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金と金・誰も知らない王者になんかなりたくない/ワシル・ロマチェンコVSルーク・キャンベル

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所用があってこの試合の観戦は無理だなぁとおもっていたけど、よく考えたら英国開催だから早朝か。ライト級のタイトルコレクション、王座の統一を目指すロマチェンコの相手は、ロンドン五輪一階級下で金メダルを獲得した男。しかし身長、恐らく当日体重もルーク・キャンベルの方がデカいんじゃないだろうか。

ライト級の世界タイトルマッチにして五輪金メダリスト対決。素晴らしい組み合わせだが、両者の実績を比べるとロマチェンコに大きく傾く試合。本来キャンベルはマイキーとのタイトルマッチ、ウェルター級まで増量したマイキーが戻って来ないと睨んで決定戦を模索していたが、ベルトを持つものしか興味がないロマチェンコとの決定戦にしてその他のベルトも賭けた統一戦となった。

世界王者という勲章よりも、ベストに勝ってこそベストという茨の道を避けなかったキャンベルの心意気を支持したい。そもそもキャンベルはロンドン五輪準決勝で清水を下して金メダルだったよね。


この身長差は影響するのか、キャンベルにフィジカルの強さがあれば生かせるはず。

ルーク・キャンベル Luke Campbell

20勝16KO2敗
ロンドンフェザー級五輪金メダル
31歳

長身サウスポーのボクサーファイターで距離やタイミングが巧妙、好戦的でもある。一発強打ではなく回転の速い連打で倒すタイプ。プロ初黒星はフランスのイバン・メンディにSDだが雪辱を果たす。もう1敗がロマチェンコにも肉薄したリナレスに2-1

超高速のリナレスから2回にダウンを奪われるも、その後はリナレスのスピードと距離を把握し再三カウンターをヒットさせるなど追い上げ、イギリス開催ならキャンベルが勝ったのではといわれるほどの内容だった。

31歳でロマチェンコと同じ歳なんだな。アマで邂逅はなかったのか・・・

前戦でイギリスのアンソニー・クロラを圧倒したロマチェンコに対し、自分のスタイルを貫くだけではなかなか難しいだろう。何か秘策、特別な戦略や武器を用意しているに違いない。遠距離とパンチの回転力でロマチェンコを近づけない。ロープを背負わないがテーマか、あるいはプレスをかけてロマチェンコを押し込むのか。体格差、当日体重、カウンターが活路だろう。

キャンベル
「最難関に挑む、誰も知らない王者になんかなりたくない。最高峰に勝てば俺の名前は知れわたる。どうか俺の名前を憶えておいてくれ。ベストになるにはベストを打ち負かさなければならないんだ。」

ワシル・ロマチェンコ Vasiliy Lomachenko

13勝10KO1敗
北京フェザー級、ロンドンライト級金メダル
31歳

この戦績にしてパウンドフォーパウンド、現代ボクシングの頂点に君臨する男。アマでも史上最高かもしれない(396勝1敗)デビュー2戦目に体重超過のサリドによもやの敗北を喫するも、その反省を生かし今では完全無欠の速さ、強さを誇る。

苦戦といえばホルヘ・リナレス。プロ初のダウンを奪われ、11回に倒すまでの採点は拮抗していた。続くホセ・ペドラサにも判定まで粘られたが、肩の負傷で万全ではなく、次のクローラ戦では別人のようにパワーがのっていた。唯一の懸念といえば体格で、今のところ3階級目のライト級を上限にしている。階級アップより下げることを検討しているほど。

技術戦になると手に負えない。誰よりも速いハンドスピード、フットワークでポジションを常に変えながら次元の違うエンジンでコツコツ破壊していく。あまりに速くてしつこくて的が絞れないので相手はガードに忙しく打つ手なく降参してしまう。

ロマチェンコ
「楽しくキャンプした。100%準備できている。親友のオレクサンドル・ウシクがトニー・ベリューを残忍に倒した試合に触発されたよ。理由はわからないけどアンソニー・クロラ戦のトレーニングより楽しくて簡単だった。あと数日、試合でメッセージを残すよ。歴史に自分の名を刻むことが目標であり夢です。レガシーのために全力を尽くす。勝ってもパッキャオとやるつもりはない。何かを狩り、何かを釣りたい。何かを終わらせたい。4つのベルトを統一した先に何があるかはわからない。 」

クローラ戦をみる限り、ロマチェンコの圧勝が予想されるが、キャンベルはリナレスやペドラサに負けない実力者であり、体格も大きく戦略次第でアップセットもないとはいえない。舞台はキャンベルの地元。しかし序盤数ラウンドで試合の趨勢は明らかになるだろう。

この試合に先立って、ロマチェンコに唯一黒星をつけたオルランド・サリドがキャンベルにアドバイス。

オルランド・サリド
「プレスし続けるしかない。彼とアウトボックスするな、荒っぽく攻めロマをイラつかせろ。相手はロマではなく自分自身だ。押し込んでボディだ。違いはこれはアマではなくプロの戦いだということだ。」

ロマチェンコのプロでの経験不足と自身のルール違反(体重超過)で勝ちを拾ったような内容で、無効試合にしてあげたいほどロマチェンコには気の毒な試合だったがロマチェンコに勝った男という事実は永遠に歴史に刻まれる。

サリドの言う事はわかるが、キャンベルがプレスが得意なフィジカル型ではないだけに、このアドバイスを実行するのは難しいだろう。ロマチェンコ対策というよりはまんまサリドのスタイルだ。しかしそれが打倒ロマチェンコの近道なのは納得。足が使えるロマチェンコは本当にヤバい。どこにもいてどこにもいない。足を封じないと何もできない。

リゴンドーだってロマチェンコだってダウンする。
五輪金メダリストのキャンベルに対し悲観的な予想は気の毒だが相手が特別。

何か驚くようなシーンの目撃を期待したい。

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プクー

原始的で単純明快なスポーツです。生涯一度の敗北、無敗で引退したボクサーもいます。負けても次頑張りますというスポーツとは違う残酷さ、無常さが好きです。

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