ブランドン・フィゲロアVSマーク・マグサヨ 他

本日はこのような試合があります。WBCの暫定王座戦のようです。正規王者は先日Sフェザー級タイトルで初黒星を喫したレイ・バルガスですが、バルガスよりこちらの両者の方がホットです。マグサヨはバルガスからダウンも奪いましたし。(僅差判定負け)

スタイルとしては正統派パンチャーのマグサヨの方が好みですが、下から上げてきたフィゲロアの方が大きく、マグサヨが苦労しそうな執拗な変則ゾンビ型です。タフネス、耐久力、厭らしさはフィゲロアの方が上だろう。

そしてなにより、フィゲロアは井上尚弥が対戦する、スティーブン・フルトンと互角の戦いを経験しています。ルイス・ネリーを悶絶ボディでKOさせた男です。そんなフィゲロアは井上が有利だろうといいつつ、ミスした方が負ける、拮抗した試合になるだろうと予想していました。フィゲロアにとっても、井上尚弥は無視できない、将来対戦の可能性があるビッグマネーファイターなのだ。

全ラウンド観れないので大雑把な感想でいく。

マグサヨの方が一発はシャープだが、フィゲロアの方が頑丈で執拗だ。
拮抗した打ち合いもマグサヨがバランスを崩しよろける場面も。

でもフィゲロアも打たれているのだが。

フルトンほど、フィゲロアの接近戦を遮断し狡猾なファイトをしないマグサヨなので嚙み合っているが、フィゲロアの肉弾戦の泥沼に巻き込まれている。

いつもならマグサヨの美しいカウンターでダウンシーンがあってもおかしくないのだが、フィゲロアは微妙に芯を外しスイッチを多用し執拗に攻めていく。

マグサヨのカウンターかフィゲロアの執拗さか、どっちが先に心を折るか。
マグサヨの鋭いカウンターが当たってもフィゲロアは笑って攻めてくる。

採点はわからないが印象だとここまで互角
一発はマグサヨだがペースはフィゲロア。

本当に意識を断つほどのパンチを当てないとフィゲロアは堕ちそうにない。
要所でいいパンチを入れているのはマグサヨだが、押し込んでいるのはフィゲロア。

現地は58-56でマグサヨ

しかし7回、フィゲロアのしつこさにマグサヨがスリップダウンしてからフィゲロアがさらに執拗になる。

8回、フィゲロアのラフファイト、ローブローでマグサヨ苦しい。
フィゲロアのファイトは反則なんだが、それを嫌がるマグサヨがホールディングで逆に減点を受ける。

マグサヨは開き直って、一発一発に力を込める。見せ場はマグサヨが上。

マグサヨがハートをみせた8回だったが、これが続くか、精魂尽きるか。
マグサヨのパンチの方が強く鋭いが、フィゲロアが引かない。

しかし冷静に考えるとフルトンよりマグサヨの方がフィゲロアに対し優勢な試合をしている。

フィゲロアの執拗さにみんな巻き込まれるが、勝つには、違うスピード、リズムでフィゲロアの土俵で打ち合ってはいけない。

マグサヨはそれを必死にやろうとしている。

執拗に肉弾戦を強いられているが打ち返すときは強く、速く、勇気がある。
10回、マグサヨが膝をつくがノーダウン。ゴリゴリ削られている。

すごいファイトだが、両者、特にマグサヨはダメージが残るだろう。

11回、生き残ればポイントではわずかにマグサヨ優勢にみえる。
しかし消耗が激しい。

またマグサヨはホールディングで減点

明らかに不公平なレフリーだ。フィゲロアが悪いし彼も抑え込みがひどい。

ここまで96-95でマグサヨだったが、まったく互角でラストラウンド突入か。

ポイントが欲しいマグサヨはショート連打で優勢を演じたい。
2度のホールディングのせいで、ポイントはフィゲロアが逆転している。

最後に壮絶な連打で終了。

ボクシングではマグサヨ
トータルファイトでフィゲロア

かという内容だが、これでマグサヨが負けだと切ない。

117-109
117-109
118-108

フィゲロア

明らかなる地元判定

こんな大差ではない。
マグサヨの勝ちでもおかしくない。

しかしこれで、フルトンの評価がさらに上がることになる。

フルトンよりマグサヨの方がいい試合をしたとおもうけど。

試合がエキサイティングだっただけに採点が残念。

イケメン優遇、地元優遇をフィゲロアは明らかに受けているが
ならばなぜフルトンはフィゲロアに勝てたのだろう?

井上尚弥と戦っても、泥沼となるのか
それともフィゲロアでも圧倒される、倒れることがあるのか

そんな興味が残る、底なしのゾンビスタイルだ。

拳もきれいだし、元気にインタビューしてるし。

前座

ジャレット・ハードVSホセ・アルマンド・レセンデス

これはミドル級の試合なのかな。ハードはSウェルターで2冠統一王者になりましたが、ジュリアン・ウィリアムスに僅差で負けてからブランクがちで迷走しています。その後、ルイス・アリアスにもSD負け、肉を切らせて骨を断つスタイルなので身体的に厳しいか、緩やかな下降線のようです。試合は序盤からバチバチの打ち合いも、一回り小さなレセンデスの根性と執拗さが若干上回る展開で、ハードが口から血を吹き、あるいはあごの骨折か、負傷TKOでレセンデスの勝利となりました。ボディワークやフェリーシェルの達人のハードですが、フィジカル特化で打たせるスタイルなので、ちょっと身体が心配です。

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