのだが、次世代のスターになるのだろう。
ビッグネーム以外の意外なところから、Sフェザー、ライト級のすごい奴が出てきて欲しいものです。