ボクシングが好きだ、ただそれだけの縁で仲良くさせていただいている面々と水道橋のグローブで観戦。
試合が歴史に残る激戦だったとはいえないかもしれないが、個人的には毎ラウンドドキドキの緊張感張りつめた時間でした。
ロマチェンコVSロドリゲス
一位のロドリゲスも普通に強豪だったが、回を重ねるにつれロマチェンコがアジャスト。
アマチュアイズム溢れるポイントメイクに特化した軽打を放ち、スパーリングのような回を重ね、最後は相手の嫌倒れ。
アマチュア皇帝圧巻のスキルショーだったが、ゾウ・ソミンしかりロマチェンコしかり、本当の意味での完全ノックアウトではない。
ハイテンポについていけず試合を諦めた感の強い決着でそこがアマとプロの最大の違いというか、上手いが怖い選手ではないという印象。
ニコラス・ウォータースという剛腕と統一戦をするか、アマではフェザー・ライト級も制したロマチェンコは階級を上げるのか。
内山や三浦と対峙してどうなるか、まだまだ未知数なところはある。
少なくともリコンドーやメイウェザーと違い、パンチは当たる距離だし、極上のスキルはあるが打たれ強いのかどうかも未知数で、今後注目だ。
10戦くらいキャリアを積んだら手がつけられなくなると解説されていたが同感だ。
サンタクルスVSカエタノ
ガードが低くプレッシャーを受けロープに押されっぱなしのカエタノ
顔面に食らい速いKO決着が予想されたが、カエタノはディフェンスで非凡なところをみせた。
ボディワーク、ヘッドスリップが巧みでパンチを殺すのが抜群に上手く、スイッチもこなし器用なところをみせた。
とはいえ、倒されないことが精いっぱいでフルマークで敗戦。
フェザー級のテストマッチにしては小さく非力な選手だった。
サンタクルスは上背もあり、終始優勢ではあったが、単調でパワーも感じられず、脚が極端に細く打たれて強そうにもみえない。
山中なら勝てると感じたし直前のロマチェンコに比べると精彩なくフェザー級テストは出直しといえる内容だった。
パッキャオVSメイウェザー
思い入れを抜きには語れないのでパッキャオの勝ち、あるいは引き分けに映った。
以外だったのが初回、パッキャオが飛ばしてポイント先取するかとおもいきや、脚を止めて先に手を出したのはメイウェザー。
初回を制したのはメイウェザーだった。
見せ場を作るのはパッキャオの方でロープ際で怒涛の連打を放ったが全てブロックされた。
中盤から後半、山場のないラウンドは強いていえばメイウェザーのジャブ、軽い右が当たる分全部メイウェザーにポイントが流れたか。
冷静に振り返れば結果は仕方のないことかもしれないがが、やはりメイウェザーは何も変わらない。最後は鬼ごっこで逃げまくった。
試合も白熱したが、試合前後のコメントがチャーミングだった。
パッキャオ
試合前
「子どもの頃は貧しくて居場所もなく路上をはいずりまわっていた。いつも腹をすかせていた。そんな少年が今この舞台にいる。これは作り話じゃない、事実なんだ。
世界中の飢えた子どもたちに夢を与えたい。」
試合後
「私は勝っていたと思う。彼は何もしていないから勝っていたと思っていたのに。メイウェザーのパワーはマルガリートやコットと比べると大したことはない。次はちょっと休んでから考える。」
みたいなニュアンス。
9月が最後と語るメイウェザー。
ダメージも少なく納得いかないパッキャオ
よもや、両者ともまだ現役、次があるような結末となった。
9月にダイレクトマッチとなるのか、はたまた9月にメイウェザーが勝利すればマルシアノの記録に並ぶ。
記録更新の50戦目が再戦の運びとなるのか?