ウーゴ・カサレス

メキシコ/Pacific-Coast/S・フライ級王者
メキシコ/J・フライ級王者
NABO北米J・フライ級王者
アメリカ/カルフォルニア州/J・フライ級王者
第13代WBO世界J・フライ級王者
WBA/Fedelatin/S・フライ級王者
第20代WBA世界S・フライ級王者
ウーゴ・カサレス(メキシコ)
Hugo Cazares
40戦32勝(24KO)6敗2分

第51回西軍代表フライ級新人王/第51回全日本フライ級新人王
初代WBC/International-Silver/フライ級王者
久高 寛之(Gツダ/仲里ATSUMI)
Hiroyuki Hisataka
28戦19勝(8KO)8敗1分

Lフライ級から2階級上げて我らが名城との2度の激闘を経て王座を奪っていった憎きメキシカン。
その後は格下と無難な防衛戦を重ねて王座を防衛している。

そのカサレスと12月下旬に日本の久高が挑むことになった。

久高はフライ級で坂田、デンカオセーンと2度の世界戦を経験しており、その高いセンスに大きな可能性を感じさせたが、手数、消極的な試合運びで王座にあと一歩足りなかった。
特にタイでのデンカオセーンと試合では調整不良でガス欠の王者に勝ってもおかしくない内容だったが、やはり何か物足りない試合であった。

暫定王者のルイス・コンセプションとの戦いも辞さない決意であったが紆余曲折を経てカサレス相手となったようだ。

フライ級の正規王者の進路が微妙だし、暫定はデンカオセーンを1ラウンドノックアウトしたコンセプションだから世界戦を急ぎたい陣営としては手頃な王者と値ぶみしたのだろう。
王者もまた久高の実績、戦績、自身の日本での経験を踏まえOKしたのかもしれない。

久高は前試合で無敗のトップコンテンダーのパノンルーンクレック・クラティンデーンジムを見事に攻略したので資格はあろう。
世界戦も際どい勝負を演じてきた。

しかしこの試合もやはり手数、アグレッシブで劣っており逆転のカウンターKOであった。
久高はセンスがあるがカウンターに頼る傾向がありポイントメイクできない、リングジェネラルシップで劣り涙を飲むことが多い。
しつこいファイターボクサー相手にはそれが顕著だ。

対するカサレスはもうベテランといっていいだろう。大柄で58キロくらいでリングに上がることが多い。
打ち合いもボクシングもできる万能型だ。モンティエルの同僚でもある。

経験、幅からいってカサレス優位は動かない。
久高が勝っているのはスピード、カウンターの精度かとおもうがそういう相手をクリアして現在の地位にいるカサレスには当たればラッキーくらいの確率と考えた方がよさそうだ。

天才肌で能力の高さが目立つ久高に期待したいのはポイント劣勢からの奇跡のカウンターではなく
スピーディーにアグレッシブに動いて手を出しポイントを抑え、空回りしてスタミナの落ちたカサレスを痛烈に沈めることだ。
王者になることも大事だが防衛していく野心があるなら今のスタイルでは足りない。

巧くセンス抜群なのだから3度目の世界戦、最後とおもってもう一皮向けて欲しい。

カサレスは上手くて強くてずる賢いと3拍子揃っているが負けることが想像できないようなスーパーな王者ではない。
キャリアで培った技巧でしぶとく王者でいるが盤石ではないのでこの試合は期待できそうだ。
勢いある名城に再戦で勝ったように戦術をたくさん持っている。
練習環境もハイレベルで久高より最近も試合をこなしているので調整は盤石だろう。

現時点では王者の総合力が上だが対策と練習でどうにか超えて欲しい壁である。

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