エロール・スペンスに敗れたピーターソンは強くなって帰ってくるのか、錆び付いているのか、まだまだいぶし銀の技巧を発揮して欲しい。対するはWBSSに出場できずにウェルター級への転向を決めたリピネッツ。キックやマーシャルアーツの世界王者として格闘技の怪物のようなオーラをまとっていたが、世界王者となった近藤戦あたりから底をみせはじめている。リピネッツにも体格、階級の壁、そしてボクシングスキルの足りなさが露呈しはじめている。ウェルター級で一歩前に踏み出すのはどちらになるのだろう。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
ピーターソン | 10 | 10 | 10 | 9 | 10 | 10 | 10 | 9 | 9 | 87 |
リピネッツ | 9 | 9 | 9 | 10 | 9 | 9 | 9 | 10 | 10 | 84 |
.@unionsamurai relentlessly swings his way to a close! #PetersonLipinets #PBConFS1 pic.twitter.com/FxvLqsMv48
— Premier Boxing Champions (@premierboxing) March 25, 2019
リピネッツがウェルター級、ピーターソン相手にも屈強、狂暴でいられるかが鍵。
スキルだけならピーターソンだろう。
KOでリピネッツ
判定でピーターソンか
1R
体格差はほとんどない。共にウェルターでは小柄。
両者パンチの届く距離での打ち合い。
ピーターソンの方がジャブやコンビネーションの角度、手数が多い。
しかし打ち返すリピネッツのパンチの方が鋭い。パワフル。
ブロッキングとダッキングで被弾を防ぐリピネッツだが
ピーターソンの方が手数、スキルが高い。
ピーターソン10-9
2R
わかっていたことだが
リピネッツの方がパンチが重い、鋭い。
しかしピーターソンの方が上手い。
リピネッツの一発が怖いが
試合をコントロールしているのは
ピーターソン10-9
リピネッツとしてもこれで負けたら実力負けといえるくらい噛み合った距離で打ち合いできている。
3R
近距離の攻防なのでリピネッツのパンチも当たるが
ピーターソンは巧みなディフェンスとボディワークで芯を外す。
リピネッツはブロッキングだけで被弾は防ぐがボディは食らう。
我慢するしかない。しかし頑丈。
ピーターソンが足を使い少し距離をとるとピーターソンの独壇場。
リピネッツは接近戦しかない。
ピーターソン10-9
4R
やはり戦ってきた相手が違うのか
リピネッツのパワーもすごいだろうが、スペンスやマティセほどじゃない。
ピーターソンが技術でコントロールしている。
しかしこのラウンドはリピネッツのプレッシャーと闘志、ボディやアッパーの鋭さが上回った。
ピーターソンは余裕なのかしんどいのか
リピネッツ10-9
5R
前に出てプレスするリピネッツ
足を使って下がりながら対処するピーターソン
リピネッツの屈強さが目立ってきた。
要所で打ち合わないとピーターソンも捌ききれないだろう。
頭を下げて突進してくるリピネッツにピーターソンもいいボディを入れている。
リピネッツのフィジカルが強いがいいパンチを入れてるのは
ピーターソン10-9
激しい打ち合い。
6R
フィジカルのリピネッツか
熟練のピーターソンか
また頭をつけた打ち合いになってきた。
パンチの角度もクオリティもピーターソンの方が上だが
リピネッツの方がパンチが強い。
それでもリピネッツはこのラウンド打たれ過ぎた。
ピーターソン10-9
7R
互角の激しい打ち合い。
リピネッツにはこの戦い方しかない。
互角だけども、ピーターソンの左ボディがいい。
ピーターソン10-9
8R
ピーターソンはアンソニーと同じく教科書的でクラシカルでとても上手い。
しかしウェルターを制するパワー、フィジカルに欠ける。
リピネッツはやっぱり屈強だが技術の幅がない。
フィジカル、我慢比べ勝ちの選手なのでやはりウェルターを制するほどではない。
しかし終盤に屈強なリピネッツの右が強烈にヒットしピーターソン効いた。グラつく。
ダウン寸前。
リピネッツ10-9
9R
何かのタイトルがかかっているのか12ラウンドとなっている。
これだとリピネッツの逆転の可能性もある。
リピネッツには逆転KOしかないだろうが
そのチャンスを掴んでいる。
本当に打たれ強いというか我慢強い。
ピーターソンが持ち直し、打ち返すが全身が効いているの力感がない。
技術はピーターソンかもしれないがパンチの効果で
リピネッツ10-9
10R
互いの持ち味、今の底力が出た熱戦。
会場は1ポイントだけピーターソンだ。
パワーはリピネッツの方が倍くらいあるが
コツコツとスキルと手数でピーターソンが決して引かない。
しかしリピネッツの左フック一発でピーターソンが大きくよろめき
ロープにとばされ、なぎ倒されるようにダウン。
セコンドがピーターソンの限界を察しタオル。
リピネッツの逆転KO勝利。
劇的な逆転勝利。
激しい試合。
ピーターソンが勝っているファイトでした。
しかしパワー差、フィジカル、耐久力で全てをひっくり返されました。
頭をつけた打ち合いでは耐えられるが、一瞬距離が空いたりする時に食うリピネッツのパンチは効いてしまう。
これは田中VS田口にもいえる。あらゆるファイトであてはまる。
セコンドのタオルをみても歴戦のピーターソンが壊れるのを防いだストップであり
これがピーターソンのラストファイトといえるかもしれない。
ピーターソンに欠点はない、素晴らしいボクシングスキルだが
フィジカル、パワーに屈した。
兄弟共々、そこだけが足りない点だった。
地味な両者でしたが、すさまじい激闘でした。
あれだけ打たれたリピネッツがそこまでボコボコになってないのが印象的。
上手いといえないファイターだが、サーマンやポーターあたりには勝つかもしれない。
近藤は惜しかったな。やっぱり異常なほど屈強です。
負けたピーターソンにコメント、熱い声援。
キャリアの終わりかもしれないけど、納得の表情だしファンも暖かい。
ピーターソン
「長いキャリアの終わりが来た。グローブを吊るす時だろう。これが最後のリングだ。」
前座
ジャモンタイ・クラークVSバーノン・ブラウン
クラーク(13勝7KO1敗)ブラウン(10勝7KO1分)
188センチ、リーチ203センチの24歳クラークが170センチのブラウン29歳に苦戦している。共に王者級ではないけど小さな選手が大型選手を攻略する魅力の詰まった試合。しかしクラークからダウンを奪うも大きなクラークの手数と懐の深さに手を焼いてあと一歩届かずか、若さもあるだろう。