A HARD DAY/TAKE IT TO THE END/亀海喜寛VSダクアン・アーネット

マティセVSキラム(ティーラチャイ)、リナレスVSゲスタのアンダーで組まれる試合です。最大にして最後のチャレンジとおもわれたコットに完敗した亀海、最後まで走り続けます。

勝敗によってコットの引退がかかる大一番でしたが、対する亀海も35歳。決して年齢差が鍵を握る試合ではなかった。キャリアの厚みとボクシングの格の違いをみせつけたコットの圧勝であったが、亀海の執念のエンドレスファイトも印象的でした。

「階級随一のタフネス」と称賛されつつ、同時に「大人と子供」

とも揶揄された内容。

そんなコットも、ラストマッチは勝てるとふんだ、若手のサダム・アリに屈した。
亀海がどんどん前に出てコットにプレスをかけ肉弾戦を仕掛けては捌かれるのに対し、アリはコットを前に出させ、カウンターで迎え撃つ。亀海とアリに身体のサイズで大きな差はないはずだが、アリの方が大きく、パンチが長く、鋭く見えたものだ。
(実際リーチはかなり長そうだが)

亀海のスタイルにないものだがベテランコットの攻略法は全く逆の戦術であった。

米国でチャレンジを続け、結果負け越しくらいの亀海の現在、年齢もリミットだが、このレジェンドとの手合わせを経て、ここで負けたら恐らくもう次はない。

ダクアン・アーネット(ダクアン・パルド)
16勝9KO1敗
25歳

ゴールデンボーイプロモーションでアル・ヘイモンがマネージャーというからにはエリートだろう。サイズは亀海より若干大きく、今はミドル級でクレジットされている。ニックネームは”キング”

当時無敗のエディー・ゴメスに判定負けをしたのが唯一の敗北だが、ゴメスも今やホープのラシディ・エリスに初回KO負けなど3敗している。アーネット、米国トップアマの普通にいいプロスペクトにみえる。強いていえばミドル級じゃパワー型ではなく連打、カウンター型で怖さはない。

両者のボクシングだけみるとアーネットが上にみえる。
亀海の場合はキャリアと相手の質。

王者、ジャレット・ハードと同じく、亀海はショルダーブロックやL字、スリッピングアウェイ等パンチを殺すのが上手い。しかしハードと違い、サイズもパワーもないので相手を圧し、潰しきれない。

今回も、若いアーネットにプレスをかけ、肉を切らせ、骨を断つような我慢比べのファイトが活路だろう。特に本場では厳しい亀海のパワーであれば、ボディが生命線。アーネットのタフネス、耐久力がどうかも鍵となる。

結果は出ずとも、試合がエキサイティングな亀海は、観客にも受けが良く、何よりデラホーヤがお気に入り。ここをクリアするなら、同興行のメイン、マティセVSキラム勝者の初防衛戦に充てるつもりなのかもしれません。

最後まで亀海を応援していきます。
TAKE IT TO THE END

おまけ
https://www.youtube.com/watch?v=NzzJ5SYNwKI&t=12s

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コメント一覧
  1. あなさん

    トレンドから行くと
    この試合も、山中VSネリと同じ新旧交代の年の差ですね。
    帝拳も昔の名前じゃ厳しい年齢に皆なってきました。
    尾川でさえ今年30歳かな。

    亀海は馬力、体力型ボクシングを海外ではやってるだけに
    その部分でこの若手をねじふせて欲しいですね。

    随所にマエストリートで省エネな部分もあるのでしょう。

    マティセVSキラムの勝者にと書きましたが階級が違いましたね。
    もうウェルターは作れないでしょうし。

    TAKE IT TO THE END

    というのは最後まで行くとかそういう意味で最後までやりきって欲しいです。

    スリッピングアウェイというのはダメージを逃がすよけ方だけでポイントはロスしますんで、浜田氏まで、ネリ対策はしっかり守る事とありましたが、守る時間を極力少なくする戦い方、勝負は後半という人もいますが、前半でよくね、とおもっています。後半になると何度かネリが爆発するはずです。

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  2. 自分も亀海のらしくなさとアリとの差について似たことを感じました 渡米後の亀海はプレスするインファイトに切り替えつつもアクションは必ず後手 トニーらしいカウンターボクシング+突進だったように思います
    結果論にすぎませんがコット戦は本人の戦前のコメントの数々が示す通り気負いすぎ、空回りだったように思います 距離は違うがアリの方がいつもの亀海に近かったかと
    しかしそのお陰でコットに重厚なレッスンをつけてもらえたと捉えるのは信者の盲目でしょうか
    潜るはずの自分が逆に内側からショートを纏められる、プレスしても体勢を崩せないなら意味がない 本人のスタイルに関する本質的な敗戦だったように思います あれからどう改善したのか
    おっしゃる通りトップを目指すならこれがラストチャンスだろうし、衰えは見えないとはいえ脳や三半規管はともかく首はゴロやハグラークラスではない亀海、いつ大幅に劣化してもおかしくない
    ここで快勝して先をいかれたハードのいる世界に辿り着くことを信じます
    亀海に関して苦情をつけるならふたつ
    コット戦後のしょーもない分析もとい言い訳 強気なのは最も素晴らしい素養だと思うが敗戦は淡々と受け入れてほしい
    あと山中ともども、スリッピングアウェイに依存するのはやめてくれ

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