年齢、会場、最近の試合内容を考慮すると、井岡が若干有利なムード。ニエテスは直近でノルベルト・ヒメネスにスプリット判定でドロー。ほぼ無敗のキャリアだがドローも多い。マカオでの初戦も会場が日本ならば井岡勝利だったろう。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | R | |
一翔 | 10 | 9 | 10 | 10 | 9 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 118 |
ニエテス | 10 | 10 | 9 | 9 | 10 | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 111 |
仕事中の立ち見だったので、採点だけ。
ニエテスは直近でノルベルト・ヒメネスにスプリット判定でドロー
そのままのコンディションであったと言わざるをえない。
マカオでの初戦は両者もっとスピーディーでキレがあり、痺れるほどの技巧戦だったが、再戦はベテラン同士の我慢比べだった。より若い井岡は何かを犠牲にしても確実に勝つ何かを体得しているのに対し、ニエテスはスピードもキレもスタミナもただ落ちていた。村田と戦ったGGGにも感じた加齢による劣化を感じずにはいられない。
ロマゴン、エストラーダが顔のSフライ級だが井岡はここに割って入れるのか
若さとスキルを全面に感じるジェシー・ロドリゲス
アンカハスをエネルギッシュ全開で攻略したフェルナンド・マルチネス
スケールの大きな中谷潤人
などをこの静かな職人ファイトで攻略出来るのだろうか?
田中恒成は井岡に負けたスタイルに開き直って固執するようだ。スピードとアグレッシブが武器だから得意を伸ばすでいいとおもうけど。
以下過去記事
しかし、私はニエテスの職人のような、隙なく切れ味鋭い、美しいモーションが好きだ。田中のように単純にはいくまい。どれだけのコンディションを整えてきたかだろう。
ドニー・ニエテスは、フィリピン人ボクサーの中でも稀有な存在だ。フィリピン出身のボクサーで、少なくとも4階級で世界タイトルを獲得しているのは、ニエテス、マニー・パッキャオ、ノニト・ドネアの3人だけだ。
40歳を迎えた今、フィリピンのボクシングファンは彼にもう1度、世界タイトルを獲得することを期待している。
マーク・マグサヨがこの週末に敗れ、レイ・バルガスにWBCフェザー級タイトルを譲ったことで、フィリピンには10年以上ぶりに世界タイトル保持者が一人もいない状態になった。今週水曜日、東京の大田区総合体育館でWBOジュニアバンタム級王者の井岡一翔(28勝2敗、15KO)と対戦するニエテスは、この状況を打破する最初の試練を迎えることになる。
ニエテスは、リングを歩き始めたころ肩に飾られた蛇に流れる血のようにクールで、いつもと同じようにこの仕事に取り組んでいる。
ニエテス
「モチベーションは上がるけど、プレッシャーはない。ボクシングはスポーツであり、再びチャンピオンになるためにベストを尽くすだけです。自分自身とフィリピンへのご褒美です。」この試合は、ニエテスと井岡の2度目の対戦となる。2018年の大晦日に行われた初対決では、序盤のカウンターパンチと終盤の攻防による競り合いで、ニエテスがスプリット判定で勝利を収めた。この勝利により、2019年、同胞アストン・パリクテへの挑戦が義務付けられている入札の直前にベルトを返上したニエテスは、これから挑戦するベルトを元々手に入れていた。
パリクテとの再戦をスキップすることで、ローマン・ゴンサレスやファン・フランシスコ・エストラーダ、スリサケット・ソー・ルンビサイといった
ビッグファイトを実現する可能性が広がるという期待があったが、タイトルベルトを持たないニエテスは、そうしたビッグネームにとってハイリスク・ローリターンな存在であった。タイトルの返上、パンデミック、そしてキャリアを積んだプロモーターALA Promotionsの解散により、ニエテスは2019年から2020年にかけてリングから遠ざかり、彼のキャリアの貴重な年月を犠牲にすることになった。2021年にMTKグローバルのマネジメントのもとでリングに復帰し、昨年10月にProbellumと契約した。
ドバイでの過去2戦は、2021年4月にパブロ・カリージョに判定勝ち、昨年12月にはノルベルト・ヒメネスにスプリット判定でドローと、精彩を欠いている。
ニエテス
「タイトルを返上したことに不満はない。同胞のフィリピン人であるパリクテにチャンピオンになるチャンスを与えるために王座を返上したのだから、そこは少し残念だが、実現しなかった。今、私は再びチャンピオンになるチャンスがあることに喜びと興奮を感じています。」プロベラムのリチャード・シェイファーは、ニエテスはすでに殿堂入りを果たしているファイターであり、まだまだファイトが続くと語る。
リチャード・シェイファー
「ドニーが再び世界チャンピオンになったら、『おい、もう少しタイトルを増やした方がいいんじゃないか』と言っても驚かないだろうね」ニエテスも同意見だ。プロになって20年近くたつが、まだフレッシュだという。フィリピンのセブ市で長年コーチを務めているエドマンド・ビラモールのもとでトレーニングを続けているが、年を重ねるごとにトレーニングの強度を上げているという。
自身も4階級制覇を成し遂げた33歳の井岡は、ニエテスに敗戦後、2019年にパリクテを10ラウンドストップで破って現在のタイトルを獲得し、2020年12月に同郷の田中恒成を8ラウンドで止めたキャリアベストのパフォーマンスを含め、防衛を4度行うなど、充実した日々を送っている。
エドマンド・ビラモールは、自分たちは井岡の中に、もう一度攻略できる何かを見ていると主張する。
ビラモール
「ドニーは井岡のスタイルを知っているから自信がある。井岡の過去2戦は同じようなスタイルだ。」ニエテスは、2004年にインドネシアでアンキー・アンコッタにスプリット判定で敗れただけで、その時はアンコッタがリミットを6ポンドオーバーしてきた。
ニエテスは勝てば115ポンドのトップファイターとの議論に戻ることができるが、負ければその扉は永遠に閉ざされることになる。
ニエテスは今も変わらずタイトルコレクターであり続ける。