2019年ファンが観たいカードベスト5なるものが海外記事にあったので、俺のとは違うなぁと感じつつ紹介した。ややWBCの提灯記事のようだった。どれもが夢のあるカードだが、現実はそんなに甘くない。確執、しがらみ、計算・・・そんな事を織り込み済みで、注目すべき、期待すべきカードを紹介する記事もありました。こっちはプロ記者らしい中身があった。
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希望が大きすぎると現実に失望することもある。ファンが観たいカードのハードルは高い。スペンスVSクロフォード、ジョシュアVSワイルダーの準備などしていないかもしれません。それならば、可能性の高いカードで楽しむ方がよい1年になるかもしれません。そんなカードを紹介します。ヘビー級からいってみよう。
タイソン・フューリーVSデオンティ・ワイルダーの再戦
既にやった。引き分けに終わった。特にラストラウンドのフューリーの完璧なダウンからの復活は観客を魅了しました。再戦の可能性は高いです。
クルーザー級のWBSS
ユニオール・ドルティコスVSアンドリュー・タビティ
マイリス・ブリエディスVSクシシュトフ・グロワッキ優勝者は必然的にオレクサンドル・ウシクの必須の挑戦者になるか、ウシクが階級を上げた場合にはこの階級の新たなシンボル王者になるのです。WBSSの財政難のニュースは残念でしたが、それが解消されるならWBSSには注目すべき価値がたくさんあります。
オレクサンドル・グヴォジクVSエレイダー・アルバレス
安定王者を倒した新王者同士の戦いです。アルバレスがコバレフを返り討ちする事が前提ですが、両者共にトップランクの選手です。この試合はESPN、その他ストリーミングサービスにとってビッグな試合になるでしょう。
カラム・スミスVSクリス・ユーバンクとジェームズ・デゲールの勝者
WBSSで優勝したスミスにとって最も可能性が高いのは、ボクシング熱の高い英国勢との対戦でしょう。例外があるとすれば、カネロがスーパーミドル級にとどまり、スミスと対戦する場合ですが、現実的ではないような気がします。
カネロVSダニエル・ジェイコブス
両者ともにエディ・ハーン(DAZN)の契約選手であり、DAZNは加入者促進のためにビッグカードが必要です。カネロにとってはGGGとの3度目よりは稼げる試合ではないですが、まだ見たことのない新鮮な相手が必要です。花火が起こる可能性はあります。
ジャレット・ハードVSジャーメル・チャーロ
トニー・ハリソン戦で明暗を分けた2人ですが、潜在的には未だこの2人がライバルです。PBC同士の彼らはShowtimeでもFOXでも簡単に試合を組むことができるはずです。
フロイド・メイウェザーVSマニー・パッキャオとエイドリアン・ブローナーの勝者
メイウェザーが本当に引退したと信じているファンがいるでしょうか。彼が戦う動機は莫大なファイトマネーかつ勝ち目のある試合です。年に一度はメイウェザーは金稼ぎの試合をするのではないでしょうか。
WBSSスーパーライト級
レジス・プログレイスVSキリル・レリ
ジョシュ・テイラーVSイバン・バランチェクどちらも熱い戦いが確実視されますし今後のスーパーライト級を占う試合でもあります。
ワシル・ロマチェンコVSミゲル・ベルチェルト
正直、ライト級は混迷の階級ではない。マイキーとロマチェンコという絶対的な王者が君臨している。マイキーはウェルター級に出張し、ロマチェンコはトップランクのESPNに限定されています。最近ESPNで試合をした選手の中ではベルチェルトを推します。ライト級の体格があり、パンチがあり面白い試合をします。恐らくロマチェンコが勝つだろうが、試合がつまらないものになるという意味ではない。
ゲルボンタ・デービスVSアルベルト・マチャド
これはビッグマッチとはいえないかもしれません。しかしスーパー王者と正規王者なのですからルールにのっとってやるべき試合です。内山→コラレス→マチャド、マチャドこそスーパー王者であるはずですが、WBAは特例を持ち出してデービスをその地位に置いた。WBAは正しいことをすべきです。
ゲイリー・ラッセルJrVSレオ・サンタクルス
ラッセルは試合が少なすぎます。サンタクルスは2月に試合をしますが相手は格下です。両者PBCなので対戦可能なはずです。これを組まない理由がありません。
ダニー・ローマンVSTJドヘニー
DAZN(マッチルーム)同士であるので既にこの戦いは準備されています。合理的な唯一の統一戦が組まれるとしたらこれです。
WBSSバンタム級
井上尚弥VSエマニュエル・ロドリゲス
ゾラニ・テテVSノニト・ドネア最大の注目をもたらす決勝戦はシンデレラ、井上尚弥VSノニト・ドネアです。
最も可能性が高いのは井上尚弥VSゾラニ・テテです。いずれにしても優勝者はバンタム級の3本のベルトを持つ絶対的王者です。
この組み合わせでつまらないはずがありません。シーサケット・ソールンビサイVSジェルウィン・アンカハス
アンカハスはIBF王者として米国デビューし防衛戦を重ねましたがいいアピールは出来なかった。タイに行き、シーサケットと対戦するアピールが必要になりました。シーサケットの方がネームバリューは遥かに上です。新たな動きをもたらす必要があり、この対戦の勝者は年末までにフランシスコ・エストラーダと戦うのがフェアではないでしょうか。
チャーリー・エドワーズVSアンドリュー・セルビー
IBF王者のモルティ・ムザラネは統一戦をするに値する偉大な王者だとおもうが、正直に言うとフライ級の統一戦というのは起こりづらいのだ。現在フライ級は地域分裂した状態で統一戦をせずとも王座を守っていくのが容易なのだ。しかしそれは、ランカーたちにとっては好都合だ。挑戦のチャンスが増える。そしてそのような試合の中ではイギリス人同士のこの戦いが最大のアトラクションになるでしょう。
京口紘人VS拳四朗
日本人同士の統一戦は起こるだろう。外国人にとってはハードコアミュージックを朝の4時に聞くようなものだろう。
ワンヘン・メナヨーシンVSノックアウトCPフレッシュマート
この試合は恐らく起こらないだろうが、最後に少しだけ冒険をしてみてはどうか。52勝無敗で33歳のワンヘンはそろそろラストランに入る。同国の無敗王者こそ引退試合にふさわしい。
恐らく、2019年、ファンが観たい最高のカードが全て実現する事はないだろう。しかし完璧である必要もないのだ。これらの現実的な試合が行われ、中には予想外の事が起きたりして、2010年代の終わりに、今後もまだ楽しむべき試合がたくさんあると言うことができるのです。
現実的な試合を想定すればまだまだたくさんの可能性があります。
意味が伝わればいいやないいかげんな翻訳です。
そうだろうなぁ、
きっとそれでいいんだろうなぁ。
この記者の感性には共感します。
WBAの悪徳やプロモーションの都合も考慮した優れた考察だとおもいました。
WBSSは準決勝だけでなく決勝もありますからね。
それで十分や。