最後の大博打/リコンドーVSロマチェンコ

この試合に関してはまとまらない。リコンドーでこれだけ記事があるのも最初で最後だろう。しかしまとめられない。なので、翻訳というよりザッピングのみで試合に臨みたいとおもいます。

リゴンドーのカルト信者の話を聞いてください。キューバボクシングの最高峰、リコンドーは、9日、水の上を歩きます。(奇跡を起こします)リコンドーが世界最高峰のボクサーであると考える多くのライター、ファンがいます。

恐らく、今世紀最高峰の戦いです。

もちろん、懐疑的な意見もあります。プロキャリア18戦で4度のダウン経験があります。天笠に2度倒され、ロバート・マロキンにも効かされました。

リコンドー崇拝者にとっては、ノニト・ドネアに完全勝利してから、ロマチェンコとの闘いまでに、4年半もの月日が流れたことは悲劇です。リコンドーはさらなる地位と名声を広める戦いをことごとく拒否されてきました。

皮肉をいえば、しばしば退屈な作品のような彼のファイトが、彼の存在価値とよりよい機会を奪ったといえばそうかもしれません。必ずしも、周辺階級で対戦相手に恵まれなかった37歳のリコンドーにとって、ロマチェンコ戦はメリットしかありません。

レナードやウィテカーは40戦程度のキャリアで伝説化したが、リコンドーは8年のプロ生活でその半分もキャリアがありません。それでも大丈夫です。リコンドーは彼らと異なる次元で衝撃を与えてくれることでしょう。

これは伝説なのでしょうか?

いいえ、これはアリやロビンソンのような伝説ではありません。比較するにはあまりにもキャリアが少ないからです。けれどアスリートとしての伝説であるとは言えます。少ないキャリアとはいえ、統計や分析をも凌駕するものがそこにはあります。

全てはドネア戦からはじまりました。スコアは接近していましたが、誰の眼にも完全にリコンドーが支配した試合でした。この試合以来、Sバンタム王者、カール・フランプトンやレオ・サンタクルス、スコット・クイッグなど、皆リコンドーを回避しました。それは本当に恥ずべき事で、彼らとの対戦があればリコンドーのキャリアにもっと厚みを持たせることができました。

それら不遇を払拭して、37歳で黄昏のリコンドーが選択したのが2階級アップでのロマチェンコとの闘いでした。恐らくここ30年で究極のトップアマチュアによる最高の到達点です。

もし、リコンドーがアップセットを起こしたら、ドネア戦で、トップランクの筋書きをご破算させた事の再現になるでしょう。そしてそれは現実になるでしょう。

リコンドー
「報道やオッズなど気にしない。ロマチェンコがどんなボクサーなのかは知らないが、私は私を知っている。自分が何を持っているか知っている。それを披露する。試合毎に相手のタイプは異なりますが、順応し、適応し破壊する。何も問題ありません。」

ロマチェンコ
「ウォータースと同様にリコンドーが棄権することになっても驚かない。リコンドーはとてもスマートで速く、テクニカルで能力が高い。だからこの試合を選んだのです。相手を侮辱したりはしない。9日、何が起こるのか説明しにくい。だから試合に注目してくれ。」

ロイ・ジョーンズ
「あまり言いたくはないけど、この試合は名目上は過去最高の戦いです。2つの金メダルを獲得した2人のアマチュアの戦いです。1000人のトップアマチュアでもほんの一握りの奇跡です。これは至高の戦いです。

1000人のトップアマチュアでも最高峰である2人にとって、体格差は問題ではありません。リコンドーはかつて2人のボクサーを眼底骨折させています。(アゴを砕いた事もありました。)とてつもないパワーパンチャーである事の証明です。

それがどれだけすごい事かわかりますか?体重よりも戦略が大事です。誰が戦略的に眼底骨折やアゴを砕くことができるでしょうか?そこに強いパンチをコネクトできる彼はスマートな戦略家です。」

ロイ・ジョーンズは黒人系のリコンドー派なのかな?
P4Pトップクラスのクロフォード含め、多くのトップアマチュアたちにとっての憧れ、尊厳のかかる試合なのだとおもいます。そして彼らは黒人系のリコンドーを支持するのでしょう。

ドネア戦が全てのはじまりであった・・・

あの頃、私の周辺もドネア派が多かった。全盛期である。
しかし自分はリコンドーを推した。

根拠はひとつだけ、アマチュアでドネアのような男と対戦済みだから。
どんな相手にも適応し順応し破壊してきた。

それはロマチェンコも同じなのかもしれませんが・・・

この試合に勝った方が実質P4Pナンバーワンだろう。
ロマチェンコが勝てば、リコンドーのような小さな男ではなく、より大きな選手がその名誉を奪いたくて名乗りをあげてくるだろう。もちろん巨額のファイトマネーで。リコンドーが勝てば恐らくドネア戦の再現、それ以上に誰からも見向きもされなくなっていくだろう。

だからこそ、37歳、完全無欠でも、最初で最後の大博打かもしれないリコンドーを応援したい。
もしかしたらこれで見納めになるのかもしれない。
勝ってしまえば、相手はもういないのだから・・・

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コメント一覧
  1. お久しぶりです。

    この二人の対戦の話が出たときはすごく驚きましたし、ドキドキしました。

    これぞP4P頂上決戦。

    ロマチェンコは大きな大きなアドバンテージをもらってるので負けることは許されないし、プレッシャーがあると思います。

    リゴンドーは勝てばもう相手が出てこないと思うので、事実上引退試合になるのではないかなと思ってます。

    とうとう明日自分が好きなボクサー二人が戦う…。

    複雑な気持ちもあります。

    リゴンドーのことはこのサイトで知りました。
    そしていろいろな動画をあさってファンになりました。

    このサイトに出会わなければリゴンドーのことを知ることはなかったと思います。

    リゴンドーはボクシングの見方さえ変えてくれました。
    ロマチェンコにもも同じように感じています。

    この試合のあとどちらが勝ったにせよ自分のボクシング熱が無くなり、抜け殻のようになると思います。

    コメントでは書ききれないくらい色々思ってる今日です。

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  2. リゴンドーの年齢による劣化と言うのは正直全く感じませんが(スタイル的にはモロに年齢の影響を受けるだろうに、体重維持含めコンディショニングに関しては本当に頭が下がります)、体重差や年齢とキャリアを考えればやはりフェザー時代のロマチェンコから逃げたのは痛かったですね 結果論にすぎませんが

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  3. 一度目の亡命に失敗、酒と煙草しかやる事の無い軟禁生活でブランクを作った時に、関係者の目にはリゴンドウは終わった、錆びついてしまった、壊れてしまった選手に映ったそうです。

    年齢叶ったプロ生活も既にピークを過ぎて、不遇の内に年齢を重ねてしまったのに、それでも強過ぎてもはや2階級上のロマチェンコくらいしか相手がいないとかどうかしてます。

    受けたロマチェンコの漢気も意気に感じますが、ここはリゴンドウに勝って貰って百年先にも語られる伝説の選手、伝説の試合になって欲しいです。

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  4. 受けたロマに挑むリゴ。
    本場はこれがあるから最高。
    ここに井上の話を絡めるのは彼らに失礼です。

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  5. リゴを応援しています。しかしこの試合、それぞれのチームがどういう戦略でいくのかどう研究したのかという点で左右されると思います。リゴがあくまでその時の流れでいくというなら厳しいと
    思います。ロマの3Dでの手数に圧倒されてしまうのも想像出来ます。
    いづれにしても楽しみですね。

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  6. もう37歳ですからね。勝っても負けても試合枯れが予想されるリコンドーのラストになる事もありえるとおもって見届けます。

    井上はアンカハス戦の条件であればテテもやるでしょうが、大橋ジムや日本はそれはそれでリスク管理徹底してますからね。だからビッグマッチが組めてないともいえますし、リコンドーは雲の上でしょう。

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  7. 個人的にはリゴンドーが勝ったらそれこそ将来の井上戦に期待が持てるのですが…
    逆に負けて引退しちゃったらもう井上も終わりかな…

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  8. パワー差はないのではないでしょうか。むしろ一発で決められるのはリゴかと。投げ出したりがなければ、どんな展開だろうと(たとえ一方的でもそこまでの過程が)楽しめる試合になりそうです!

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  9. 確かにリゴが勝てば誰からも見向きもされなくなる、、、そんな感じですよね〜、、、。こんな運命をもった名ボクサーもボクシング史上珍しいと思います。

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