ザっとしか観てませんし、映像が少しスローに感じますが、これはホームタウンデシジョンというか、引き分け相当にもみえる試合という印象です。
https://www.youtube.com/watch?v=dwA1gG_-RME
マーク”マグニフィコ”マグサヨはピノイプライド43のメインイベントで、頑丈な林翔太相手との激しい12ラウンドを戦い抜きました。
林はマグサヨにとっておそらく過去最強の相手であり、タフなテストを証明してみせました。
マグサヨは強烈な左フックやアッパーを見舞いましたが、林はそれらを無効化し強い右を打ち返してきました。9ラウンド、マグサヨのレバー打ちで林は効きましたが、回復し、再び接近戦(phone-booth battle)を仕掛けていきました。
判定はマグサヨを支持しました。マグサヨはオスカー・バルデスへの挑戦権を有しました。
マグサヨ
「林は本物でした。頑丈で強かった。私は非常に疲れた。」
ほとんどの記事では結果しか出ませんし、その結果は予想通りのものではありますが、ほんの少しの技術差、見た目の印象差で、拮抗した試合でした。マグサヨは大器ではありますが、世界挑戦を控え、やや堅実なボクシングに変えたか?フィリピン人特有のスケールの大きさと、不安定感を相変わらず備えています。この試合に勝った事、学んだ事は大きいですが、スタミナ不安などもまたフィリピン人らしいところです。
マグニフィコとは貴族・高官という意味です。このニックネームからして特別な選手であることがわかります。アジアフェザー級の切り札、フィリピンで1・2を争う逸材であるとおもっていますが、世界タイトルを獲れるかどうかは微妙です。
アマエリート相手のように技術差がある場合、序盤をほとんど取られ、その後接近戦とボディを活路に逆転というのがアウェーの日本人に多い展開ですが、この試合もそんな感じだったようです。序盤をどうするか、こうなるなら逆転で倒しきらないとなかなか勝てません。
林は結果は出せませんでしたが、勝敗を超えた次元の試合を演じたようにおもいます。
本当にあと少し、あと少しでマグサヨの心が折れそうでした。